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『詩 その1』
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■男性側の詩
紺色の夜空に
月蝕の輪が踊る
恋詠の導きの尊
銀河の涙は古陵を辿り
杜の栄華を蘇らせる我が妻よ
長き昏れは、君の一夜の夢
桃の雫のもとで花となり
我が刻む、最愛なる神鳥の証
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■女性側の詩
緋色の夜明け
君と見た夜半の幻月
熱情の想いを注ぐ運命の貴方
軌跡を巡る儚げな月ノ船
幻国の都へと導く我が夫よ
長き戯れは、君との慈しみ
融けた蜜蝋の封印
その雄姿で結ぶ、覺くの淡い声
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