第六部 第四話 ~ツッコミ役、通常業務に組み込まれる~
日常回ってやつでしょうか。
ノアは、
自分の役割をようやく理解していた。
(……俺はツッコミ)
(……世界の安全装置)
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朝。
オフィス。
エレベーターを降りるなり
声をかけられる。
「ノアさん」
(……来た)
「お兄さん、今日も大丈夫そうですか?」
ノアは、即答。
「はい。何も起きてません」
相手は、ほっとした顔をした。
(……なぜ俺が確認役)
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少し遅れて、悠馬が現れる。
いつも通り。
無表情。
歩幅一定。
「……おはようございます」
「おはようございます!」
周囲が、なぜか少し元気になる。
ノア、心の中でメモ。
(……回復判定)
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午前中。
会議。
悠馬が発言。
「……この点は
こちらで対応可能です」
沈黙。
「さすがですね」
「落ち着いてます」
ノア、間髪入れず。
「はい、いつも通りです!」
(……誰に向けた説明)
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昼休み。
悠馬、コーヒー。
砂糖、三杯。
ノア、横で宣言。
「本日の兄のHP、満タンです」
悠馬、首を傾げる。
「……HPとは」
「概念」
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午後。
総務から声。
「ノアさん、何かあれば
すぐ言ってくださいね」
(……俺が?)
「はい」
(……言うことないけど)
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夕方。
ノアは、ふと気づいた。
(……これ)
(……ツッコミ、
「業務化」してない?)
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帰宅。
フラット。
ソファに座り、天井を見る。
「兄さん」
「はい」
「俺さ」
「……何でしょうか」
「今日、十回くらい
“何も起きてません”って言った」
悠馬は、少し考えてから言った。
「……事実では?」
「事実だけど!」
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ノアは、力尽きた。
「結論」
悠馬、静かに聞く。
「……何でしょうか」
「兄さんが通常運転な限り、
俺は永久ツッコミ」
「……助かります」
「そこ褒めるな」
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その夜。
ノアは、心の中で新たな誓いを立てた。
(……よし)
(……俺は何も起きてない係)
(……世界が勝手に盛り上がっても)
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なお。
翌日、
「ノアさん、今日もお兄さん安定してますね」
と言われた回数は、前日より増えた。
『今日も、本編に関係ないようで
世界観の安定に全力を尽くしている。』
そしてノアは、
それを誰よりも真剣にツッコんでいた。
AIアシスト作品です。
対人耐性0、恋愛耐性0、人との距離感が終わっている悠馬君のコイバナ?になるんだろうか?な、話です。一応コメディです。たぶん。
前回の「佐伯悠馬は胃が痛い」を読んでいなくてもわかるように頑張ってみました。
一言でもいいので感想をくださるとうれしいです。




