満面の笑顔をお見せしよう
最初に。
私はこのエッセイは正直に
嘘偽りなく心を表して書くと決めている
楽しい時は楽しいく書きたい
しかし辛い時は我慢していた
私は他人のルールにはうんざりしている
故に自分のルールには忠実でいたいのだ
楽しい時は忠実に表現してきた
しかし辛い時に忠実ではなかった
泡沫とはいえ表現者として、これは誠実さに欠けるのでは
ネガティブな感情の吐露が見苦しいのは重々承知
有り体に申せば自分の評価を下げるのも重々承知
しかし本音を隠しポジティブな面だけ書き連ねる
これは二律背反ではないか、それは誠実さに欠けるのでは
私の作品など壁の落書き
しかし私なりに、壁に向かって全力投球してきたつもりだ
今その球が跳ね返り、同じ球速で私に直撃している
長編小説を書き始めて一週間が過ぎた
一切の評価も感想も無いまま今に至る
私は読んでくれた人が笑ってくれると信じて書き続けたが
観客のいない劇場で呆然と立ち尽くす漫才師の心境である
いや、観客はいたのだ
余りのつまらなさに、皆帰ってしまったのだ
実際、幾つかの短編は過分に評価され
温かい感想も頂き笑顔で舞台を降りた
そして真打が舞台に上がりこのざまよ
がんばれ! 無人の舞台を盛り上げろ!
がんばれ! 無人の舞台で踊り続けろ!
がんばれ! 無人の舞台に爆笑の渦を!
そう自分に言い聞かせて鼓舞してきた
結論から言えば筆は置かない
ただ、自分が信じられなくなっている
辛い現実の合間に大好きな創作活動を始めたはずが
辛い現実を目の当たりにすることとなった
それを飲み込んでずっと耐えてきた
しかしそれを超える悟りを得た
その感情こそが書くべき事ではないのか
その憎悪こそが原動力ではないのか
その悪意こそが私を奮い立たせるテーマじゃないか
がんばろう! 無人の舞台を盛り上げてやる!
がんばろう! 無人の舞台で踊り続けてやる!
がんばろう! 無人の舞台、虚無の深淵を……
覗いた貴方に、満面の笑顔をお見せしようじゃないか
書いたらスッキリした♡
書いてて楽しかった♡
さて家事してから長編の続き書こっと!




