浅井のその後
「ギャフン。」
リアルでギャフンって言っちゃったよ。
でも、もう立てません。
「菊童丸様。周りで皆が見ておりますよ。」
みんな止めてよー。くそー。
「よく立ちましたな。では、続きを致しましょう。」
まじですか。
「はあはあ。」
小学校にも行っていないような歳の子供がする訓練じゃないだろ。転生なんだから、チートや魔法で俺ツエーでいいじゃないかよ。
「かかってこないのでしたら、こちらから。」
ぬをー・・・・
「いいでしょう。本日はこれまでです。」
「・・・はあはあ。」
声すら出ないや。吐きそう。ご飯食べれるかな?
「どうぞ、お茶です。」
「あ・・り・・がと。」
ゴクゴク。
・・・・
「ねえ、稙綱。」
「なんでしょうか。」
「将軍って、前で武器振って戦うとかしないよね?正直、こんなに訓練する必要ないと思うんだけど。」
「何をおっしゃいますか。将軍こそが誰よりも武芸に秀でているのが理想です。」
「いや、父上とかあれでしょ。」
「それでも、菊童丸様が武芸を収めて、将軍の権威を高めればよいのです。」
「いや、軍師として頑張るよ。」
「それにですね。菊童丸様の訓練のお姿を見たことで、学校で鍛錬にあたる皆の顔つきが変わっております。おかげで、今ではかなりの練度となっております。」
「そうなの、それならまだ頑張った甲斐があるよ。」
何か誤魔化されてる気がするけど。
「ふう。とりあえず戻って少し寝るよ。起きたらご飯食べるからよろしく。」
「はっ。」
ああ、疲れた。汗でベトベトだー。お風呂入りたい。
そういえば、衛生面でもお風呂広めたいなー。
あんまり考えが回らないや。今はとりあえず寝よう。
おやすみなさい・・・・
「菊童丸様〜。」
うん?なんだろ?今やっと魔法が使えたのに・・・
はっ、夢か。
「あっ、すみませぬ。まだおやすみでしたか。」
「うん、いいよ。昼寝だし。でっ、どうしたの?」
「はっ、三淵殿が帰還致しました。」
「おっ、ついにきた。会うよ。ただご飯食べてもいい?」
「はっ、待たせておきまする。」
「食べながらはダメかな?」
「はあ、まあ構いませぬが。」
「じゃあ行こっか。」
・・・・・
「三淵晴員でございます。ご下命果たして参りました。」
「ご苦労。上手くいったようでなにより。で、隣は?」
「はっ、浅井家嫡男の浅井久政でございます。」
「遠いところ、なによりじゃ。二人とも食事は取ったかの?」
「はっ、まだでございます。」
「では、一緒にどうじゃ。これから食べようと思っておったおりに、報告を受けての。」
「はっ、ありがたくいただきまする。」
「そうか。おいっ、三膳ほど頼む。」
「はっ、ご用意出来ております。」
「さようか。」
わーい、ご飯だご飯だ。今日のご飯は、泥抜きした鰻の蒲焼だー。そして、生卵、味噌汁。
「いただきます。」
よし、まずは卵を割って、かき混ぜて、醤油を垂らしてご飯にかける。TKG!?
これだよねー。本日とれたての新鮮卵による卵かけご飯。そして、この鰻の蒲焼。・・・うん美味い。
うん?どしたの?
「どうした?食べてよいぞ。」
「はっ、いただきまする。」
同じように、卵かけご飯を作ってる。うん、かき混ぜるの上手くないね。
「それでは、一口。」
そんな、怪しげなもの食べるみたいに食べなくても。
ぱくっ。
「・・・・」
すごい表情変わって、食べるスピードが急に上がったね。早っ。
鰻も一口。
「・・・たまりませぬな。菊童丸様こちらの魚は?」
「鰻だよ。」
「これが、鰻?一切泥臭くもなく、香ばしい香りと味わい。」
「泥抜きはしたからね。」
・・・・
「ご馳走さまでした。」
「たいそうなものをご馳走いただき誠に有難うございまする。」
「それは良かったよ。で、浅井の嫡男がここに来たってことは、従属を受け入れに来たってこと?」
「はっ。我ら浅井は足利家に臣属することを望みます。」
「臣属?」
「はっ、正直申しますと、父亮政はもう長くありませぬ。それがしが後を継ぐことになるのですが、養兄はそれに納得しておらず、父の死に伴い、内乱になる恐れがありまする。その状況で、京極との小競り合いが続けば、遅かれ早かれ六角に従属することになっておったでしょう。」
「ふむ、そのようじゃな。」
「はっ、そう考えていたおりに、三淵殿よりお話をいただき。それであればと。」
「従属でなく臣属を選ぶわけは?」
「昨今の伊勢、朽木、伊賀などの発展は聞いております。であれば、北近江全体にとっては、足利家への臣属が最も最良の判断であると、話し合った結果です。」
「そうか。」
うん。臣属してくれるほうが確かに色々出来るね。
「では、今後今浜に城を築くこととする、同時に港と街を整備して交通の要衝といたす。また、今後、長浜と名前を変えることとする。」
「ははー。」




