表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

本編ドロテア・ゾーイとお泊り会内の話

ミユキが大騒ぎして眠らされた後からの話。(百合くさすぎて本編から抜いた)

Xには置いたので、読んだ人はいるかもしれない。読んでくれた方はありがとうございます。

「いやー、飽きないね~」


ベッドに眠らされたミユキを真ん中に置き、挟むように二人が

座っている。ドロテアが部屋の中央寄り、ゾーイは壁際の場所だ。


「ミユキに懐きすぎじゃない? 襲っちゃダメよ~」

「またその話? 聖女達ってなんでモノがないのに人を男みたいに」


機嫌悪そうなゾーイに、ドロテアが意外という目を向ける。


「ふーん。ゾーイは経験ないのね」

「は?」

「神聖力があれば肉体は変化できるでしょ。感覚同期を使えば一緒に気持ち良くなれる、という方法がある」

「?! だからあんなに風紀が乱れてんのかよ」

「そりゃあ、外に出られないし、そういうことも仕事でしてればねぇ」


汚いオッサンよりは、まぁそっちの方がいいということもある。


「経験あり?」

「もちろん。そーいう趣味はないけど、確認にね」


うわ、という顔をゾーイがした。

少しだけイラついたドロテアが、眠るミユキに添い寝をする。


「でもね。ミユキはねぇ無理にエッチなことをすると凄く怒るのよ。前に感覚同期を使った時はめちゃくちゃ蹴られたし。だからダメよ」


ゾーイがもしかしてという表情に変化した。


「ドロテア、お前親友なんだよな?」

「前回は手を出してないわよ? ミユキが処女だったし」

「前回はって……って、おい」


ドロテアがミユキの手をもってキスをする。


「親友の定義なんて意味ある? 可愛いから傍に置きたいだけなのに」


ごろんと寝ころんで少しミユキに重なる。

邪魔なのかミユキが寝たまま顔をしかめた瞬間。

ドロテアの下から身体が引き出され消えた。


「手を出すなら、親友を名乗るなァ!!!!」


ゾーイが眠るミユキを抱き寄せて壁際まで連れて行っていた。

余裕がないゾーイを、呆れたようにドロテアは見つめる。


「ゾーイも親友だから許せない?」

「いや、自分は親友とかそういう話はしてないけど」

「言ってあげたら。喜ぶわよ」


ゾーイは返事をしなかった。

考えるように視線をずらしている。

ミユキを抱き寄せているが、なぜか少し距離が近い。

それをジッと見ながら、ドロテアは眉間に皺を寄せた。


「アンタ。手を出したわね」

「……何に?」

「それは止めときなさい。警告だからね」


何に、という返事は、ごまかすためだろう。

ミユキの様子は今日も変わっていないから気付いていない。

ドロテアは考えながら、ゾーイを観察する。

何も言わずに、ズズ、と壁から少しずり下がっていた。


「面倒ね」


ドロテアがゾーイに神聖力を飛ばす。









ゾーイが弾こうとした瞬間。

腕の中にいるミユキが寝ながら動き、対応が遅れた。


「あ」


ゾーイの身体がミユキを抱きかかえたまま眠りに落ちる。

ドロテアは、壁際で寝ている二人を見ながら、ため息をついた。


「……危ないわね。引き離したいわ。でも現実問題、難しいわよね」


なんか怪しそうだから泊まりに呼んでみたけど、当たりとは。

神聖力が強い人間は我も強い。助けられた人間に懐くのも分かる。

けれども、その想いの先は崖しかない。


「わたくしは親友だから、警告はしてあげたわよ。感謝してよね。ミユキ」


ただ、方法とかは言わない方が良かったかもしれない。

まぁもう手遅れねと思いながらドロテアも眠った。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