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李英風海戦  作者: 東武瑛
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戦いの火蓋

特訓を始めて約一ヶ月が経った。

「そろそろ奴等が金を取りに来る頃だ」漁民は口々に言い始めた。

漁民達は一ヶ月の特訓で海賊と対決できる体勢が整っていた。昼夜交代で監視も怠らなかった。

李も漁村に泊まり込みを海賊の襲撃を待っていた。勿論、襲撃に対する特訓も怠らなかった。

ある夜、李は迎撃を指揮する村の青年唐と語らっていた。

「李先生はいずれ広東本土に戻るのですか?」

唐は李に聞いた。

「自分は広東で少林寺を再興しなければならないので戻る事になるでしょう」李は答えた。

「そうですか」唐は言った。

その時、見張りが駆けつけて来た。

「海賊が来ました」

「よおし。皆を呼ぼう」唐は法螺を吹いた。

漁民が家から次々と出てきた。

海の向こうに船団が見えてきた。

漁民は浜辺に集結した。

船団は沖で止まり、小舟が浜に向かって来た。

「何の騒ぎだ」小舟のが聞いた。

「金は払わない事にした」唐は言った。

「ほほう。そういう事か。この間の二の舞になるぞ。覚悟は良いな」男はそう言って沖に戻って行った。

「浜辺に奴等が来たら、網を掛けるんだ」唐が言った。「わかった」皆が答えた。

船団がゆっくりと浜に向かい始めた。


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