第八話
その爆発音の元へ恐る恐る向かうソラとカレン。
そこは木々がなく、ドーム型の広間みたいになっていた。
そこの中央に黒いフードを被った集団と縄に繋がれた村人らしき人が数人いた。
黒フードの集団は数は十数人くらいで、そのリーダーらしき人物がフードを脱いでいて、村人に話かけている。
その男は赤毛で顔にそばかすのある中年男性くらいの人物である。
耳を凝らして話を聞いてみる。
『貴方たちの村にレアスキル持ちがいるってことは調べがついています。隠していたって無駄なので教えていただけませんかね?』
相手は流暢な話し方で話しかけてくる。
『ひぃー本当に知らないんだ、だから命だけは助けてくれー』
そう言った瞬間、そのリーダーらしき男の顔がニヤッと笑みを浮かべ、その村人に杖を向け、何やら呪文みたいなのを唱えている。
そしてその杖が一瞬光ったかと思うと。
またさっきの爆発みたいなのが起きる。
『ひぃっー』
あまりな衝激に思わず声が上がってしまったソラ。
『誰だ!!』
そういって黒フードの集団の半数がこちらに向かってくる。
『やばい、逃げなきゃ』
そうカレンは言いソラの方をみる。
ソラはあまりの出来事に腰を抜かしてしまったみたいで動けないでいる。
カレンはソラの手を引き立たせる。
そしてソラの手を引っ張り後ろに向かって猛ダッシュで走る。
相手もそれに気づいたのか走って追いかけてくる。
暗い森の中、明かりがない闇の中をひたすら駈けていく。
『ファイアーアロー』
そう相手が叫んだ瞬間、炎の矢が二人の背中に襲いかかる。
寸前のところでしゃがみ回避に成功する。
そして前方にあった木に命中し燃え上がる。
二人は急いで立ち上がり、ふたたび駈け出す。
そして何度か相手の攻撃をやり過ごしていたが、足元に注意がいかなかったのか木の根に足をつまづかせる。
『くっそー』
捻挫だろうか。足が上手いように動かない。
そんなソラをみてかカレンが提案する。
『ここはわたしが囮になるからその間にソラは逃げなさい。』
『なに言ってるんだ!カレンを犠牲にして逃げれるわけないだろ!それに相手はどうやら僕を探してるみたいだし。』
さっきの黒フードはレアスキル持ちを探してるみたいだった。あの村でレアスキル持ちは僕しかいないので必然的に僕を探しにきたとみていいだろう。
『だからこそでしょっ!みんなあなたを庇って殺されたのよ。それを無駄にする気!?』
『うぅっ』
思わずうな垂れるソラ。
自分がいなければこんなことにならなかったのではという思いと、そんなソラを庇ってまで助けてくれた村のみんな、そんな思いがソラに重くのしかかる。
ソラ黙っているとそれを了承と考えたのかカレンが続けざまに話てくる。
『いい、わたしが引きつけるからしばらくしたらここを出て遠くへ逃げなさい。たとえわたしと合流出来なくても気にせず逃げるのよ!』
それは自分が捕まるかもしれないことを暗示していた。
『カレン…………オレ…』
言いたいことがたくさんあったはずなのに何も言えないでいる。
どうして自分はこういうときに何も出来ないんだろう。
自分の無力さに打ちのめされる。
『ソラ、きっとまた一緒になれるよ。なんかそんな気がするんだ。』
それは根拠もない話し。
だがカレンが言うと本当にそんな気がしてならない。
『ソラありがとね。大好きだったよ……。』
ふと唇に柔らかい感触が広がる。
それはカレンの口づけだった。
そして突然のことで唖然とするソラ。
唇が離れて、カレンはソラに笑みをみせそのまま走っていった。
ソラは夜空を見上げながらいろいろな思いが頭の中にかけ巡る。
そしてしばらくすると、いたぞ!っと黒フード達の声が聞こえしばらくするとまた静寂の森へ変わっていた。




