第二十六回『起承転結を考えてみよう』
さん
にぃ
いち
面「こんにちは、講師の面沢銀です」
面「!?」(※1)
サ「いやー、前回の起承転結の説明もそうでしたけど。この講座も小説の書き方っぽくなってきたなとテンション上がっちゃいまして! さぁ、張り切っていきましょう」
面「張り切りすぎてキレっぱなしの人(※2)みたいになってるな。壮大な出オチ(※3)じゃねぇかよ」
サ「真面目な話が続きそうだから、ここで読者の皆さんに「ここの講座はこういうノリ」だからなって事を改めてわからせておこうと思って」
面「なんだよ、そのサービス精神は……。さて、では前回は起承転結の流れについておおよそ理解していただけたと思うので今回はもう少し突っ込んだ内容にしようと思います」
面「ついてこれるか?」(※4)
サ「ご主人の悪ノリも大概だと思います」
面「さて、今回は最近よく使われる起承転結についての短い物語を例としてあげてみます」
起 俺は缶を拾った。炭酸飲料の代表みたいな、あの赤いジュースの缶だ。
承 持ってみると、全然重くない。きっと中身は空だ。
転 しかし、よく見てみるとどうもおかしい。プルタブが開いてないのだ。
決 だが、俺は気にせずゴミ箱に捨てた。――その空き缶の中には宇宙のすべてが詰まっていたのに。
面「サヴァ子はこれがどう起承転結にそっているかわかるかい?」
サ「起で主人公が缶を拾ったと説明して、承でその缶について深く追求して物語を発展させてます。転で缶が開いてないというのに軽いという物語の山場を作って、結で宇宙が入っていたという意外なオチを持ってきたという構成ですかね?」
面「よくできました。二回に渡って起承転結をやってきたわけだけど、これで流れはわかったかい?」
サ「なんとなくですがわかってきました、物語のプロットを作るにはこういった流れを意識して考えれば良いのですね」
面「慣れるまでが大変だけど、これを意識する事によって物語の緩急を考えやすくなるからね。ポイントとしては起承転結は一定の長さにする必要はないからね。普通に考えるなら承や転が長くなってしまうんだ」
サ「なるほど。必ずしも起承転結を同じ長さにする必要はないんですね。でも、それだと注意しないと中だるみしそうですね。設定が膨大だったり、そもそも長いお話だと特にそうならないように注意が必要です」
面「そんなサヴァ子のためにもう一つの構成を伝授します!」
サ「起承転結の他にも構成の形があるんですか!?」
面「それが序破急!」
サ「エヴァンゲリオン!? いったいどういう事なの!? 次回に続きますよ!!」
※1 少年マガジンで多用される伝統表現。驚いた時などにコマの外に!?がデカデカと書かれる。キャラクターがというよりも読者の感情を視覚化させている。
※2 特攻の拓に登場するタケマルの事である。とりわけ強いキャラという印象はないのだが行動がぶっ飛んでいるため非常に格が上に見える。ちなみに特攻とかいて「ぶっこみ」と読む。
※3 登場しただけで終了する事。今回の起承転結の話に例えるなら起承転が無く、唐突に結が訪れる。
そのまま退場するなら良いが、そうでない場合はこの後に新しい起を用意しておかないと寒い視線を受ける事になる。
※4 Fate/stay knightにおけるアーチャーの名台詞。役柄的に仕方ないが基本的はかっこいいものの、かませ犬の台詞である。




