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プロローグ②

「これって運命?」


軽くかしげながら少女は言った。

おお、ドキッとした。こんなかわいい子に急に運命とか言われて、驚いてしまった。

「はは!こんな事で運命の人だって任命されたら困っちゃうな。君はかわいいんだからそんなことみだりに言うもんじゃないぞ。」


動揺を隠すように言ったため少し早口になってしまった。

少女には俺が動揺したことは伝わらなかったみたいで

「そう。」

少女はしゅんとした様子で返事が返ってきた。

…………

どう声をかけていいかわからず間が開いた。

「…私、…名前、ティナ……ティナ=エトライト。」

と間を詰めるように少女が口を開く。

自己紹介されたからには、返さないと失礼だろう。


「ああ、俺は春風未来、未来って呼んでくれ。」

「分かった。未来。」

落ち着いた感じでティナは言う。

「おう!よろしくな、ティナ。」

握手を交わす。

そうするとティナは膝から崩れ落ちた。

緊張感が一気に抜けたんだろう。

「無理もない。俺も時間あるし、待つよ。」

まだ試験まで1時間ほど時間がある。

「未来…やさしい。」

「当たり前だ。腰抜けてるやつほっとくやつの方がおかしい。」

「そう。ありがとう。」

「礼はいらんよ。」


どのくらいで立つことができるようになるかな?と思ったその時

「そこのあなた!女の子を開放しなさーーーーい!」

と言いながら誰かが向かってきた。


「え?」

そんな反応をしてると、上から炎が降ってきた。

「アブねっ!」

と言いながら、ティナを抱えて躱す。

さっきまでいた場所は火に包まれている。

「なんだお前は!?」


「なんだお前はって言われる筋合いはありません!私はアリス=クインフォード。情熱の炎の魔術師よ!」

ええ、名前がっつり名乗ってんじゃん。

「そのアリスがなんだって。なんで俺は炎を浴びせれそうになったんだ?」


「なにもかにもないわ!今女の子を連れ去ろうとしているでしょう!それが証拠よ!このロリコン!燃え尽きなさい!」


―悪しきものに火の粛清を(fire purge)―


アリスの前に魔法陣が展開される。

そして魔法陣から火の塊が俺に向かって飛んできた。

「アブねっ!」

おいおい、たまったもんじゃない。なんか勘違いされてるぞ

「いやいや違うって!俺は助けただけだって!」

「ロリコンは全員そんなことをいうわ!」

俺の悲痛な叫びは全然伝わらない。


そうだ!ティナに言ってもらえばいい。そうすればあいつも納得してくれるはず!

「おいティナ何か言ってくれ。このままだと俺はロリコン扱いされて、燃やされちまう!」

「うん分かった。」

良かったティナは物分かりがいいやつで。

「ちょっと待って!」

ティナが大きく叫ぶ。

おお、ティナありがとう。これで誤解が解ける。


「どうしたんです?今助けるので待ってほしいのですが?……まさか私が間違っているの?」

とアリスは驚いて詠唱をやめる。

さっきまで飛んでいたものもなくなる。

急に場は静かになる。

ティナの言葉を

ティナは顔を赤らめながら


「私…未来に待ってもらってるだけ…骨抜きになった私を…本当にやさしいの」


「おまえええええ!よくもそんないたいけな少女を!この変態が!」

俺は天を見上げた。

おいティナ、そんな言い方だと語弊がよりひどくなっちゃうよ。

「ティナ!頼むもう一回だ。ちゃんと説明してくれ!」

「うん?分かった。」

よし今度は頼んだぞ。


「私…大丈夫だから…私今足腰立たない…未来本当にやさしかった…。」


「ああ、もうわかったよ。この変態は生かしてはおけない。」

おいティナさーん⁉あっちのボルテージ上がっちゃってるよぉ!

ああもうだめだ説得できない!


この場から逃げよう!

「ごめん!もう少し冷静になってから話し合おう!」

俺はそういうと、ティナを抱えながら逃げた。

後ろから変態めー!逃げんなー!という声が聞こえるがこれは申し訳ないが無視をした。



ハアハア

息が上がる。

何とか撒いたようだ。めちゃくちゃ長く追いかけてきたけど。ああ、次会ったらちゃんと弁解できるかな。

まあ会うこともないと思うけど。


そんなことを思いつつ。今の時間を確認した。受験の集合時間まであと15分だった。

「ちょうどいい時間だな。」

「なんの?」

抱えているティナが不思議そうに聞いてきた。

「ああアウレリウス魔術師養成学校の入学試験の集合時間があと少しなんだ。」

「あ、そこ私も受ける。」

とティナは思い出したかのように言った。

そうなのか!ティナも受けるんだな。ということは同い年か。とてもそうには見えないな。

うん?そしたらライバルということになるのか。

でもこれは一緒に頑張りたいな。

「そうか。じゃあ一緒に行くか。」

「うん。」

ティナも嬉しそうに返答をしてくれた。

俺たちは入学試験会場に向けて歩き出した。


みたらしいちごです。

読んでくださりありがとうございます。


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作者頑張ります。

よろしくお願いします。

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