序章4.
「と言うのがある程度のここ最近の情勢とこの大陸の昔と代々伝えられている極秘のことにございます"新"国王陛下」
と、黒のスーツに黒のシルクハットと男が申した。
「あらかた分かった。して、執事長よ俺はどうしたら良いのだ。他国と仲良くしろと言われても無理だからな」
赤いマントを付けた新国王陛下と言われた男が申し上げた所、
「はぁ、なぜ貴方は何時もそうなのですか。他の国と手を取れば悪しき王が復活したとて敵ではなくなっていくというのに」
執事長と言われた男は頭を抱えた。この新国王をどう納得させればよいのか見当もつかなかった。そうして悩んでいると、
「俺はな、どうにもその四男?の建国した国が怪しくて協力する気になれんのだ。今では名前は何といったか?」
「ウエストモント"帝国"でございますよ、陛下」
「そうそうそれだ。俺はどうにもその帝国が怪しいのだ。わざわざ進んであの森の近くに建国した時点で相当怪しいのに、それに加え情報がほぼ入ってこないではないか。そんな国とわざわざ手を組みたくなど無い!」
そう言い新国王と言われた男は腕を組み執事を睨見つけ
「それに俺はまだ齢24だ。話しすら聞いてはもらえないであろう。ならばその国以外からその九尾の力を持つ子とやらが生まれて来るのを待ったほうが良いわ」
執事はまた頭を悩ませた。確かにこの子の親もその考えを貫き亡くなっていった。無駄に戦争に行かなかったおかげで国は安定はして来た。しかし、いつモンスターが来るのか。悪しき軍団が攻めてくるのか。そんなこと分かったもんではなかった。
「陛下この古くは長男様が作られた国も安泰なのではないですぞ。おそらく最初に責められるはこの国の可能性が高いのですぞ」
国王は鼻で笑った。
「ふん。そんなやつら俺の龍の力でどうとでもしてくれよう。せっかく代々この力があるのだからな。そろそろ使ってやらねば力が腐るというものよ」
執事は今日この時だけで何回頭を悩ませれば良いのか分からなかった。この職に勤め始めて早50年先代の国王のころより使えてはいるが、先代より頑固であり楽観的な新しい国王には就任当初より頭を悩ませていた。
「その九尾の力をも借りぬともどうにかなりそうだな!ハッハッハ!」
(まるであの話の次男様のようだ。あの次男様の最後のようにはなってほしくは無いものだ)
そう執事は思い部屋を出た。