第六部 第二話 ~休暇中、何があったことになっているのか~
一か月休暇あっても僕は悠馬君みたいに引きこもる自信がある(`・ω・´)
休暇明け、三日目。
悠馬は、コピー機の前に立っていた。
紙は、普通に出ている。
(……問題ない)
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「佐伯さん」
背後から、声。
振り向く。
「……はい」
「休暇、すごかったらしいですね」
(……すごい?)
「……何がでしょうか」
相手は、少し声を落とした。
「いえ、その……
詳しくは聞いてないんですけど」
(……聞いていない話をどこから)
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数分後。
別の人。
「佐伯さん、無事でよかったです」
(……何から)
「……ありがとうございます」
理由は、聞かない。
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昼休み。
コーヒー。
砂糖、三杯。
ノアが、向かいに座った。
「兄さん」
「はい」
「何したの、休暇中」
「……自宅にいました」
「それ、
もう誰も信じてない」
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その時。
横の席から、小声が聞こえる。
「……海外行ってたんでしょ?」
「いや、修行らしいよ」
「え、療養じゃないの?」
(……選択肢が増えている)
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悠馬は、静かに考えた。
(……説明すべきか)
(……だが説明すると長い)
(……やめよう)
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午後。
会議室。
資料配布。
「佐伯さん」
「……はい」
「差し支えなければ聞いても?」
(……差し支えはあります)
「……何でしょうか」
「休暇中、
悟り開かれたんですか?」
(……悟り?)
「……いいえ」
即答。
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別の人。
「でも、雰囲気変わりましたよね」
「余裕というか……」
「帰ってきた時、別人かと思いました」
(……通常だが)
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ノアは、頭を抱えた。
「兄さん」
「はい」
「今の噂、まとめると」
指を折る。
「・海外」
「・修行」
「・療養」
「・悟り」
「……なぜ増えた」
「休暇ってそういうもの」
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さらに追撃。
「佐伯さん、お土産は?」
(……来た)
「……ありません」
「え、でも……」
「……近所の
スーパーには行きました」
沈黙。
誰も、
それ以上突っ込まなかった。
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夕方。
総務から、メール。
件名:体調面の配慮について
(……また)
本文。
> 無理のない勤務を
> 心がけてください
(……無理はしていない)
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帰宅。
フラット。
ノアが、靴を脱ぎながら言った。
「兄さん」
「はい」
「もうさ、“休暇中に
何かあった人”ってことで固定されてる」
「……何もありませんでしたが」
「何もなかった人が
一番説明できない」
(……納得はできる)
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悠馬は、部屋着に着替え、椅子に座った。
(……休暇)
思い出すのは、
・ ネトゲ
・誤解
・日本語事故
(……修行ではない)
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その夜。
エド叔父から、短い連絡。
> 休暇中、
> 有意義だったようだな
悠馬は、正直に返した。
> 誤解が 多発しました
既読。
数秒。
> それも 含めてだ
(……でしょうね)
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こうして、
佐伯悠馬の休暇は、本人の知らないところで
大きな物語になっていた。
なお、
本人は近所のスーパーに
三回行っただけである。
3回で足りるんだ
AIアシスト作品です。
対人耐性0、恋愛耐性0、人との距離感が終わっている悠馬君のコイバナ?になるんだろうか?な、話です。一応コメディです。たぶん。
前回の「佐伯悠馬は胃が痛い」を読んでいなくてもわかるように頑張ってみました。
一言でもいいので感想をくださるとうれしいです。




