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僕たちはこの非情な世界で抗う  作者: MASANBO
戦争を始めたい者と拒む者
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飛空挺デルフィーノ再び

「こんなに早くにまたこれに乗ることになるとは……」


 人志は何となくそのようなことを考えたことを漏らすかのようにそのような言葉をだす。そしてそれには謙也を含め同意であるようだった。


 飛空挺デルフェーノ、それは謙也たちが初めて本格的な仕事として請け負った、テロ組織エンジェルの拠点を叩く際に使用した飛空挺だ。さほど時間が経過しておらず久しぶりという感覚もなかった。またそこに搭乗しているに者たちもエレーナの部下のものであり、前とほとんどメンツが一緒であった。なので謙也たちも一言二言挨拶をするのだが、あまり親しい間柄でもなく。また礼儀もまだよくわかっていない手前なんとなくやりづらかったように謙也は感じていた。


「でも他の民間が使うようなものはこれから行く場所を考えるとあまりよろしくないですしね」


「それもそうだなぁ。別に嫌ではないしな」


 クリスティーネの意見に同視する人志。


「さてのんびりしているけどこれからの予定はしっかり頭に入っているの?」


 横から人志をたしなめるようにリナが割り込んでくる。


「もちろんですよ」


 それに対する人志は胸を張って答える。


「今回の最大の目標はブルーンとバーレバイジャンの両国が戦争とならず、平和条約を結ばさせること。そのために国際安全機構の国際軍と協力するですね?」


「そして具体的には、その両国と接していおり、今回の件では中立的立場にある国スイーンにまずこの飛空挺で向かいそこから二手に分かれ我々は使者という立場でその国々のトップと会合する」


 人志が今回の概要を話し、謙也が補足する。


「よろしい」


 リナは満足したのかそれ以上何も言わなかった。


「そろそろ着くようですよ」


 クリスティーネがそう言うと謙也たちは降りる準備を始めた。


 ーーーーーーーー


「すごいなぁ」


 謙也はふと口に漏らす。その目線の先は国境を守っている軍隊だ。軍人は誰一人微動だにせず、ただ前を見てた。そこには誰一人、蚊1匹さえ、不当に侵入させない意志を感じた。もともと日本出身の謙也にとってこのように身近に見れる機会はまだまだ少ないので(尤もそのうちそれも無くなるだろうが)やはりそのような感想が出てしまう。そして横で無言でうなづいているクリスティーネも同じであった。


「スイーンの両国は、ブルーンとバーレバイジャン。その両国は既に知っての通り、ジャンミール地方をめぐって常に喧嘩状態。いつ巻き込まれるかもわからない状況となればこれぐらい強固に軍隊を配置しても仕方ないのよ」


 二人の隣にいたエレーナが二人に説明するように話に割ってくる。


「やはりどの世界でも変わらないんですね……」


「そうだなぁ」


 エレーナの説明で、どの世界も結局は同じものだということを改めて認識したのかそのように漏らす。そしてそれに謙也も同意する。


「?それをいうならどの国もじゃない?世界だと範囲が広げすぎじゃない?」


 エレーナには謙也たちとエレーナはもともと違う世界にいたという共通認識がないため。クリスティーネの言葉に疑問を感じた。


「え、ええぇっと……そうですね」


 急に言われたのかどう対応していいか分からなかったクリスティーネは苦笑いをしながらお茶を濁す。


(それは余計に怪しまれると思うぞ……クリス)


 などと謙也は思うがそれを今この場で言うわけにも行かなず、自分の中で止めることしかできなかった。


 なんとも言えない空気が流れそうになったところだが、どうやら助け舟が来たようであった。


「おい見ろよ!流石はスイーン。なかなか頑丈そうな車だぜ!こりゃミサイルでも破壊できないんじゃねぇの?」


 助け舟をだしたのは人志であった。尤も当の本人は何も考えずのことだろうが。


「確かに、これから向かうことを考えれば心強いですね!」


 そして謙也は人志の助け舟を逃すまいとそれに便乗する。割と冷や汗が出ていることからやはり自分は小心者であるなぁなどと少し情けなくなる。


「やはりこれからその国に向かうだけそれだけリスクということでしょうか?エレーナさん」


 クリスティーネもなんとなく察したのかこの場を逃れるかのように話題を変えにかかる。


「そうね、今は戦争状態ではないとは言え、紛争はポツポツと続いて来た場所だから、今は結構少しした刺激でもすぐに暴れだす連中もいれば。そもそもこの辺りはキメラも多いからこれぐらいあったほうがいいのは当然ね」


「ほぅ、となると久しぶりにキメラも道中倒すことになりそうですね」


 人志は少し闘志が湧いて来たような表情であった。


「ええ1匹2匹程度なら無視しても構いませんが、複数体でしかも前方に来られたらやるしかないですしね。ただキメラの討伐がメインではないのでそこは忘れずに」


「わかってますよ」


 どうやらなんとか話をそらすことに成功したようであった。そのことに二人はホッとした。すると遠くからリナが近づいてきた。


「そろそろ出発するわよ。みんな準備はいい」


 そう言うと全員無言で同意した。


「それじゃあ、クリスちゃんとエレーナは私と同じ車で、謙也くんと人志はもう一つの方へ乗って!そして私たちがブルーン。謙也くんたちがバーレバイジャンへ向かうわ」


「わかりました」


 そう言うと謙也は自分の乗る車の方向へ向かっていった。


「……俺もあっちが良かったなぁ」


 羨ましそうにそう言う人志。


「こんな場でもそう言うことが言えるのってある意味才能ですよねぇ」


 呆れたように謙也は呟く。


「俺は正直なんだよ」


「俺は違う意味であっちが良かったですよ。大丈夫ですか?俺ら二人で……まさにダメンズじゃないですか」


 これからのことが不安でしょうがない謙也は人志を巻き込む形で自虐する。


「俺まで巻き込むな。戦闘に関しては大丈夫だ。俺もそれなりに力があるし、謙也お前をそれなりに強くなったんだから。それに向こうに着けば国際軍の人がいるから俺たちは基本後ろにいれば大丈夫さ」


「そうなんですか?」


「ああ!じゃなきゃこれからその国のトップと会うのに俺とお前だけなんてありえないからな!」


 胸を張って言う人志。


「……さっき俺がいったダメンズという言葉は間違っていないということじゃないですか」


 本当に大丈夫なのかますます心配になる会話であった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

次の投稿は明日の18時になります。久しぶりにしっかりとした戦闘描写もあります。今までパッとしない謙也くんも活躍?するかもしれません。


引き続きお願いします。

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