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#16 privare
privareとはプライベートの語源で、ラテン語で「奪う」という意味。
個人とは公共から自分の領域を奪って作られたもの、という考えから。
誰かに飲まれてゆく感覚がした
そんなに自分は弱かったっけ
忘れていた感覚に目を覚ます
崩れるほど弱くはないけれど
歪んで押されて ひずんでゆく
抗えど自分であるのは難しく
思い出した感覚に息が詰まる
諦められるほど強くはない
生きるのは辛すぎる
人は生きるのには賢すぎる
気づかぬことも許されずに
忘れることも許されずに
壁に触った感覚がした
こんなにあなたは大きかったっけ
久しぶりの孤独に視界が滲む
泣けるほど弱くはないけれど
ぶつかって傷ついて高さに気付く
登れど、そこは自分の道ではないと知るばかり
気付き出した孤独に体が震える
受け入れられるほど弱くはない
生きてゆくのは辛すぎる
人は生きるのには強すぎる
崩れることも許されずに
救われることも許されずに。
自分が考えた事をそのまま書いた詩です。ぜひ他のものも読んでみてください。
感想をいただけると嬉しいです。次の創作の参考にします。