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蛇足:皇紀一〇〇〇〇年の世界の勢力

・ムリーヤ国

 世界唯一の超大国。太陽系最大の人口(百億人)を有する統一国家。大体地球上に5億人(内、ウクライナ地方に四〇〇〇万人、日本地方に四〇〇〇万人、ロシア+シベリア地方に四億二〇〇〇万人)、宇宙に95億人住んでいる。

 皇紀一万年の間に破局噴火を三度(鬼界、霧島、阿蘇)経験し、日本列島は九州を中心に壊滅的な経済的被害を受け、シベリアや宇宙への移民・産業移転が加速した。

 その延長線上で、生存圏の確立のため農業用宇宙島(と、それを製造するための工業地帯)を宇宙に浮かべては、地球で貧困や飢餓に苦しむ難民も積極的に受け入れて百年、千年単位で帰化(同化)する政策を採っている。それなんて皇民化政策?????

 現在では日本列島は観光と農林水産業と政府機関で生活が成り立っているレベルまで人口が減っている(※それでも四〇〇〇万人ぐらいまだ住んでいる)。

 長い歴史の中で「誰も彼も「(平和の使者たる)ムリーヤ国皇帝」を戴く者は皆ムリーヤ人」というナショナル・アイデンティティを確立し、どんどん従前政体の構成民族同士の血が交わっていったので、ある意味では単一民族国家であるとも言えるし、ある意味では多民族国家であるとも言える。

 第四次世界大戦の因縁からアメリカ合衆国と中華人民共和国の後裔団体とは犬猿(主権を認める・認めない)の仲だったが、それら全てと和平条約の締結により戦争状態を終結してハピハピ。

 ただし皇室に対する不敬絶対許さないマンなので、不敬行為に対しては絶対陛下の言うこと聞かないマンになる。


・ムリーヤ国皇室

 世界最長の皇朝(但し、数え方にもよる)。

 長い歴史の中で色んな国の人々と縁を結んでおり、時代時代によって皇帝の名前の由来も様々だが、基本的に「ウクライナ語・ロシア語・日本語」の順に由来する人名を並べたものを諱にすることが多い。即位時に改名することも多々ある。

 初代皇帝チカコ一世陛下の血を引き、尚且つ正式な婚姻の下に世子を儲けていることが皇位相続の暗黙的な条件になっている。

 第三百七十一代皇帝の場合、前皇帝の長子かつ、次代の世子が后の胎内に居たので、前皇帝の急逝に際し直ちに践祚し即位することに異論は出なかった(が、その後死産だった上に授からなかったので皇統が細った)という裏設定があるが、本編では活かされず。

 皇位継承権と皇位継承順位は分離して考慮されることになっていて、初代皇帝の血を引いていれば誰も彼も皆皇位継承権は存在する。基本的に皇帝の長子相続で、子が居なければ基本的には直系を遡って治定するのが普通だが、先述の様に遡るには些か遠い人間ならアホほど居るが、かと言って血が近い人間には世子が居ないという状態に陥っていたのが本編世界。

 手段を選ばなければ世子を儲ける医療技術(人工授精に始まり、人工子宮なりetc.etc.)は幾らでもあるのだが、そこをきちんと倫理道徳を遵守しているのが皇族の皇族たる所以でもある。

 他に皇室(皇族)の区分としては、

・原初の四宮家(初代皇帝チカコ一世陛下の御子が立てた四宮家の長子相続されてきた直系の宮家。爵位としては大公に相当し、皇族の中でも別格として扱われる)

・封建の宮家(四宮家の次子以降が立てた宮家の内、都・道・府・州(公爵)、県(侯爵)、政令指定都市(辺境伯)、市(伯爵)、町(子爵)、村(男爵)の形式的な首長(国事行為の名代)として世襲的に封じられたもの(実務は選挙で選ばれた知事の仕事。宮家が居ない自治体もあり、住民投票により勧請される(た)こともある)。本編中では「セヴァストポーリ・ノ・ウォロディミローヴナ・レイ」とその一家(辺境伯)が名前だけ出てきている)

