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佐伯悠馬の恋愛事情  作者: 雪森蓮


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第三部 第十一回 ~返事が来る夜と、朝の詰問~

悠馬とノアは半分一緒に住んでる感じです。

本宅はウィルトシャーにあるハミルトンの本宅ですが普段はオフィスのあるロンドンの役員用フラットにいます。共同でそこにいる感じですね。

悠馬のほうがメインでフラットにいますが、ノアは外回りが多いので時々そこに泊まるイメージ。

返事は、

思っていたより遅く、でも思っていたより軽かった。


翌朝。

悠馬は、目覚ましより少し早く目が覚めた。


(……まだ眠い)


しかし、脳のどこかがすでに起きている。


(……返事)


スマホを手に取る。


通知は、一件。


――”ノアの友人”。


一瞬、深呼吸してから開いた。


> 全然大丈夫だよ

> 考えるって言ってくれてありがとう

>

> 急がないし

> もし気が向いたらでいいから

> また連絡ちょうだい


(……軽い)


(……思ったより、ずっと)


“圧”が、ない。


選ばせる感じも、詰める感じも、一切ない。


(……昨日、俺だけあんなに考えてたのか)


思わず、小さく笑ってしまう。


(……恥ずかしいな)


だが同時に、胸の奥が少し温かい。


(……こういう返事、あるんだな)


スマホを伏せ、ベッドから起き上がる。

今日は、普通の日だ。


仕事もある。

会議もある。


でも。


(……昨日とは、少し違う)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


朝食のテーブルで、

ノアがスマホを見ながら言った。


「……来た?」


悠馬は、一瞬だけ間を置いてから答える。


「……ああ」


「で?」


――来た。


「……どうするの?」


その言い方が、責めていないのに逃がしてもいない。

悠馬は、コーヒーを一口飲む。


今日は、

砂糖二杯。


(……少ない)


「……まだ、決めてない」


ノアは、驚かなかった。


「うん」


即肯定。


「それで?」


「……向こうは、急がないって」


「でしょ」


ノアは、トーストをかじりながら言う。


「だからさ」


「兄さんが決めればいい」


(……簡単に言う)


「……難しい」


「知ってる」


また即答。


「でもさ」


ノアは、少しだけ真面目な声になる。


「兄さん、昨日は

 “考える”って選んだよね」


「……ああ」


「それ、前よりずっとマシ」


(……基準、低くないか)


「会うか、断るか、じゃなくて」


ノアは、指で空中に二つ丸を描く。


「”今は無理”って選択肢もある」


「……言われたな」


第三候補にも、友人にも。


「だから」


ノアは、

軽く肩をすくめる。


「今すぐ友達にならなくてもいい」


「今すぐ次の約束しなくてもいい」


「ただ」


一拍。


「”完全に閉じない”って選択もある」


(……完全に閉じない)


悠馬は、その言葉を頭の中で転がす。


(……それなら)


「……疲れる」


ぽつりと、本音が落ちた。


「雑談も、考えるのも」


ノアは、笑った。


「知ってる」


「でも」


「嫌じゃないんだろ」


悠馬は、少しだけ間を置いてから頷いた。


「……ああ」


「じゃあ」


ノアは、にやっと笑う。


「それでいい」


どこかで聞いた台詞だった。


(……叔父上か)


「兄さんさ」


ノアは、立ち上がりながら言う。


「友達って、作るもんじゃなくて

 “続いた結果”なるもんだよ」


(……続くかどうか、まだ分からない)


「だから」


「今は」


「”返事しなくても、いいんじゃない?”」


悠馬は、しばらく黙ってから、

スマホを手に取った。


画面を見て、少し考える。


そして、

短く打つ。


> ありがとう

> 急がないって言ってもらえて助かります

>

> 今はまだ慣れてなくて

> でも、嫌ではないので

> また落ち着いたら連絡します


送信。


「……送った」


ノアは、ちらっと見てから頷く。


「上出来」


(……上出来、なのか)


だが、悪い気はしない。


「兄さん」


「……何だ」


「今の、ちゃんと人間っぽかった」


「……言い方」


ノアは、笑いながらドアに向かう。


「その調子でゆっくりでいいよ」


一人になった

ダイニングで、

悠馬はコーヒーを飲み干した。


砂糖二杯。


(……三杯じゃなくても大丈夫だな)


小さな変化。


誰にも

評価されない変化。


でも。


(……これで、いい)


友人づくり大作戦は、続行中。


しかし、悠馬はもう振り回されていない。

選ぶ前に、考える。

考えた上で、保留する。


それも、立派な選択だと知ったから。



AIアシスト作品です。

対人耐性0、恋愛耐性0、人との距離感が終わっている悠馬君のコイバナ?になるんだろうか?な、話です。一応コメディです。たぶん。

前回の「佐伯悠馬は胃が痛い」を読んでいなくてもわかるように頑張ってみました。

一言でもいいので感想をくださるとうれしいです。


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