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とある軍の宿舎で  作者: 夢見 隼
仲間と共に
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宿舎で日常-7

「う……ああぁっ……」

「ふふ……葵くん、こういう所が弱いんでしょ」

 思わず呻き声を上げる僕にしなだれかかる、亜麻色の髪の少女。

 ソファーに座った僕の太ももに手を置き、股間の辺りに顔を沈めながらニヤニヤとしてさらに手を伸ばす、さらに、敏感な場所へと。

「う……そ、そこぉ……」

「ん、ここ? ここが気持ち良いんだ? ふぅ~ん」

 ニヤニヤというチェルシャ猫のような笑みは絶えない。

 彼女はその敏感な場所をそっと指先で撫でると、僕の背筋に電流が流れた気がした。

「う……ぐっ……!」

「ん……我慢しなくて良いよ。葵くん。いっぱい出して。受け止めてあげるから……」

 優しい、しかし淫靡な声に誘われるように。

 僕が身体から力を抜く。その瞬間を狙ったかのように、葉桜はそこに唇を押し当てた。

「あああぁっ!」

 湿った冷たいような、でも柔らかい独特の感触に思わず身を仰け反る。

 その声に恍惚とした表情を浮かべながらそれに頬擦りし、指をそっと添えて微笑んだ。

「良い声ね、葵くん。もっと鳴いて……ほらっ!」

 そしてぐっと指の力を強めた。

 その瞬間、これまでにない強い刺激に僕は身体が突き抜けるような感触を覚えた。

「うっ、がぁっ!」

 びくんびくんと身体が震える。


 びゅる、びゅるるっ……。


 と、いう具合までに汗が噴き出て、思わず僕は汗を拭った。

「う……あぁ……葉桜、もっと優しくほぐしてくれないのか……?」

「無理無理。結構固まっちゃっているもん。まずは足から、じっくりほぐしながら汗を流して身体を慣らしていって」

 葉桜はそう言いながら、先程からいろいろと探っていた太ももに手を這わせ、腿から丁寧にぐっ、ぐっと慣れた手つきでほぐしていく。

 その力自体は強くない。だが……ずっと同じ姿勢を維持していた筋肉には強すぎる刺激であった。

「がっ……くっ……!」

 思わず身もだえする僕に、葉桜は口元に笑みを浮かべてぐぐっとさらに僕の腿に力を込める。

「ちょ、それ反則……っ!」

「うふふ、悶えて悶えて」

 は、葉桜がSになっている……ッ!

 暫く僕は悶えていると、部屋に緋月が眠そうな目を擦って戻ってきた。

「葵、お楽しみの所悪いが……」

「楽しんでいないっ……あぐっ!」

「……悪いが、今、いろいろと許可貰って、許可証を作ってきた。あの子をこの部屋に引き取る」

「……あの子?」

 葉桜が手を止めて小首を傾げる。

 僕はその間に息を整えて視線を緋月に向ける。緋月はどすっとソファーに荒々しく腰を下ろして懐から紙を取り出した。

「これに署名してくれ。あとは私がやっておく」

「……悪いな」

 僕はそれを受け取ると、葉桜は取り出したペンを受け取って『溝口葵』と署名した。

 緋月はそれを回収するとすぐに席を立つ。

 そのまま出口に向かうが、ふと何かを思い出したように振り返った。

「ああ、葵、一号令は本日を以て解除された、その事を伝えておくよ」

「了解だ」

 これで見張りの任務は解除される。暫くは骨休めが出来る訳だ。

 緋月が出て行くと、葉桜はニヤニヤと笑って僕の膝にちょこんと座った。が、その衝撃が響いて思わず顔を顰める。

 それには気付かない様子で葉桜は機嫌良さそうに言う。

「久しぶりの葵くんのご飯だねっ!」

「ん、そうだな」

 筋肉が強張った腕を持ち上げて彼女の髪をさらさらと撫でると、彼女は嬉しそうに微笑んだ。

 そしてそっと僕の身体に背中を預けてくる。その温もりが、優しく僕の身体に染みてくる。

 暫くそうしていると、葉桜は頭を反らせて僕の顔を覗き込んできた。

「いつまでもこうだったら良いのね」

「こう、というのは?」

「こういう生活」

「つまりは僕に飯を作らせる生活と」

「ん、まぁ当たらず遠からず」

 僕は眉間に手をやってぐりぐりとほぐしながら考え込む。

「そうだね……ま、三月はこんなもんかな。上といろいろ相談しながらだけど、まぁ、本国が落ち着いたら僕らは帰還するから……それ以降はこっちも予想出来ない。僕と緋月に関してはもう昇進が決定しているし、葉桜も多分、衛生兵部隊の偉い所まで昇進出来るんじゃないかな。そうしたらもう一緒に行動出来るかどうかは分からないし」

