逃亡
短いですがご了承ください。
ユスフが入った場所には巨大なPCがあった。ユスフはキーボードに触れ、高速でタイピングして行く。非常に頑丈なセキュリティーを解除する為だ。これはマクドネル、ユスフ、ニコの3人で管理しており、それぞれパスワードを設定していた。しかしユスフはいざという時のためにニコのパスワードを教えてもらっており、マクドネルに関しては盗むことが容易であったため、簡単に解除することができた。
(情報セキュリティに関してマクドネルが三流でよかったよ……)
そう考えながらもユスフは手を止めない。手を止めた瞬間自分は終わりだと考えてのことだ。
「よしできた。あとはコピーだ」
しかし後ろから大勢の乱れた足音が聞こえてくる。もう時期こちらにくるのもわかる
「間に合ってくれ……」
神に祈るかのようにユスフは懇願する。その祈りが通ったかのように複製が完了した音がなり、ハードディスクが出てきた。
「よし!これさえあれば……」
そういい宝物をしまうかのように胸ポケットにそのハードディスクをしまった。
ちらりとニコを見る。もうすでに死んでおり、ここで見捨てて行く方が逃げることは容易だろう。しかしーー
(見捨てられないよな。できるわけがない)
それができるほどユスフは割り切っていなかった。
「さあ、ニコ一緒に逃げよう」
そういい優しくニコを抱え、その近くにあった、ガラスで守られているボタンをガラスごとたたき割るように押した。そして走って黒い箱型のシェルターに入るのであった。
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生き残りの人間がいた。しかし人志は逃がすわけにもいかないが、殺す必要ももはやないと考え、低ランクの魔法で気絶させることにとどまった。
「もうだいぶ片付いたな。首謀者3人も逃げ切れるとは思えない」
「ええ、この分でしたら。もはや作戦も成功といったところでしょう。しかし油断は禁物ですよ」
「わかっています」
あたりの壁は血や焦げで汚れていた。しかしその悲惨な状況に反し、人志達はほとんど負傷していなかった。元々の戦力が違ったのだ。
「みんなさっさと行くわよ!向こうにおそらく向こうに首謀者達はいるわ」
リナの一声に応じてか、皆一斉にそちらに向かう。
「……気おつけろよ、向こうが何かしら反撃してくる可能性もあるのだから」
「わかっています」
乱れた足音をつくりながら、まっすぐと目的地まで向かう一行。そして、とある部屋に入るとそこには気絶した男が横たわっていた。
「こいつは!」
人志が声を張って言う。
「報告書にあったマクドネルという男ですね。しかしまさか気絶しているとは…」
「裏切りものがいたのではないか?」
「確かに、まぁどうせ用済みだからということでほかの二人に見捨てられたのではないですかね?」
人志はこの場で出せる解をを提示した。
「それが一番考えられるわね」
どうやらリナも同意のようだ。
「でも、目覚めた後裏切られたことに腹を立てて情報を漏らす恐れは考えなかったのでしょうか?」
謙也はなんとなく思ったことを口にする。
「確かにそれはそうだな。しかし今はあまり考えても無駄じゃないか?まだ二人残っていることだし」
「そうですね」
場をわきまえてか謙也もこれ以上議論するつもりはなかった。
「最後の二人はこの奥ぽいわね」
リナはそういい奥の扉をにらむ。
「…全員構えろ。襲ってくる可能性が高いしな」
「ええそうですね」
アギアの警告に全員武器を構える。エレーナはオートンヌを人志はブラックファングとホワイトファングの二丁を、クリスティーネはプランタンを。そしてリナと謙也はアイアスの盾と童子切安綱を構える。
「いくぞ」
アギアはそういい先頭に立ち扉に向かう
しかしーーー突如その扉の奥からすさまじい爆発音がした。
(やばい!)
謙也はそうとっさに思ったのだろうが、その言葉を出るよりも先に灼熱の炎が襲い掛かる。とっさに意味もないことも理解しているにもかかわらず反射的に手で防ぐ行動よりも早くその業火はおそったのだった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この回でエンジェル編も中盤くらい入ったかな?くらいです。
感想等お待ちしてます。




