葉子と翔太7ー四人の結果
二回目の月例テストの結果が張り出された。
廊下に人だかりが出来ている。泉野くんがやってきて、一緒に見ようと言った。
「おっしゃああ!2位!!」
泉野くんが叫ぶ。
「羽島に勝った!やったぜ!」
「いや〜、この塾マジいいよな、名前出るの。めちゃくちゃ燃える!」
泉野くんは周りの目を気にしないタイプのようだ。大きな声で言ったので、みんながこっちを見ている。
「うわ、負けた。凄いな、えーと……センノ?」
翔太が泉野くんに話しかけて来た。
……なんて声をかけたらいいのだろう?
3位おめでとう?それとも、残念だったね、が正解だろうか。
「羽島さぁ、そろそろ名前覚えてよ。イズミノだよ、イズミでいーよ」
翔太が一瞬考える。
「……ごめん。でも、喋るの初めてだよな?」
「そーかも、あはは!」
「あ、成瀬もイズミでいーよ、みんなそう呼ぶし」
泉野くんが私にも声をかける。イズミくんか。
「羽島くん、成績良いんだね」
とりあえず褒めてみることにした。
「今回負けたけどね」
翔太は複雑そうだ。うーん、失敗だったかもしれない。
「てゆーか1位の神島、何者?全教科1位じゃん」
イズミくんに言われて順位表を見る。一位、神島唯。……あれ、ユイちゃん?
「しかも算数120点て何?」
「算数は塾長が問題作ってて、応用問題込みでいつも大体120点満点だから」
あの応用問題、そういう事だったんだ。
……難しいと思ったけど、ユイちゃん満点なんだ。
誰かが後ろの方で、「ゴッド神島」とか「安定の神島だな」とか言っているのが聞こえた。
授業が始まる前に、個人成績表が配られた。
2科目8位、4科目11位。
大分上がっていて、少し安心する。
2科目の順位は5位までしか順位表に載らないので、ランキング外だが、上出来かもしれない。
ゆっくり見ていたいが、チャイムが鳴って授業が始まった。