(↑ここまでが「狭義の」皇族。皇族会議の召集が発表されたら一週間以内に集まれる地域に住んでいる、と言い換えることも出来る)

・賜姓皇族(皇位継承権の相続を留保(停止)して公職にも就かず、「夢玲和」の名も使わず、家祖が家計を独立するに当たって皇室から与えられた家の名前と「朝臣」の称号だけを継いで、無位無冠のまま市井で暮らしている家。秋桜・橘・朝臣・勝柄家がこれに相当)

(↑これが「広義の」皇族。)

 他に、顕著な功績を挙げた国民に対し、その人一代限りの名誉称号としてその功績を讃えて爵位と位階が贈られることがあり(例えば、「従一位・元大統領・ウォロディミール・チェレンコフスキー・人民英雄公爵(※本人は位階については受けたが、名誉称号である「人民英雄公爵」は辞退した)」とかなったりする)、これを受けた者を貴族と言ったりする。

 という事細かい設定はあったが、本編では丸っと省略された。

 他、「個人的に(他作品の)このキャラがムリーヤ国の皇帝やっててほしいなリスト」が作者の頭の中にあったりするが、公開される予定は永遠にない。


・パレスチナ

 イスラエル時代に首相からの不敬発言の連発にキレたムリーヤ国との間に、ムリーヤ・イスラエル戦争が勃発。

 政府機関をズタボロにされてさあ次は無差別攻撃でもするか?とかムリーヤ国の大本営統合幕僚監部が言い出した辺りで、イスラエル政府が国民の生命・財産の保障を条件に降伏し、国家・統治単位としては消滅。

 その後、九九〇〇年近い期間の間ムリーヤ国の占領統治下に置かれ、国際解放自治地域パレスチナとして民族国家(シオニズム)の放棄とイスラエル建国により虐げられた他民族との協和・融和を迫られるも、元イスラエル人の大半が頑なに拒み続け武力闘争(テロリズム)を挑み続けたため、太陽を挟んで地球と反対側にムリーヤ国が用意した宇宙島群へ強制移民が実行されつつある。

 この件に関してはムリーヤ国民が両陛下の言うこと絶対聞かないマンになるのでアンタッチャブルになっている。


・EU

 ムリーヤ国以西の、グレートブリテン連合王国を除く欧州諸国の共同政体。ムリーヤ国の次に巨大な準超大国的な存在。でも全体で共通する目標以外は各構成国がやりたい放題やっているので、案外グダグダ。


・グレートブリテン連合王国

 二十一世紀の国境線から北アイルランドを欠いた形。EU離脱後、一万年もの間相変わらずジョンブルジョンブルしている。

 王朝は七度代わった(血統的には連続している)。

 英国民たるもの七度は仕える王朝を変えねばならぬ。


・南アジア連邦

 インドを中心としたアジア諸国の共同政体。人口の上ではEUを上回るが、人口の制御に失敗してムリーヤ国を通じて宇宙に難民が流出してしまい、ムリーヤ国からそれとなく嫌味を言われる関係。


・大洋連邦

 オーストラリアを中心とした南太平洋諸国の共同政体。日本がウクライナにジョブチェンジしてロシアと合同してムリーヤ国になり、アジア太平洋地域の安定に対し必ずしもコミットしなくなったため、アメリカ合衆国崩壊後、オーストラリアが音頭を取って成立。

 但し、南太平洋の島嶼国家にはその流れに乗らずムリーヤ国LOVEを隠しもしない独立した国々(どことは言わない)がある。もう君らムリーヤになったらどうかね?


