伊勢侵攻の真実
続きです
「なぜ今回一切の戦闘もなく、ほとんどの城が開城したのですか?どのような策を用いたのですか?」
「ふむ、それはのう。式年遷宮に関係しておる。」
「伊勢神宮ですか。」
「そうじゃ、式年遷宮を行うにあたり、我らが伊賀に街道整備を行っておったことは知っておろう。」
「はっ、つい先日狭いですが開通したと。」
「そうじゃ、それを伊勢でも実施するということじゃ。」
「????」
「つまり、先に文を出しておいたのじゃよ。幕府で京から伊勢神宮までの街道を通すゆえに協力致せとな。これは帝にも具申し、同意を貰っておる。今は、淀川を下り、海上より参るにしても、危険じゃからの。陸路の整備は推奨されることじゃ。それに、東との取引にあたっても、安濃津の港の使用は便利なのでな。」
「それで、あのように普請のための装備しかなかったのですね。」
うん、スコップとシャベルと発破用の火薬に、山賊対策に身を守るためのスリング持ってるから、北伊勢の砦くらいなら、その気になれば落とせると思うけど。スコップとか刀より扱い楽で威力あるし。
「いえ、しかしそれでは。結局、道を作るだけなのですか?伊勢を足利家の直轄地とするのでは。」
「とりあえず、道が完成するまでは一時的に直轄地とすることになっておる。きゃつらも道が完成するまではということで納得しておる。その間は、今の石高に色をつけた額で禄を払うことでの。」
「それでは、道が完成すれば返すのですか?それではこちらは持ち出すだけで得るものが少ないのでは?」
「ふむ、そうじゃな。完成して、きゃつらが求めれば返すぞ。求めればな。」
「それでは・・・」
「ふむ、あとは自分で考えい。」
「はっ。」
・・・・・・
「納得していないようでしたね。」
「まあ、答えを教えてもいいんだけど、面白くないし、出来れば広まらないほうがいいからね。」
「そうですな。いかに味方とはいえ、むやみに策を広げては上手くいかないか、管領殿あたりに危険視されてしまいますからの。」
「結果が出るまでは、信心深い将軍家とだけ思われているのが一番いいしね。」
まあ、ほかに何やったかって言えば、街道整備期間中は、物資が大量に必要だからという名目で関所の廃止と、座以外でも物品の取り扱いを許可することだね。まあ、実質的な楽市楽座だね。
あとは、街道整備は場合によっては田畑を壊して行うこともあるので、補償に金銭を払うことと、人足として雇うこともあり、慰撫として4公5民で1は緊急時のために保管とすること。
南伊勢は流石に北畠の力が強くて、一時的とは言え、直轄地にできなくて残念だったけどね。自分達でやるってさ。
まあ、式年遷宮が終わった後が見ものだね。
幕府と朝廷に逆らえないので従うしかないですが、短い期間だししょうがないと従いました。多分、そうなると思うんだ。




