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HOTEL①
葉月はとりあえずビジネスホテルに入った。
扉を開けると真っ暗闇である。
休憩に来たわけではない。このホテルから嫌な匂いがする。
おそらく吸血鬼だろう。然し脱獄した奴等ではない。余りにも気配が弱弱しい。
巻いてる布地を投げ棄てると、私は刀を握り締めた。
真っ暗な闇の中で少しずつ 少しずつ警戒しながら歩く。足音もできる限りたてない。絶妙な緊張感が私を奮い立たせた。瞬間、凄まじい圧力を感じた。まるで高い高層ビルに千切れそうなロープで括られたかのような、威圧感。
葉月「誰だ?そこにいるのは?私は夜桜葉月」
赤色の髪の毛をオールバックにした男が現れた。
??「俺さ、静かに暮らしたいんだよね」