第五部 第十一話 ~置かれたカードの、使い道~
悠馬君は「夜会は何も考えなくてもできる」ので好きらしいです。目は死んでそうですが。
夜会の話は、まだ正式には告げられていない。
だが、”もう決まっている”ことだけは分かる。
叔父上は、そういう動きをする。
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翌日。
悠馬は、
オフィスでいつも通り仕事をしていた。
資料を確認し、
修正点を拾い、
指示を飛ばす。
何一つ変わらない。
……はずだった。
「佐伯さん」
声をかけてきたのは、
見覚えのない女性だった。
スーツ。
控えめ。
年齢は少し上。
(……誰だ)
「エドワード様の秘書をしております」
来た。
「来週の夜会について、事前にご挨拶をと」
(……事前)
「当日は、
私はあくまで
“同席”です」
穏やかな声。
「佐伯さんの判断を尊重します」
(……尊重)ー
それは、圧ではない。
でも、逃げ道でもない。
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「……確認します」
「はい」
秘書は、一切踏み込まない。
噂にも触れない。
結婚にも触れない。
ただ、
「並ぶ」
という事実だけを置いていく。
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その夜。
フラット。
ノアの服を着て、椅子に座る。
カタカタカタカタ。
今日も「ゆう」は役割を果たす。
チャット。
『固定、どうです?』
(……また)
「今は考えてません」
それだけ。
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ふと、思う。
(……逃げているわけじゃない)
(……選んでいないだけだ)
外でも。
内でも。
悠馬は、
”まだ“選ばない”という選択”を
続けていた。
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数日後。
叔父上から、一言だけ。
「秘書とは話したな」
「……はい」
「どうだ」
「……問題はありません」
それは、本心だった。
「そうか」
それ以上、何も言わない。
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しかし。
「一つだけ、覚えておけ」
「……はい」
「立てる場所が増えると、逃げ道は減る」
(……分かっています)
分かっている。
それでも。
悠馬は、その夜会を「断らなかった」。
選んだわけではない。
受け入れたわけでもない。
ただ、
> そこに立つ というカードを
> テーブルから 落とさなかった
それだけだ。
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物語は、静かに次へ進む。
・ 秘書という“形”
・夜会という“場”
・噂という“背景”
そして、悠馬自身が気づき始める。
「立つ場所を増やすことと、
居場所を見つけることは、違う」
ということに。
AIアシスト作品です。
対人耐性0、恋愛耐性0、人との距離感が終わっている悠馬君のコイバナ?になるんだろうか?な、話です。一応コメディです。たぶん。
前回の「佐伯悠馬は胃が痛い」を読んでいなくてもわかるように頑張ってみました。
一言でもいいので感想をくださるとうれしいです。




