⑦
我が国では7歳より学校へ入学する。
学校には4コースあり、騎士コース、文官コース、淑女教育コース、侍女コースに分かれている。
私とカリーナ様は淑女教育コース、アラン様は騎士コースを選んでいた。
入学して1ヶ月。
人見知りの私は、カリーナ様とアラン様以外と未だに話をすることができないでいた。
初めは周りの人達から公爵家の2人と一緒にいるのは誰なんだ?という好奇の目で見られていたが、王太子妃候補のカリーナ様のおかげで特に何かされることもなく今のところは過ごせていた。
朝はアラン様は朝練で忙しい為、別々に登校していた。帰りはアラン様が早く帰られる時は一緒の馬車で帰っていた。
ある日、カリーナ様が王太子妃の勉強の為、学校を休んだ。また、アラン様も訓練の為郊外に行っていた為学校にはいなかった。
初めての1人だった。
教室にも話せる人はいないので休み時間は机で本を読み、お昼は家から持参したシェフ特製のサンドウィッチを中庭で食べていた。
サンドウィッチを食べていると侯爵令嬢たちに囲まれた。
「ごきげんよう。公爵家のお2人がいないとお一人なんですね。カリーナ様もアラン様もどうしてあなたみたいな人と仲良くしているのかしら。カリーナ様も王太子妃候補なのであればご友人を選ばれたほうがよろしいのに。アラン様もアラン様ですわ。カリーナ様が王太子妃候補に選ばれたからってあなたみたいなのを婚約者にしなければならないなんて。
お可哀想に」
それだけ言って去っていった。
そんなこと私が1番わかっているのに。
美味しかったサンドウィッチが喉を通らなくなり、残してしまった。
ここで泣いてはいけない。
涙を堪えながら最後の授業に出席して馬車で帰宅した。
馬車の中で涙が止まらなくなってしまったが、降りた時に侍女たちにどうしたか散々聞かれたが、言わずにいた。
お父さまやお母さま、お兄さまには内緒にして欲しいとお願いだけした。
拙い文章を読んでいただきありがとうございます。