と言うことは束縛勇者ですね!
やっとです いやほんとねぇ
ロア それは大いなる奇跡 全てはロアにより生まれロアに帰る。魔術やスキル、この世の説明のつかないすべてのものはロアによる恩恵である。
マールはそう簡単にロックに説明した。
「では早速!ロックさまのステータスを見ていきましょう!」
「す ステータス?えっとゲームで言う所の身体能力値ということですか?」
「ゲーム?というのはわかりませんが、身体能力値と言うよりも才能能力値ですね。ロアの大いなる奇跡のおかげで念じればわかるんですよ。本当に不思議です。」
この世界には魔術がある。ロアを媒介にして意志の力や思いの強さで発現する奇跡の一つだ。
そしてもう一つ、スキルと呼ばれるものがある。魔術はロアを体内に吸収し、言葉、念を用いて性質を変え放出するものだ。ロアの保持量やロアの操作の得意不得意に多少は差が出るが、訓練さえ積めばある程度は使えるようになる。
しかしスキルは違う。スキルは人の『想い』で作られる。不変のものである。万物になるはずのロアが『想い』によって変わることを拒んだ時、
スキルが発動すると言われている。スキルは後天的なものが一般的で珍しいものである。そしてほんの稀に先天的に、スキルを持って生まれることがあると言う。先天的なスキルは非常に強いとされており、先天的なスキル保持者はこの世界で100人にも満たない。
「私のスキルはこんな感じです。」
マールはポケットから紙を出しロックにみせた。マールの手書きで書いてあるのだが、明らかに日本語ではないのだ。しかしなぜかロックは読めてしまっている。これもロアの大いなる奇跡の一つなのか、それはロアしか知らないことであった。
ロア保持量5000
ロア操作すごく得意
得意魔術なんでも得意
「こ、こんなにざっくりなんですか?」
「ステータスにも個人差があるみたいなんです。性格が出るわけじゃないんですが、人には精霊が付いていてその精霊が教えてくれるなんて言われてたりしますね。 さて、それでは次はロック様の番ですよ!頭の中でステータス!と念じれば出てくるはずですよ。」
「わかりました!行きます!」
(出てこい!ステータス!)
そう念じるとロックは不思議な感覚を覚える。
言葉では表現できない、違和感ではないのだ。まさに不思議な感覚。それと同時に頭にステータスが浮かんできた。
ロアの保持量 0 残念ながら魔術は使えません
ロアの操作 保持量がゼロですから、ねぇ、、
得意魔術 言わなくてもわかりますよねぇ、、
スキル 『束縛』
ムチみたいな物で対象を縛りあげたりできます。
何本も出せます。任意で消すことも可能です。
伸縮せいもありますよ。ネバネバひっつくムチみたいなものも出せますよ。とにかく対象をあらゆる面で束縛できます。恐ろしいスキルですねあらゆる面でですから。自分を縛ることでスキルの威力が上がったりします。
(どう言うことなんだろか、、、)
「マールさん。俺は魔術の才能が全くないみたいです。けどスキルがありました。『束縛』っていうスキルでとにかく縛るスキルみたいです。」
「魔術の才能がないのはスキルを持っているからですね。スキル持ちは魔術を使えなくなる方が大半ですから。しかし『束縛』ですか、、魔術にバインドというまさに束縛するものがあるのですが、それと似たようなものなのでしょうか?なんにせよ、束縛と言うとは、ロック様は束縛勇者ということですね!」
こうして束縛勇者は誕生した。
これからもがんばりまーす!