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第二話 第二部 ~フランス到着、そして致命的な誤解~

悠馬君は28歳、ノアは23歳。でも見た目逆に見えます。何なら悠馬君は大学生くらいに見えるかもしれません。

フランスに到着して、

最初の違和感は、視線だった。

佐伯悠馬は、それを敏感に察知していた。


(……見られてる)


理由は分かっている。


”ノアがいるからだ。”


明るい声。

よく通る英語。

自然な笑顔。

場に馴染む速さ。

そして高身長イケメン。


一方で、

悠馬は資料を確認しながら、

最低限の受け答えしかしない。


(仕事だ。ここは仕事)


入国審査を抜け、

ホテルへ向かう車の中。

ドライバーが、

ミラー越しにノアを見て尋ねた。


「ご出張ですか?」


「はい!」


ノアが、即座に答える。


「兄の仕事で」


(余計なことを……)


しかし、ドライバーは頷き、

次に僕にむかってこう聞いた。


「では……お連れの方が責任者で?」


ノアは、一瞬だけ考えてから、

にこっと笑った。


「いえ!」


(……やめろ)


「”こちらが責任者です”」


ノアは、

はっきりと言った。


「とても優秀なんですよ」


(言うな!!)


ドライバーは、ルームミラー越しに悠馬を見て、

少し意外そうな顔をした。


「……そうですか」


その間。


(……今の、疑われたな)


ホテルに着くと、同じ誤解は

さらに明確になる。


チェックイン時。


フロントのスタッフが、

自然な流れでノアに話しかけた。


「Bienvenue.

 ご予約はこちらで?」


(主導権、完全にノア)


悠馬が名乗ろうとした瞬間、

ノアが一歩下がって言う。


「こちらが代表です」


(……だから一言多い)


スタッフは、

ちらりと悠馬を見て、

口元にわずかな笑みを浮かべた。


「……日本人とは、珍しいですね」


(来た)


「部下の方ですか?」


(来た来た)


悠馬が口を開く前に、ノアが食い気味に答えた。


「いえ!」


(やめろ!!)


「”この人が責任者です”。

 本当にすごいんですよ」


ノアは、悪気なく続ける。


「若い頃から、ずっと周りに頼られてて」


(やめてくれ)


「仕事も完璧で、細かいところまで見てて」


(爆弾投下)


フロントスタッフは、もう一度悠馬を見る。

今度は、

はっきりとした興味の目。


「……なるほど」


口元が、

少しだけ上がった。


(……ニヤリ、今、したな)


悠馬は、胃の奥を押さえた。


(これ…、評価されてるのか、試されてるのか……)


エレベーターに乗り、扉が閉まった瞬間。


悠馬は、低い声で言った。


「……ノア」


「なに?」


「……余計な説明は、しなくていい」


ノアは、

きょとんとしてから言う。


「え?

 事実だよ?」


(事実なのが一番厄介なんだ)


「兄さん、ちゃんと評価されるの、嫌なの?」


「嫌じゃない」


「じゃあ――」


「”場が違う”」


ノアは、一瞬だけ黙り、それから笑った。


「……なるほど」


理解は、早い。


しかし。


「でも、もう始まっちゃってるね」


その通りだった。


ロビーを歩くだけで、視線が向く。

ノアが先に気づかれ、

悠馬が後から“確認”される。


主役に見えるのは、「ノア」。


だが、責任者は悠馬。


”一番面倒な構図”。


悠馬は、はっきりと悟った。


(これは……前回より状況が悪い)


その頃。


ハミルトン邸の書斎。


エドワード・ハミルトンは、

簡単な報告を読み、静かに頷いた。


「……想定通りだ」


主役に見える者と、実権を持つ者。


そのズレが、最も人を試す。


「さて……今夜はどうなるかな」


紅茶を一口。


その頃、悠馬はまだ知らない。


この誤解が、

”レセプションで完全に固定される”

ということを。



AIアシスト作品です。

対人耐性0、恋愛耐性0、人との距離感が終わっている悠馬君のコイバナ?になるんだろうか?な、話です。一応コメディです。たぶん。

前回の「佐伯悠馬は胃が痛い」を読んでいなくてもわかるように頑張ってみました。

一言でもいいので感想をくださるとうれしいです。


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