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虻蜂虎S'。  作者: 渡良瀬ワタル
50/282

(道中)18

     ☆


 僕は仮眠していたが、外からの探知で目が覚めた。

脳内がヒリヒリした。

油断していた訳じゃない。

元奴隷達に交替で見張りするように指示して置いた。

それが仕事をしていなかった。

交替するのを忘れて居眠りしていた。

馬鹿々々しさにも、ほどがある。

 鑑定を起動した。

探知スキルの持ち主は直ぐに見つけた。

問題はそれじゃない。

気付いたら包囲されていた。

鑑定の範囲を広げた。

いるわいるわ、わんさか、大漁だ。

 遠巻きしている者も含めると五百余。

間近には手練れが百余。

その中核が中級スキル持ち。

これは手強い。


 僕は肩掛けバッグ経由で魔法杖を取り出した。

魔法杖に干渉し、魔力を拝借、鑑定を起動した。

エリカを起こした。

「ついてきて」説明を省いた。

 近くで仮眠していたジョニーが起きた。

「どうした」

「包囲されてる。

僕が潰すから出かける準備をさせておけ。

指示するまで外に出さないようにな。

巻き込まれたら死ぬぞ」

 エリカが寝ぼけ眼で私に尋ねた。

「でも大丈夫なんでしょう」

「エリカは僕が守るから大丈夫。

ローブの裾を掴んで離すなよ」

「わかった」


 僕が倉庫から出るのに合わせ、敵が退いて行く。

一見すると表は無人。

人影一つないが、人陰だけは隠せない。

こちらの出方を警戒して、物陰から大勢が窺っていた。

 薄明るさの中、無関係の者達も遠くにチラホラ。

あの辺りは規制していない。

安全と判断しているようだ。

 魔法杖が反応した。

魔水晶が赤くフラッシュ、バイブ。

防御魔法が展開した。

魔力障壁ドームを張った。

 攻撃魔法が放たれた。

火魔法中級と土魔法中級。

矢も飛来した。

物陰から戦士系スキルの持ち主達が姿を現した。

得意の武器を手にして駆けて来る。

 続け様に響き渡る衝撃音。

その悉くをドームが弾き返した。

それでも手数で押して来るのでドームに罅が走った。

ドームの【自動修復】との競争になった。

 加勢しようと新手が現れた。

前方の倉庫群の陰から次々に飛び出した。

路上をこちらに駆けて来る。


 エリカが心配した。

「お姉ちゃん、大丈夫だよね」

「任せな」

 僕はドームの真上に攻撃魔法の射出口を開けた。

風魔法を起動した。

威力は上級。

風玉・ウィンドボールを十三発、待機。

ドームを包囲している小うるさい十三名の左膝をロックオン、

ホーミング。

放った、放った、Go、Go、Go。

 スキル持ちでも攻撃に専念しているので、

こちらの反撃には気付かなかった。

一人として逃れられない。

悲鳴と鮮血。

全員が左膝を失い、バランスを崩して路上を転げまわる。


 新手全員の足が止まった。

驚き、足を踏み出すのを躊躇っていた。

そんな事は僕には関係ない、関係ない。

ここでも風魔法、範囲攻撃のブリズントルネード。

威力のMP数値は50。

それを彼等に向けた。

Go。

 彼等の中央でいきなり、それが炸裂した。

突風が湧き、低重音を響かせて黒い強風が渦巻く。

一瞬で直径も高さも共に100メートル以上の竜巻が発生した。

人も建物も、ありとあらゆる物を破壊して飲み込み、

空高く巻き上げた。

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