3/7
HOTEL②
こんな凄まじい気配を隠していたのか。
葉月「もう一度問う。誰だ?」
彰彦「蜷川彰彦、冴えない普通の名前だろ。ちなみに人間ではないよ」
葉月「吸血鬼か?」
彰彦「そうだとしたら?あんたは狩人だろ。言っとくけど俺は人を殺した事は無いぜ」葉月「嘘を付くな。吸血衝動に耐えれる訳が無い」
彰彦は葉月に近付いた。吸血衝動に吸血鬼は耐えようが無い。それは絶対無理なのだ。
彰彦「奥に来てくれ」
葉月は奥の部屋に入ると一人の女性が座っていた。なるほど静かに暮らしたいとはこういうことか。
この女性は自らの意思でここにいるのだ。