・中東諸国(イスラム教圏)

 概ね、二十一世紀前半の国境線のまま。

 天然化石資源(石油)の枯渇後は、ムリーヤ国やEUなどから核融合炉を導入して広大な砂漠上に設置し、核融合炉の莫大な電力で大気中の二酸化炭素を分解して、人類が使用する石油製品の過半を生産している(人類はついに地球上での化石燃料の廃止に失敗した)。

 現在はムリーヤ国の宇宙開発技術の応用で千年単位の砂漠緑化に挑戦中。

 あまり宇宙移民する人々は居ない。


・アフリカ諸国

 概ね、二十一世紀前半の国境線のまま。

 経済的に貧しい方になってしまうが、民族間紛争は(国際連盟常設平和維持軍が介入して)暴力を振るった側を宇宙へ強制移民(ムリーヤ人に同化)するなどして解決済みなので、政治的には安定している。

 今現在地球上に残っている人々から、宇宙移民する人は少ない。


・北アメリカ大陸

 アメリカ合衆国崩壊後、アラスカをカナダがどさくさに紛れて併合したのに対し、メキシコは固く国境を閉ざした。

 その後、アメリカ合衆国の後裔の座をかけて南北間で凄惨な内戦が千年単位で行われたが、最終的にイエローストーンの破局噴火で北アメリカ大陸中央北西部が壊滅し、アメリカ帝国、アメリカ連邦、アメリカ連合国、アメリカ第二合衆国に四分。

 それら残存団体に等しくアメリカ合衆国は継承されたものとして和平条約が締結され、戦争状態は法的には解決した。

 一人辺り国内総生産的にはアフリカ諸国とどっこいどっこいなところまで低落していて、実質的には内戦状態を煽った事に対する賠償に近い形で、ムリーヤ国から各宇宙島への移民の切符を大量にもらっており、今後地球上からの人口流出に悩むことになると思われる。

 ペロッ、これは罠だ!


・南アメリカ大陸

 アメリカ合衆国崩壊後も特に国境線に変動はなく、宇宙移民にも積極的。


・中国大陸

 中華人民共和国崩壊後、その後裔の座を賭けたタイトルマッチが長い間戦われ、経済的には世界最貧地域(農業的には豊かに暮らせるはずの地域なのにかわいそう。一体誰のせいなんだろう?????)。

 第四次世界大戦に係る一切の戦争状態に対する和平条約により、内戦状態も終結させ、六国に分離独立の道を歩み始めた。

 実質的には内戦状態を煽った事に対する賠償に近い形で、ムリーヤ国から各宇宙島への移民の切符を大量にもらっており、今後地球上からの人口流出に悩むことになると思われる。

 ペロッ、これは罠だ!


・台湾

 第四次世界大戦でアメリカ合衆国と中華人民共和国が崩壊後、正式に中華大陸からの独立を達成。

 ムリーヤ国とは付かず離れずの関係性。宇宙移民に積極的。


・朝鮮半島

 第四次世界大戦で中華人民共和国に加担して西日本各地を攻撃したため、報復攻撃で軍事力が壊滅したところに中華人民共和国崩壊で難民の津波が押し寄せ、ムリーヤ国に海上封鎖を受けたため難民との凄惨な殺し合いになり、世界最貧地域に転落。

 その後、九州の破局噴火三連発、白頭山の大噴火により壊滅的打撃を受け、最終的には煌帝国に併呑され国家としては消滅。民族的にはどうなんだろう? ちょっと作者もわからない。


・月

 国際連盟本部が所在する。

 宇宙移民に積極的な国がクレーター毎に都市を築いて移民していたり、そこから分離独立の道を選んだところ(月王国)もある。

 低重力なことを活かして、無重力でも1G下でも製造出来ない様な特殊な電子機器・金属製品の製造や、情報通信産業、宇宙船を製造する「普通の」造船所の類は月に集中している(逆に言うと、それぐらい高度な製品を大量に生産出来るぐらいでないと、月の低重力による生物の成長異常等の阻止に対応した居住区用の1Gを発生させる人工重力設備を運用する資金を調達できない)。


宇宙島群スペース・アイランズ

 宇宙島には色々な種類があるが、巨大な円筒を回転させる事によって得られる遠心力を利用するものが一番コストが安いので、皇紀一〇〇〇〇年代もいわゆるシリンダー型のものが主流。

