月下の夢
月の夜露に濡れた夜
見上げた空には銀のくず
寝転ぶ私はくずをひとつまみ
胸に開いた小さな口に
そっと運んでしまいこむ
るるら るるらら
夜の歌
響くことない恋の歌
るるり ららりる
夢の歌
届くことない愛の歌
草葉の蔭で歌う声
夜露に弾けて銀の水
寝転ぶ私は水をひとしずく
胸に空いた小さな口に
そっと運んで流し込む
るるら るるらら
宵の歌
奏でることない恋の歌
るるり ららりる
濡れる歌
流れることない愛の歌
溢れた水は何の歌
留まることない愛の歌
ただ一人との夢の歌