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私の世界が変わった日
ープロローグー
その日もーー雨が降っていました。
何日も降り続ける雨は嫌いです。
雨はいつだって人の悲しみや苦しみを思い出させます、だから嫌いーー
『ごめんね』
思い出のあの人はいつだってその言葉を口に出してきます。
そんなのは悲しいです、苦しいです、辛いですーー
だから私はこう答えるのです。
『ありがとう』
感謝の言葉は自分の感情に対してなのか、それともあの人に対してなのか、
はっきりとした答えはありません。
私はいつだってそばにいたのですから。