1 プロローグ
何という事もない普通の人生
中・高と運動部で恋愛とは無縁の人生。
高校を卒業し偏差値の高い難関大学に入るわけでもなく地元にある片田舎の大学に入学し、親からは社会経験という事で一人暮らしを始めた18歳。彼女募集中である。
そんな俺が気が付いたら地べたを這いつくばり手も無く足も無い蛇になってしまい、知らない森の中である。
何故こんなことになってしまったのか心当たりが無い訳ではないが現実を受け止めたくない。だが説明しよう俺が何故蛇になってしまったのかを!
そう、あれは大学入学後一ヶ月位たち世間はゴールデンウイークの連休中、そんな中特にやる事もなく俺は絶賛引きこもり中であった。だが食料が底を尽きてしまいやむなく買い物に出かけた。
そんな中、鳥むね肉が安くてコスパがいいなと思いながら家に帰る途中に中腰で戦闘態勢の少女を見つけた。
小学生位だろうかそんなことを思いながら少女の目線の先を見た。
蛇だ、道の真ん中に蛇がいたのだ、距離は割とあるが蛇と少女が見つめあっている。
その光景をみて微笑ましく可愛いと思ってしまった。あ、決して俺はロリコンではないぞ!決してだぞ!
そんな事を思っていると突然少女の方が覚悟を決めたのか、道路にはみ出して蛇を大きく迂回しようとした。
だが少女は蛇ばかり見ていたのだろう車が来ている事に全然気が付いてない、、、口よりも先に身体が動いた。
気が付いたら俺は少女を突き飛ばしていた。
鳴り響くクラクション辺りがスローモーションになり今までの思い出のようなものが頭の中で流れ始めた。
これが走馬灯か俺、死ぬのかそう思った瞬間スローモーションが戻り車と衝突してこれまで体験したこともない衝突を受けたかと思えば体が軽くなったそしてそのままコンクリートとキスをした。
一瞬でも意識があったのは奇跡だろう、薄れゆく意識の中少女の方を見た蛇を下敷きにし泣きじゃくってはいるし血も出ているが無事だろう。そこで俺は力尽きた。
気がつくと辺り一面真っ白な空間だった。この漠然とした出来事に頭を掻こうとしたら不思議な感覚に陥った、腕の感覚がないのだ。
自分の体を見ようとするが足も見えないだがなぜか移動は出来る。
疑問に思っていると辺りが白く光ったかと思えば、白いローブのようなものを着た少し腰が曲がっていて杖を持っていて天使の輪に見たなものを白髪の頭の上に浮かせているあからさまな格好をしたお爺さんと人魂みたいなものが現れた。
「混乱しとるようじゃの、どこまで覚えておる?」
どこまでって車にはねられて意識失うまでだよっ声もでねーし誰だよこの人、まぁぱっと見神様か。
「ほう、ほとんど覚えておるのか普通は即死なんじゃがまぁ説明が省けてよいのそうお主らは死んだのだ、だがお主は見ず知らずの少女をかばって18歳という若さで死んだ勇気ある行動じゃったしなによりちと可哀想じゃ、同じ世界ではないが転生させてやろうと思うてのう、よくゲームとかで出てくるような世界じゃどうする?転生してみるか?」
そりゃ転生はしてみたいですけど、転生してすぐにまた死ぬのもいやですしお主らって俺以外にも死んだんですか?
「蛇じゃよ、別に悪いことをしたわけでもないのに死んでしまって可哀想じゃしお主のついでじゃそれにもちろん簡単には死なんようにサービスはする、地球の民が行って簡単に生き残れる世界では無いからの。」
わかりました、実際の所異世界転生っ興味あったのでそちらの世界で第2の人生を歩んで行こうと思います。
「わかった、なら全は急げじゃ行くぞ!お主らの歩む道に幸あらんことを」
目が覚めると森の中だった、起き上がろうとするが起き上がれない。
近くで水の音がする、何とか体をくねらせ這いずって音を頼りに水辺まできて俺は驚愕した。
俺、蛇じゃん、、、、、
≪メッセージが届きました確認しますか?≫
!?、なんだ!と、とりあえずYes?
『すまんのうどうやら急ぎすぎて反対に入れてしまったみたいじゃ、儂はあまり干渉出来んからお詫びとしてサービスに色を付けておいたぞ、頑張って生きるんじゃぞ
神様より』
、、、、神様~~~~~~~~~~
こうして俺の新しい人生もとい蛇生が始まった。