2歳になりました
年も深まり、年末年始で京の御所にきております。
屋敷にいたかった、ぬくぬくとした部屋で寝正月を満喫したかった。
家臣や公家の皆さんが連日挨拶や足利将軍家の嫡男を見に来るんだが、区別がつかない〜。麻呂ばっかりで区別できるかい!
頑張って覚えたのは、管領の細川晴元と叔父にあたる近衛稙家くらいのもんです。あとは家臣の三淵春員は覚えたね。
三好長慶とか会いたかったな。名前違うのか?まだ若いのかな?
いや、バレたら困るから喋れない動けないで、行儀よくお人形さんやってる日々は退屈な上に苦痛でしたわ。愛想笑いなら任せてください、日本人の必須技能ですので。
で、今日なんだが、なにやら近い年の子と集められて遊ばされております。いえ、言葉を間違えましたね。遊ばれております。痛いんだって、さっきから叩かれまくって。
「菊童丸、こちらが兄上近衛稙家の嫡男の前久です。仲良くするのですよ。」
あっそっすか。従兄弟っすか。さっきから俺を殴るクソガキを、誰か止めてくれや。逃げてるのに喜んで追いかけては、殴ってくんだよ。
「こらこら、やめなさい前久。」
「うえーん、うえーん。」
いや、泣きたいのはこっちだよ。ふう、とりあえず落ち着いた。
「きくどーまる?あかちゃん?あそぶ?」
今度は誰だよ。2、3歳かな数えだと、4歳くらいかな。いや、遊べんよ。だいぶ体の大きさ違うからな。ていうか誰?母上に目線で聞いてみる。
「菊童丸様、申し訳ございません。我が子万吉が。」
あっ、三淵の子ね。
「いえいえ、まだ小さいのですから仕方ありませんよ。菊童丸、将来家臣になる万吉です。よくしてあげなさい。」
「はっ、将来は兄の養子にだし、細川の名を継がせようかと考えておりますが、変わらずお仕えすることになりますので、よろしくお願い致しまする。」
ふむ、将来は俺の家臣か。よし良きに計らえ。
とりあえず、遊ぶか?何がいいかな?よし、こんな時のための。
テッテレー、たけとんぼー。
目下、新産業として考えてる竹細工。試しに作ってもらいました。
ふっふっふ。これを回すと。えいっ。ポトっ。
くっ、もう一度ー。ポトっ⁉︎
なぬ、飛ばないだと。
くっそんなはずは。ポトっ。
母上〜。
「あらあら、これを回せばいいのね。」
イエス、ドゥーイット。
「えい。」
おおー、ちゃんと飛んだ。よし、ちゃんと出来てるじゃないか。
「あら、これはすごいわね。もう一度やるわね。えいっ。」
「「キャハハハ。」」
子供にも受けてるね。
「もう一度。」
あれ?母上がハマってない。
「今度はもっと速く回すわね。」
あっ、障子の方に。バリバリっ。げっ。
「「キャハハハ。」」
「あらあら、やっちゃった。てへっ。」
まあ、部屋で本気で飛ばすものじゃないよね。
「菊童丸、他にはないの?」
テッテレー、ベーゴマ。
「これを紐を使って回すのね。よし、えいっ。」
ずぼっ、バリバリっ。
・・・・・・
テッテレー、羽子板〜。
説明書付きになります。
「これを打ち合って、負けた方が顔に墨で落書きするのね。よし、春員、相手なさい。」
カーン、カーン、スカッ。
「キー、早く描きなさい、そして続きをするわよ。」
「いえ、流石にそれがしが書くわけには。」
あっ、ぼくが代わりに書くのね。まあ、まる書くだけにしとくか。
カーンカーンカーン、ビシューン。げっスマッシュ打ちやがった。バリバリー。
・・・・・・
テッテレー けん玉
「くっ難しいわね。痛っ。もう一回。」
あっ、紐が切れ・・・・
・・・・・・
テッテレー 紙風船 凧 メンコ 竹製水鉄砲〜
・・・・・・
はっはっはー、なんだろう、この荒れようは。とりあえず、大人ですら、娯楽に飢えてるみたいね。今後はこれらも売れるかなぁ。
シラナイヨ、ボクノセイジャナイヨ。
おもちゃは広い場所で遊びましょうね。
この日の話題とともに、おもちゃも有名になって、かなり売れたのは良かったな〜。はっはっは、あれ以来母上がおもちゃせびってきて怖いです。
数えで2歳になりました。
近衛前久君と細川藤孝君、登場のためだけの回でした。
前久君は幼名わかりません。義晴から編諱受けたりして名前変わってますが、まあその辺書くとわかりにくいのにくどいし、誰ってなるので、もう最初から前久君にしてます。