「んんん……それだったら昇進したくないなぁ……」

 葉桜はそう惜しそうにそう言う。僕は思わず苦笑した。

「昇進するに越した事はないよ。それにもしあれだったら緋月に頼めば少しぐらい次回の軍隊編成も手を加えられるかもしれないし」

「……そう?」

「僕はあいつを信頼しているからね」

「私は?」

「もちろん、葉桜も」

 よしよしと頭を撫でてやると、彼女はとろけたような笑みを浮かべる。

 そしてぴょんと彼女は僕の膝から飛び降りると、振り返って天使のような笑みを浮かべた。

「じゃ、サービスしてゆっくりもみほぐしてあげるっ!」

「そりゃ、嬉しいね」

「ほらほら、そこ、横になってっ!」

「おうよ」

 僕はソファーにうつ伏せで寝っ転がる。すると、すぐに葉桜の手が優しく肩に降りてきた。そして、軽い彼女のおしりの感触が、腰に。

「……何故に、馬乗り?」

「ん、この方がやりやすいから」

「ま、まぁ、そうかもしれんけど」

「何か問題ある?」

「……何も」

 確かにまぁ、重くはないし。

 僕は黙ると、葉桜が身体をもみほぐしていく。その優しい手つきが嬉しい。

「う……わ、今回は一段と凝っているね……」

「まぁ……連中は今回、妙なの出してきたからなぁ……光線湾曲装置とかもし作られていたらしんどいし……ちょっと頑張った」

「ん、ご苦労様……ちょっと仰向けになって」

「ん? ああ、まぁ良いが」

 葉桜が軽く腰を上げたので、僕はぐるりと寝返りを打つ感じで身体を反転させる。

 彼女は再び腰を下ろすと、僕の腹に触れた。

「わ……腹筋も結構使ったんだね……」

「今回に至ってはいろいろ交代や報告があったからな」

 大概、見張りを交代しても僕は見張り台の片隅で眠る。しかし、異変が起きればすぐに飛び起きねばならない。今回、報告がかなりの頻度で入ったから一瞬で飛び起きる、寝る、というのを繰り返したのだ。

「しかし、くすぐったいからあんまりそこはやらなくても良いよ」

「えー」

 葉桜が膨れっ面をする。が、目が笑っている。

「こんなに凝っているのに?」

 そして、僕の腰の上で腰をゆさゆさと前後に振る。

 その振動がもろに腹筋を刺激して悲鳴を上げた。

「うっ、止めっ、あっ!」

「ほれほれ~」

 やばい、これは猛烈に痛いしくすぐったい。

 僕が悶えるが、葉桜はしっかり足で僕の胴をホールドして離さない。

 誰か……誰かっ!


「ちょっとうるさいわよ、何やって……」


 不意に、その救世主は現れた。

 藁にも縋るような視線で見上げると、二階部、彼女らの部屋が据え置かれている所からひょいっと真冬が不機嫌そうに顔を覗かせていた。

「真冬っ……うあっ……」

 思わず悲鳴を漏らしながらも、助けを求めようとする。

 が、その瞬間、がしゃん、というガラスの割れるような音が響く。

 場所的に、真冬の真下……どうやら、真冬がグラスか何かを落としたらしいが……。

 見ると、真冬の顔が真っ赤になってぷるぷると震えている。

「貴方達……何やって……」

「何……」

「やって……?」

 僕と葉桜は顔を見合わせてお互いの状況を見る。


 僕がソファーで寝て。

 葉桜はその腰に跨って。

 そして、腰を振っている、と。


「……あ」

 僕が思わず唖然とする。刹那、どんっと迫撃砲のような音が響き渡る。

 見上げると、ワンピース姿の真冬が空を舞っていた。


「こ・の・不潔うううううううっ!」


 そして急転直下、踵が振り下ろされる。

 葉桜は危機を察知して避けるが、全身筋肉痛の僕は避ける術を持たない。

 さらに、一つの布きれに目を奪われてその気力も奪われていた。


「なるほど……水玉か……」


 次の瞬間、世界が暗転した。

ハヤブサです。


感想を山ほど受けましたため、ちょっと頑張ってみました。それでも少々手間がかかりましたが……。

これからどーしよーかなー、と凄まじく模索しております。

もち、新しい子が一人来るんですけど。

少々、進めたらどうしようか悩んでいます。


美少女ゲームみたいにルート分岐してみるか。

それともハーレムを突っ切るか。


悩み甲斐がありそうです。

ご意見下されば幸いです。

もちろん、感想は筆者の糧になります。頂ければ飢えずに済みます。どうか下さいませ。

レビューなんか頂けた日には猛烈に頑張っちゃいますね。私っ!


ま、とにかくもし宜しければご意見下さいませ。

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