二日目 マズイカモシレナイ…。
何かありましたら、コメントをください。
ちなみに、一日目で吹き出されたお茶はスタッフが綺麗に拭きました。
テストが終わり、夏休みまでのカウントダウンが始まる頃となった。
僕と日向さんの噂はすでに広まっている。あっという間だった。ちなみに、広まっていく数日間の学生の声はこうだった。
「日向さんの彼氏はかっこいいのよね。きっと。」
「頭が良さそうだな。頭が良くなきゃ、日向さんには見合わないさ。」
「スポーツも出来そうね。でも、そんなにずば抜けてる人なんていたかしら?」
「どんな人なのか見てみたいよなぁ。日向さんとのツーショットが見たいぜ。」
などなど、僕の心になかなかに刺さる声ばかりであった。…ごめんよ皆、こんな僕で。
◇◆◇◆◇
テスト後の一週間と言えば、そんなに期待はしたくないテスト返却の一週間だ。
僕の点数は、大体は6割以上であり、得意科目の数学と科学は8割は超えてる感じで、出来としては上々だった。日向さんは、当たり前のように9割以上。中には100点も混じっていた。出来る事ならば、その頭脳を少しでも分けてほしい。
そんな、一週間も過ぎ、僕は夏休みをどう過ごそうか、家で昼を食べながら悩んでいた。
(日向さんを誘いたいが、場所が思いつかない…。いっその事、自宅デートでもいいんじゃないかなぁ…。いや、ここはしっかり外でデートしたい!でも…)
これが永遠と続く。切りがないため、友人に聞くことが吉と判断し、電話をした。
「ねぇ、菊池くん。夏休みはどこか行く予定とかある?」
『俺か…。俺は、海には行くんじゃねぇかな?バイトもしなきゃ、金欠になるからな。』
菊池くんは、かなりゲーセンに行く。何のゲームをやっているかは知らないけど、周辺のゲーマー達には猛者としてよく知られているらしい。
「なるほど。海の家とかでバイトをするんだね。」
『おう!そうだ。けど、なんだ?斎藤もやるのか?』
「いや、違うよ。夏休みをどう過ごそうか悩んでいたから、誰かに聞いてみようと思ったんだ。」
当然ながら、僕が日向さんと付き合っているというのは話していない。
『ほー…。んで、誰と"デート"するんだ?』
が、彼は勘が鋭い。まさか、ここまで鋭いのか?!
「な、何を言い出すんだ、菊池くん。デ、デートだなんて…ぼ、僕に彼女がいないことは知っているだろう?!」
『冗談のつもりだったが、この焦りようはマジのようだな。すごい気になるから、誰か聞いていいか?』
しまったっ!今回は勘でもなんでも無かった!動揺したあまり、マズイ状況になったぞ?!
『おい、斎藤?大丈夫か?』
「大丈夫だとも!じゃあな!」
『え?!おいっ、さ…』
電話を荒く切ってしまった。菊池くん、君が悪いんだよ。そう、菊池くんが…
ピコーン…
スマホが鳴った。メールアプリのRAINがなったのだ。その内容は菊池くんからの連絡だった。
『もしかして、日向か?斎藤の彼女って。』
終わった…。