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世界の狭間で  作者: 如月 むいか
第1章
4/10

王族との対面

新キャラです!


ジオルド・・・4歳

ジュリアス・・・3歳

ジルベール・・・2歳

―― 今日は王との謁見の日、私は3歳になった。


これまでの3年間、人間界について学んだり、精霊姫としての力を完全に取り戻すための訓練をしてきた。


そして分かったことがいくつかある。まず私に加護を与えてくれたルーナと会話ができるということ。


「姫様、おはようございます。今日は王との謁見ですね。」


「ええ、おはよう。」


「申し訳ありません。声しか伝えられず…力もあまり回復していないので、あまりお役に立てません…」


「そんなことないわ。味方がいると思えるだけでも、すごく心が軽くなるもの。でも、そうね…姿を見られないのは、少し寂しいわ。」


「姫様…」


「…今の王は、どんな人間なんでしょうね今日しっかり近付いておかないと。」


「200年前の王とは違うことを祈るばかりです。」


「本当に。」


もう1つ分かったこと、今私が生きているのはあの日から200年後の世界だということ。


今の王族はどうなのかしら。…ステルベン・リーヴェンス。あの男の子孫というだけで吐き気がするわ。



――リーヴェンス王国王城


私と親夫婦、アークライト公爵夫妻は謁見の間に通された。貴族の礼をとり、国王の言葉を待つ。


「顔を上げよ。」


明るく親しみやすそうな声。でも、威厳がある…


「お久しぶりにございます。アークライト公爵家当主、オーランド・アークライト及び妻子が参上致しました。」


「ふむ。息災であったか。して、そなたの娘を紹介してほしいのだが。」


ゆっくりとできるだけ優雅に見えるように立ち上がる。そして笑顔を携えて挨拶をする。


「お初にお目にかかります。アークライト公爵が娘、アステリア・ルーア・アークライトでございます。」


「おお、3歳とは思えないほど大人顔負けの淑女だな。アステリア嬢、そなたは今この国で唯一のミドルネーム持ちだ。それに加え勉学、魔法など全てにおいて完璧だと聞いている。私はそなたに非常に期待しているのだ。これから、よろしく頼む。」


「もったいなきお言葉ですわ、国王陛下。このアステリア、これから国のために尽くしていくことをお約束いたします。」


「それは心強い。そうだ、私には3人息子がいてな。ぜひ会ってもらいたい。よき幼なじみとなれるだろう。」


3人の王子…おそらく私はその誰かと婚約することになる。きちんと見極めないと。


「喜んで。私もお会いしたいですわ。」


その後、茶会室で王子と対面することになった。


「アステリア嬢、右からジオルド、ジュリアス、ジルベールだ。」


「王子殿下方、お初にお目にかかります。アークライト公爵が娘、アステリア・ルーア・アークライトでございます。」


『っっっ!?』


「…?どうかなさいまして?」


「しっ失礼いたしました。あまりの優雅さについ見惚れてしまいました。」


「そうでしたのね。ふふふ。」


「あ、あの、初めまして。第一、王子の、ジオルド、です。」


家名をなぜ言わないのかしら。王族であることを示さなければならないのに。それになんだかずっとオドオドしているし、どうしたのかしら。


「初めまして。リーヴェンス王国第二王子、ジュリアス・リーヴェンスです。アステリア嬢、同い年ですし、仲良くしてくれると嬉しいです。」


完璧な挨拶…


「こちらこそ、よろしくお願いいたします。これから長いお付き合いになるでしょうし、もっと砕けた口調にしてくださいませ。名前も呼び捨てで構いませんわ。」


「ありがとう。じゃあ、アステリアと呼ばせてもらうね。アステリアも僕のことは呼び捨てで。敬語なんていいからね。」


「わかったわ。」


「こんにちは!第三王子のジルベール・リーヴェンスだよ!」


まだ幼さは残るものの、最低限の挨拶はできている。なぜ第一王子だけ…?


「ジル!許可も得ずそんか口調は…」


「構わないわ。ジルベール殿下、私のことはアステリアとお呼びください。」


「わあっ!ありがとう!じゃあリアって呼ぶね!ぼくのこともジルって呼んで!」


「ええジル、これからよろしくね。」


ある程度の信用は得られたわね。でも、第一王子が気になるわ。少し探りを入れてみようかしら。

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