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斬られ役、異世界を征く!! 弐!!  作者: 通 行人(とおり ゆきひと)
魔王軍進撃編
192/282

斬られ役(影)、警告する


 192-①


 影光とサンガイハオウ部隊との戦いは続いていた。


 サンガイハオウ部隊は、影光の放つ魔煌飛刃波を警戒して、急降下で城の下に潜り込んだ。


「くそっ!! 死角に入り込まれた!!」


 こうなってしまっては、自分には手も足も出ない。影光は配下を引き連れて現れたヨミに向かって頭の中で念じた。この距離ならばヨミの読心能力の有効範囲内のはずだ。


(ヨミ、すまん!! 下に潜り込まれた、迎撃を頼む!!)


 果たして影光の思惑通り、ヨミは影光の思念を読み取ると、急降下して城の真下へと向かった。後はヨミの部隊に任せるしかない。それに、影光にはまだやらなければならない事がある。

 影光は再び制御室へと戻ると、ゲンヨウに聞いた。


「ジイさん、拡声装置の準備は!?」

「出来ておるぞ!!」

「よし!!」


 正面の巨大な鏡には交戦中の麗翼軍とサンガイハオウ軍団、そしてその向こうにホン・ソウザンが見えている。ホン・ソウザンの街は目前に迫っている。

 ここからなら届くはずだ……影光はヨミ達の戦闘の様子を注視しながらも、複式呼吸でありったけの空気を吸い込み、ホン・ソウザンの領民に向けて拡声装置で声を飛ばした!!



『コンニチハ!! ホン・ソウザンの皆様!!

 口上無用!! 説明不要!! 

 ナイスで無敵な最強軍団……天驚魔刃団が暗黒教団をぶっ潰しに来た!!

 二度は言わねえ、今から言う事をよーく聞け!!

 負傷したくなかったら……抵抗しようとするな!!

 ケガをしたくなかったら……家から一歩も出るな!!

 ルールをちゃんと守る奴には俺達は危害を一切加えない!!

 ナイスなルールだろ? ルールを守らん奴には一切容赦しない!!


 ……!! 立て、ヨミ!!


 あー、ゴホン……失礼した。とにかく、不要不急の外出はしない事だ。家族や友人……そして自分自身の生命が大事ならな!!』



 言い終わると、影光は拡声装置を切った。


「よし、注意喚起はこれでよし……と」

「いや、お主……あれでは注意喚起ではなく脅迫ではないか!!」

「そうかー? でもこれで……うおおおおおおおっ!?」



 その時、突如として魔王城を激震が襲った。


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