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佐伯悠馬の恋愛事情  作者: 雪森蓮


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136/137

幕間 ~季節が巡る~

次、ラストです!

ロンドンの空は、相変わらず灰色だった。


雨は降っていない。


降っていないのに、湿っている。


それがこの街の通常運転だ。


ーーーーーーーーーーーーーーー


拓海父さんと菜摘母さんは、結局ロンドンに残った。


ハミルトンのタウンハウスに移り、

「何かあればすぐ行けるから」と菜摘は言った。


悠馬が尋ねた。


「……日本には戻らないんですか」


菜摘母さんは笑った。


「今更よ」


拓海父さんは肩をすくめた。


「戻る理由がねえ」


それだけだった。

雑で、重い答えだった。


ーーーーーーーーーーーーーー


悠馬は少しだけ息を吐いた。


戻らない人がいる。

帰らないと決めた人がいる。

それでも日常は続いている。


妙な安心感が胸に落ちた。


ーーーーーーーーーーーーーーー


答えは出ない。


居場所も、帰る場所も、まだ言葉にならない。


だが生活は続く。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


菜摘の冷凍便は途切れず届き、

拓海は相変わらず騒がしく、

ノアはいつの間にか胃薬を常備するようになった。


「兄さん、胃薬は切らさないでください」


「切らしているのはノアです」


「僕のせいにしないでください」


そんな会話が通常運転になった。


ーーーーーーーーーーーーー


季節がいくつか巡った。


悠馬は変わらない。


変わらないまま、少しだけ整った。


走らされてきた人生の中で、

初めて“立ち止まる時間”だけが増えた。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


答えは保留のまま。


だが、保留のまま進むものもある。


世界は何事もなかったように、

 次の“決定事項”を運んでくる。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ある日。


 いつものように連絡が入った。


 淡々とした業務報告の形で。


「家政婦が、腰を痛めたそうだ」


生活は、突然終わる。

山は終わる。


だが生活もまた、山を作る。


悠馬は紅茶を置いた。


そして思った。


ーーー少し、では済まないらしい。




AIアシスト作品です。

対人耐性0、恋愛耐性0、人との距離感が終わっている悠馬君のコイバナ?になるんだろうか?な、話です。一応コメディです。たぶん。

前回の「佐伯悠馬は胃が痛い」を読んでいなくてもわかるように頑張ってみました。

一言でもいいので感想をくださるとうれしいです。


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