第八部 第三話 ~普通の手本~
ノアから見ると
エドワード→父上
拓海→父さん
血縁関係はエドワードの実子がノア、拓海の実子が悠馬
めんどくさいですね!
店に入る前に、拓海が立ち止まった。
「よし」
嫌な予感がした。
ノアの胃が鳴った。
拓海は振り返り、指をさす。
「ノア」
「はい」
「行ってこい」
ノアが固まった。
「……どこへ?」
拓海が笑う。
「普通の手本だ」
悠馬が真顔で聞く。
「手本」
拓海が頷く。
「そう。女の子の誘い方」
ノアが叫んだ。
「やめてください!!」
拓海は肩をすくめた。
「俺はもうオヤジだからな」
「ナンパは無理だ」
朗らかに笑う。
「HAHAHA」
ノアが呻いた。
(無理ならやるな)
悠馬が静かに言う。
「父さん」
「はい」
「それは普通なのですか」
拓海が即答する。
「普通だ」
ノアが即答する。
「普通じゃないです!!」
拓海はノアの背中を叩く。
「お前は顔がいい」
ノアが死んだ目になる。
「兄さんも顔はいいです」
拓海が頷く。
「だが兄さんは表情がない」
悠馬が首を傾げる。
「業務上必要ないので」
ノアが叫んだ。
「業務じゃない!!」
拓海は悠馬を見る。
「ほら、こういうのが生活だ」
悠馬は少し考える。
「生活とはナンパですか」
拓海が笑う。
「極端だな!」
ノアが泣きそうになる。
(極端なのは父さんです)
拓海は腕を組んだ。
「いいか悠馬」
「普通ってのはな」
「失敗しても死なないことをやるんだ」
悠馬が真顔で頷く。
「なるほど」
ノアが叫んだ。
「納得しないでください!!」
拓海はノアを押し出した。
「行け!」
ノアが抵抗する。
「僕は貴族です!!」
拓海が即答する。
「関係ねえ!」
数秒後。
ノアは店の前で立ち尽くしていた。
通り過ぎる女性たち。
笑い声。
香水の匂い。
ノアは胃薬を握りしめ、呟く。
「……兄さん」
「助けてください」
悠馬は真顔で答えた。
「検討します」
ノアは泣いた。
拓海が満足げに頷く。
「よし」
「普通の第一歩だ」
ノアが叫んだ。
「地獄の第一歩です!!」
『普通は難しい。』
AIアシスト作品です。
対人耐性0、恋愛耐性0、人との距離感が終わっている悠馬君のコイバナ?になるんだろうか?な、話です。一応コメディです。たぶん。
前回の「佐伯悠馬は胃が痛い」を読んでいなくてもわかるように頑張ってみました。
一言でもいいので感想をくださるとうれしいです。




