ニコ
最近更新が遅れてすみません。
また少し遅れてしまいそうです。
リーベ王国首都ミッドロイドの高速道路、そこに5台の車が走行していた。その中央に一台、他の4台はそれを囲むように走っている。
時刻は午前六時、それも平日、あたりに車が通ることもほとんどない。(此れは規制をかけているからなのだが)
「やはり朝は静かですね」
あたりを見て謙也はそう言う。
「まぁ、そうだな」
それをうけて人志は適当に相槌をうつ。
「マクドネルはどんな感じだったのですか?僕は見てなかったので……」
「別に普通さ、ひどく動揺したり、慌てふためいたりはじめはしていたようだが今は結構落ち着いているぜ。操られていたのは本当のことのようだ」
謙也の問いに今度はしっかりと答える。
「そうですか……、しかしそうなるとマクドネルは罪に問われないと言うことですかね?」
なんとなくかつていた日本の司法を考えて、そう言う結論に至った謙也はそう質問する。
「まぁそうじゃないか?俺は司法なんてあまり知らないし興味がないからなんとも言えないがな」
それに対する人志の答えは結構てきとうなものであった。
「尤も裁判は受けないといけないがな、なんでもエルクさんによると今回はガント人民共和国に身柄を引き渡さずに、リーベ王国で裁判にかけられるらしい」
「いいんですか?身柄は引き渡さないといけないのでは?」
なんとなくそう感じた謙也は言う。
「俺もそう思ったのだが、身柄の引き渡しは義務じゃないらしい。それにガントとはそういった条約も結んでいないそうだ。だから全く問題ないし、向こうのトップもそれでいいと言っているそうだ」
人志はエルクから得た情報を謙也に渡していく。
「向こうで裁判をかけるとなんか問題でもあるのですかね?彼としては出身国で裁判をかけられた方が良かったと思うかもしれないのに」
少しばかりマクドネルに同情する謙也
「まぁ、なんせあのアーノルドの息子だからな。贔屓的な判決も出るかもしれないし、それに今回は無罪になる可能性も高い。それを向こうで出したら批判が高まるかもしれないと言う懸念もあって、向こうの軍事省とかもなんも言わなかったそうだぜ」
「なるほど。そういえば、クリスとリナさんは?」
この車には乗っていないが、今回もともに行動しているのだからどこかの車には乗っていうるのだろうが、それを知らなかったために謙也は聞いた。
「ああクリスちゃんは、後ろ二台あるうちの左側に、リナさんはマクドネルとともに乗っているぜ。なんせリナさんにはあの最強の盾があるからな。護衛に関しては一番いいだろうとの判断だ」
「確かにリナさんなら安心できますしね」
エンジェルのアジトに突入した時に爆発に巻くこまれた時しっかりと守ってくれたことを思い出してそのように言う。
「しかし何かあるように思えないがな」
人志はそう楽観的に言い、ドリンクホルダーから飲み物を取り美味しそうに飲む。
「飲むか?」
謙也が仁が飲み物を見るところを見ていたせいかそう聞かれた。
「いや、今は要りません」
「そうかい」
そう言うと今度は窓を見ながらその飲み物を飲む。
ピーーー
突如機械音がする。それは伝言があると言う合図。そのため謙也も人志も気を少し引き締めた。
「みんな少しいい?今前方数キロメートル離れたところに女子が立っているの」
その声はリナであった。
「女性?なんでまた」
当然の疑問を呈する人志
「わからないわ……、いや、少し待って、この女性ニコだわ!あのエンジェルのリーダー格の一人の!」
リナがそう言うと全員に緊張が走る
「だがなんでこんなことを?一人道路に立ったてそれはただの自殺行為じゃない……」
彼女の意図が理解できないリナは困惑気味だ。
「とりあえず、何があってもいいように準備をしよう」
「ええそうね」
そう言うと通話は途切れた。
「と言うことだ、準備に取り掛かろう」
「そうですね」
そう言うと、彼らは先ほどとは打って変わった表情をし、準備に取り掛かった。
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ニコは近づきつつあるマクドネルの車を眺めながら、深く息を吸う。緊張しているのだ。彼女は絶大な力を手に入れたとはいえ、今からかなりの強敵と戦うことになる。それがどれほど難しいのか理解しているつもりだ。
「私に……私達に平穏が訪れるのかな……」
ただ一言そう呟いた。自分達の境遇を嘆く一言を、確かに自業自得の部分もあるが、別に望んだことではないのだからそう嘆く権利ぐらいあってもいいはずだとニコは思った。
などと考えているうちにどうやら向こうの車はだいぶ近づいたようだ。ならばこれから起こることは戦争だ。幸いにもここは高速道路、しかもその下には無関係の一般人もいないであろう川の下。遠慮することはなかった。
ニコは全身に集中させ、静かに宙に浮く。これも魔法の力だ。そしてーー
ゴッ!!!
手をかざすだけで十分であった。唱えた魔法は『サンダーオブスピア』、此れ事態それなりに高度だが使える人間も一定数いる。しかしその量が異常であった。その数12本もちろんこれほどの数は放てるものはいない。
瞬く間に恐ろしい槍がマクドネルを乗せた車に襲いかかる。その際前にいた車二台は見事に破壊される。ーーそしてマクドネルの車に直撃をした。
「やったの?」
そう思えたニコだが、彼女は考えを改めなければならなかった。破壊できたのは車だけ、マクドネル自身全くの無傷。リナの盾が防いだのだ。
「チッ、これで終わってくれればそれで済んだのに」
思わずそう悪態つきたくなるニコ。しかしもうすでに先頭の火蓋は切り落とされた。さらに追撃の一手を打つ。
「フレイムボンバード」
そうニコが唱えると巨大な炎の塊がマクドネルに向かって飛んでくる。
「ひっ!」
マクドネルは思わずそう叫ぶ、しかしリナはそれに反して冷静にその巨大な炎を防ぐ。
「うっとおしい!グラビテーション!」
ニコはリナにかかる重力をあげる。
「うっ!」
リナは想像以上の魔法で思わず怯み動けなくなる。
「サンダーオブスピア」
そして再び12本の電気の槍が襲う。しかしーー
「これぐらいなんともないわ!」
リナはその魔法を破って見せた。そして再びマクドネルを守るために防御態勢に入る。
「……やっぱり一筋縄ではいかないわね、それにお仲間も追いついたようだし」
そう言うとにこはリナより向こうにいる三人を見つめた。まずこの三人を倒さなくては、そうニコは判断する。
(おそらくあの盾を持った女性がマクドネルを守り続け、ほか三人が私を攻撃してくる。ならばまずその三人を倒すべきね。攻撃されながらそれを無視してマクドネルを狙うのは難易度が高い)
ニコはさらに上空へ舞う。およそ5メートルほどだ。そしてこれよりニコにとっても、謙也たちにとってもかなり過酷な戦闘に入ることになる。そしてまず先制にニコが魔法を行使するのであった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。




