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異世界に来たやつ皆、XX !  作者: なみやん
第一章  異世界へ
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ヒデト。現実の世界に戻る方法があると知る


 少しだまった後、カルマが口を開く。

 「こっちから君の世界へ行く方法は、一つだけある・・」

 「あるのか!教えてくれ!」

 「この世界にある、テレポ石と呼ばれてる石の力を使えば、望むところであればどこでも行くことが出来る」

 「その石は・・どこにあるんだ?」

 「この世界でもっとも危険な場所。ダークシティに行けばあると言われているわ」

 「ダークシティ・・」

 「そう、一度はいったら、人格が壊れてしまうといわれている危険な場所。だから、みんな噂はするけれど、行く人は誰もいない」

 「そんな・・そんな場所に石はあるのか・・」

 「・・これからどうするかは、アジトで休んで考えればいいと想う、今は少し休んで」

 「・・・わかった・・」

 いつの間にか僕たちは、深い森をぬけていた。

 夕日のような光が開けた砂利道をつつみこむ。

 遠くの方に、町のようなものがみえた。

 あの町にカルマのアジトがあるのだろうか。

 期待と不安をかかえつつ、僕はいっこくもはやく休みたいという欲求を飲み込む。そして、大きく息をすい、はいた。

 カルマは重たそうな武器と、重いであろう僕をささえ、ただひたすら足を前へと進めている。

 カルマを見ていると、自分と年齢が2つしか変わらないのに、とても頼りになる妹のことを思い出す。

 兄貴はどこにいっても、なさけないよな・・。

 政府が異世界の人間をこばんでるのなら、遠くに見えるあの町の住人もそうなのかもしれない。

 僕は、その不安をカルマに話した。すると彼女は

 「えぇ。君の正体は、まわりにばれないようにしなくちゃいけないわ」

 と、僕の目をまっすぐ見つめ、そう言うのだった。

 凛とした白銀の髪の少女が、どうしてここまで見知らぬ他人の僕をかばうのか、知りたくてたまらなかった。

 その思いは、一歩また一歩、町にちかずくにつれ、言葉をつむぎはじめる。

 「・・カルマはどうして、異世界から来た僕に、こんな・・優しくできるんだ?」

 僕の曇った表情を笑顔に変えるかのように、彼女は答える。

 「これが、私だから」

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