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如月 恭二 食のススメ  作者: 如月 恭二
8/10

桜の風情を楽しむ

酒と花の香は棄てがたい。

けして酒に呑まれることなく、静かに風情を味わうは一興よ。




 いい季節になったもんだ、なあ。

 しっかし、桜の開花時期ってのも、大分早まっちまった。三月末には早いところではもう咲いてるんだとよ。早咲きや山桜じゃなくて、染井吉野(ソメイヨシノ)だとかそう言う類の方の話だ。


 少し前なら、四月頭に咲き始めだったんだがな。

 ……なに?

 『何故酒だけ持ってるのか』だと?


 ンなもん決まってらァ!

 花見だよ、花見。


 ブルーシートの上でどんちゃん騒ぎだとか、出店の食い物を食い漁るだなんて野暮なことも無し。

 ただ身一つで、賑わう人達を横目に、一人静かに日本酒──銘柄には(こだわ)らん。日本酒なら何でもいい──を(あお)る。桜の花弁が(さかずき)の中にでも落ちれば一興──またとない酒の肴さ。


 だから今年は、つまみも持たず、純粋に桜だけを眺めて酒盛りと洒落混むわけよ。

 不思議なものだ。言い方は悪いが、たかが小さい薄紅色の花だぜ。それでも、俺ァ魂が揺すぶられるような気がする。だから、一等好きな花なんだ。

 まあ、世の中不便が減って、みるみる便利になっちまったけどよ、その……なんだ。こう言うご時世だからこそ、風情だけを楽しむってのも得難い気もしてな。


 だから、たまには花でも愛でようと、そう思ったのさ。

賑わう客と桜を眺め、一人酒というのも乙なものよ。

薄紅の花弁は正しく春の到来を告げるもの。


追伸

どうしても小腹が減るなら、一人酒を満喫した後に出店で何かを食べればいいと思います。

花見のスタイルは人それぞれですし、今回は風情を味わうことだけに念頭を置いた──所謂“浪漫”型なので、後は各人にお任せします。


十人十色の楽しみ方があった方が、楽しくていいと思います(*´∀`)b

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