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【世紀末覇王エッセイ】黒い安息の日々  作者: キャベツが主食の☆黒い安息日
なろうに来て間もない頃の悪戦苦闘 編
33/56

黒い安息日 演目は「Heaven and Hell」+「Paranoid」


夢は叶った。


リッチー・ブラックモアのRAINBOWはライブ冒頭に、ミュージカル映画「オズの魔法使」の名曲「Over the Rainbow」 (虹の彼方に) を演奏するのが定番である。



We must be over the rainbow……

(意訳:私たち虹の向こう側にいるんだわ)



やばい、ガチで泣けてきた。



過分な評価、賑わう感想欄、ぐんぐん伸びる閲覧数。喉から手が出るほど欲しかったものを手にすることができた。なろうで創作活動を始めてこれほど報われたことはない。こんな嬉しいこと他にあるだろうか?



しいな ここみ先生には生涯頭が上がらない。



もはや執着は消えた。ここからは純粋に創作を楽しんで行うことができる。活動ペースは落ちるが、その分集中して濃厚な作品作りに没頭できるだろう。おお、神よ、いあ、いあ、くとぅるふ、ふたぐん!


◇◇◇


そしてもうひとつ私の創作活動を妨げるものが9月26日から現世に顕現している。召喚主は日本ファルコム。ゼムリア大陸から異世界転生してきた例の物語だ。


誤解のないよう言っておくが、私はゲームが苦手で特にRPGは序盤で放り投げてしまうことが多く、ドラクエ11もラスボス手前までやったが放置されたまま。FF15は制作者に直接クレームを入れることが真のエンディングだと気付くまではやった。


しかし軌跡シリーズは違う。まずは攻略を一切見ないでクリア。次に全エピソードを見るまで数回クリア。さらに数年後気持ちを改めてクリア。当然である。ただし那由多の軌跡は許さん。軌跡シリーズと関係ない上に私が苦手とするアクションじゃねえか。ぶっとばすぞ日本ファルコム。暁の軌跡はリメイクしてくれたらやる。


◇◇◇


さて、最後に。


黒い安息日は名前の通りBLACK SABBATHのコピーバンドに所属していた。そこではベースを弾いていたのだが、音源をアップしたので解説も含め晒しておこう。需要のなさそうなことを嬉々として行うのはクリエイターの習性である。


https://drive.google.com/file/d/1sCKYXGKao4_VblJqFKwI5LocLOqLdiRB/view


演目は「Heaven and Hell」+「Paranoid」

2016年頃のライブでお客さんは100人前後だった


【ギター】

トニー・アイオミ風味の再現に心血を注いでいた人、というか70年代ハードロックギタリストの魂をアンプから口寄せするイタコ。意外にも真面目に弾けば普通に上手い。しかしサバスのコピーでは徹底してアイオミ化する悪魔。


【ボーカル】

このライブ時は絶不調。キーが一オクターブ下がってますやん。後で聞くとライブ盤の再現をしていたらしく、打ち合わせなしに曲構成を変えた悪魔。


【ベース】

黒い安息日。ミキシングにエフェクターは使うが、楽器のエフェクターは詳しくないのでアンプ直のフィンガーピッキングである。セッティングは蒲鉾、ハイ&ローカット、ミドル上げ。即興演奏と悪戯に心血を注ぐ天使。


【ドラム】

プロミュージシャンだがドラマーではない。本人的には一番苦手な楽器のはず。口が悪い悪魔。



聞きどころ解説


0:30 イントロは2回のはずなのに、なぜか3回目を要求するボーカル。ベースが動揺して音が途切れる。


0:47 ドラムとベースだけなのでドヤ顔でアルペジオをアドリブで入れるベース、しかし誰にも気づいてもらえず歓声の一つも聞こえない。


1:32 くやしいのでもう一度アルペジオを入れるが、やはり誰も気づいてもらえなかった悲しいベース。


1:41 いきなりお客さんとの掛け合いを始めるボーカル。いやだからそういうのは先に打ち合わせしてくれよ。とりあえず即興でそれっぽく合わせるドラムとベース。


2:54 ベース涙目でダメ押しのアルペジオ。てかギーザー・バトラー(サバスのベース)はそんな奏法使わねえだろ!再現より自己顕示欲が勝るのは精神修業が足らぬからである。そして無反応のお客さん。


3:48 ここからが一番ベースの聞きどころだと思うんだけど、どうせ聞き流すんでしょ?いいよもう、好きにしてよ!


5:32 ベースが一番キメのタイミングで音を外している。


5:40 ベースだけが辛いパート。2音を繰り返すだけの簡単な運ぶ指なのだが無駄に長く左手がキツイ。テンポ乱れまくり。58秒のベースコード弾きは左手を休ませるため私が勝手に付け加えた。


6:07 ここからベースが極悪な悪戯を仕掛けている。実は8ビートなのに16分で弾いているのだ。どうせバレないだろうという魂胆と、辛いパートを弾かされた怒りが爆発。


7:03 ベースが終わる所を間違える。いやだってギターはアドリブだし、元音源はフェイドアウトだし……


8:07 本来ならここはオクターブ奏法なのだが、私は苦手なのでごまかすため16分で弾いている。だって疲れたもん……


8:34 ギターソロもベースは16分で弾いている。ここまでくると、さすがに違和感ハンパ無い。バンドメンバーとお客さんの頭上に浮かぶクエスチョンマークは私が送る天使の輪。



バンドは楽しい。問題なのは、お客さんの数百倍、奏者が楽しんでいることである。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かったです! 打ち合わせた内容が本番で忘れられてるのあるある。 自己顕示欲に負けて派手フレーズを入れたのに、まったく気づかれないのあるある。 手が疲れて勝手にフレーズ変えるのあるある…
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