 地球と月の間の共鳴軌道上か、地球と月、または地球と太陽が織りなすL4かL5のラグランジュポイントにあるのが普通。太陽系の人口の大部分(半分)と食糧生産の大部分(七割)はこの範囲に存在している。

 基本的に宇宙島の主要産業は農林水産業(※自給自足の原則)や軽工業など(エンターテイメント産業は別枠)。

 宇宙島の人口を賄う以上に生産された各種製品は、主に月や地球、小惑星帯の重工業製品や農林水産業に必要な各種肥料(窒素、炭酸ガス(二酸化炭素)、アンモニアなど)と取引される。

 世界初の宇宙島である「ふれいや」は老朽化により廃島され重力が発生する程度の自転は止めており、世界文化遺産になって比較的閑散としている月の裏側で観光名所になっている(外から眺めるだけ)。

「こすもす」は比較的古い方の宇宙島なので、老朽化により近い将来廃棄され、小惑星帯の宇宙島造船所へ送られて作り直される。

 もしかしたら宇宙にもムリーヤ国の政府機関があって、その長官官邸は「ら○ぷらす」とでも名付けられているかも。


・小惑星帯

(主にムリーヤ国が)小惑星帯を宇宙島製造の資源として利用しており、あちらこちらに宇宙島造船所を浮かべている。

 地球との接近に合わせて全ての物流が動いている。

 皇紀一〇〇〇〇年代の工業生産額の三分の一はこの辺が担っている(作っているものがクソデカいため)。

 最近、超光速航法は諦めて、電気推進で宇宙島そのものを太陽系外へ送り出して、何百世代もかけて天の川銀河を旅して入植可能な惑星を探す旅に出ようとか、この辺に住む人々が言い出しているらしい。

 宇宙に関する技術開発(太陽系内間超光速量子通信とか亜光速航法とか)はこの辺りのマッドな連中が開発してると思う。ノリはスマイル動画。


・金星

(主にムリーヤ国が)太陽との間の軌道上に巨大な傘を展開して金星をテラフォーミングしようと唱えている。


・その他の軌道

(主にムリーヤ国が)核融合炉のエネルギー源や宇宙島製造、宇宙探査等で色々進出している。

 基本的に地球との接近に合わせて全ての物事が動いている。


・地球-太陽のL3ポイント

 以上の様に、基本的に地球を中心とした物流網・情報網によって世界は成り立っている。

 従って太陽を挟んで地球と反対側のL3ポイントに流されるのは、人類社会(最先端文明)から取り残されるのと同義なところがあるので、普通に刑としては過酷。

 一応自給自足で生きていけるし、宇宙島は千年単位の耐久性があるし、それぐらいの時間があれば更新用に新しい宇宙島を製造するぐらいは出来るだろうし、という程度の産業設備も用意してやったので、ムリーヤ国的にはこれ(遠流)でも(第四次世界大戦とか九九〇〇年前(ム・イ戦争)とかで一般市民の生命財産を丸焼きにしなかっただけ)かなり温情措置。

 他の民族とも仲良くやってりゃ何も言わないし、時の首相が不敬発言しなきゃ何もやらなかったというのに、かわいそう。

 その内、地球帰還を目論んで戦争することになると思われる。

 ムリーヤ出身の反(ムリーヤ)武装戦線みたいな組織のリーダーの名前が寺津とか加藤とかで、野星を狙った質量弾頭が逸れてパレスチナに落ちるんじゃないかな(適当)。

 そんなことになったら多分女子供を除いて族滅されると思う。一体誰のせいなんだろう?????

 なお作者は別に特定の宗教の人々を迫害しようとする意図はありません。

 ありませんが、他者に対し暴力的かつ排他的に振る舞う人々に対し、思うところはあるんだぞ、というだけの話です。

 過去にやられたことをやり返しただけ、と言う人々を、はいそうですかと現代社会が是認して良いはずがない、というだけの話です。


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