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2月25日

 まぁ、普通に眠るよね。

 流石に嬌声がアレなので、アンリちゃん達には向かいの部屋に移動して貰ったから夜は良かったんだけど。


 何を思い出したのか、寝る前に真っ赤になってんのショナ子ちゃん、可愛かったなぁ。


「お、おはようございます」

「おはようございます」


 凄い寝つきが良いから、ワシがトイレに行こうがベッドに戻ろうが起きないの。

 んでこうやって急に起きるの、何のセンサーで起きてるのかしら。


「何が楽しいんですか」

「子犬とか子猫の寝顔を眺めるの楽しく無い?」


「それはまぁ」

「それは恥ずかしいのか嫌なのか、嫌なら嫌でハッキリ言ってくれた方が助かるのだけど」


「その、僕は、別に、美人と呼ばれる範囲の造りでは無いですし、どうしてなのかな、と」


「いや可愛いのに何を。可愛いと思われるのが嫌なの?」

「それは別に無いですけど」


「それか、やっぱり、ワシの元の顔が嫌とか?」

「どうしてそうなるんですか?」


「それこそ不美人と言うか、こう、好みが分かれるお顔でらっしゃるので」

「紫苑さん、紫苑さんの顔は良く見えるんですよね?」


「おう、気に入ってます」

「なら僕にはそのままです、両方が同じです」


「つまり、コレも気に食わない?」

「いえだから」


 ラブコメみたいなタイミングでノックが来るの、コレラブコメかな?

 中身の性別逆だけど。


 あれ、TS物になるのかな、コレ。


「うん、待たせよう。で」


「気に食わないとかは無いです」

「いや両方同じなら、いや、両方どうでも良いって事か」


「別に、その」


 またノック、ですよね。


「迎え入れますよ」

「はい」


「おはようアンリちゃん」

『おはようございますシオン様、ショウコ様』

「おはようございます」


 あ、アレか、ワシ自体が嫌なのか。




 僕がハッキリしないせいで、とうとう紫苑さんが拗ねた。

 拗ねたと言うか、凄く距離を取られて、そっぽを向いて、口も利いてくれない。


「あの、本当に嫌じゃ無いので」


「何が嫌じゃないか明言しなければ、嘘か分かんないよね。ごめんね、深く考えて無かった。今まで不快な思いをさせてた、ごめんなさい」 


 自分が好き避けなんて、幼くて幼稚な事をするとは思ってもいなくて。

 こうして拒絶されて初めて、好き避けをしていた事に気付いて。


 好きなら笑い返したって良かったのに。

 好きなのに笑顔を返さないで、どうしてなのかばかりを追求して。


「違うんです、何も嫌じゃないです」


「紫苑の顔も?」

「紫苑さんの顔も、一緒に居るのも嫌じゃないです」


「本当に?クソぶ、いや、うん、ありがとうございます。良かった、不快じゃないのね、この顔も」


 あぁ、ちゃんと好きって言わないと伝わらないって、本当なんだ。


 けど、コレは嫌われてるかも知れないってマイナス地点から、0に戻っただけ。

 それを喜んでるだけ。

 だからと言って、僕を好きかどうかは別。


 好きだと言ってココでダメだったら、だったら送り返されるんだろうか。


「あの、紫苑さんこそ僕が嫌なら、ちゃんと言って下さいね」

「嫌な部分何も無いから大丈夫」


 この言葉だけでも、凄く嬉しい。

 けど、だから好きだと言うのとは別。

 この対応は、きっと誰にでもする。


 何か、僕を好きだって分かる何かが、僕だけに分かれば良いのに。




 ちょっと揉めかけたけど、無事に丸く収まって、エルヒムと朝のお茶会。


《機嫌が良いね》

「おう、ラブラブですから」


《その割には営みの中に君達のは無かったよ、何か条件が必要なら遠慮しないで言って欲しい。仲良き事は良い事だから》


「魔素で、分かっちゃうの?」

《うん、僕に一旦は収束するからね》


「いや実はさっきまで少し揉めててさ、複雑なんだ、向こうの愛情表現って」

《そうか、ココではする事が当たり前だから、少し心配になったんだ》


「大丈夫、けどまだまだ緊張も有るから、もう少し先になるかも」

《そうだね、緊張は過度に有ると良くない。何か、コチラで改善すべき所は有るかな?》


「んー、どうだろ?凄く真面目な人だから、仕事が一段落つかないと無理かも?」

《そうか、なら先に仕事を済ませようか。君達も会ったと思うけど、アポロを先ずは乗せようと思う。それから僕の家族、僕に嫁いだ子達を先人にし、2回目に最年長を、そうして年長者からソチラに送り出したい》

「はい、では向こうに打診してみます、直ぐに色好い返事を返せるとは思うんですが」


《彼ら、彼女らに会わせる手筈だね》

「それとアポロ君と友達になりたいな、凄く可愛いから見てるだけで楽しい」


《まだ飲食物は与えて無いよね?》

「勿論よ」


《分かった、今日にも君達の空いてる寝室に移動させよう》

「良いの?手を出しちゃうかもよ?」


《なら、君は僕の家族にもなると言う事だよ》

「詳しく教えて、そのエルヒムの家族について」


《僕の相手もする事になるんだよ》

「それなんだけど、ワシらが営みをして魔素が還元出来るのかな。ココ独特なら、ワシらがしても無理では」


《そうだね、もしかしたらそうかも知れない。確かめてみて貰えるかな、もし彼女が許せばだけど》

「だねー、頑張ってみるよ」


《うん、けど無理強いはダメだよ、それも直ぐに分かるんだからね》

「おう」

「では仕事をさせて頂きますね、居住地に関してなんですが……」




 紫苑さんのお陰で性的な問題と、魔素の問題を深く聞く事が出来た。

 そして神様の家族についても。


『では、見学へ参りましょうか』


 市井を見回り、本当に壮年の人間が居ない事が確認出来た。

 そして生活の為に働くと言うより、生きる為に生きる事をこなす。

 そう言った自然さが見て取れた。


「生きる為に働くとかってより、生きてるって感じよね。大昔もこんな感じだったのかね」


 その日暮らしと言うより、連綿と続く日常。

 生活を継ぎ足して、また数日後に備えて。


「かも知れませんね」


 多くを求める必要性も無いし、求める意味も全く無い。

 回帰主義でも無いけれど、自然で単純な構造に安心感すら覚えた。


 そうして最後に、子を成せない家族の元へと向かった。


 そして彼らの普通は、自分達の普通とは違うのだと、ハッキリと認識させられた。




 成せない家族は、神都の共有物だった。

 勿論、選ぶ権利も拒否権も有るし、拒否してもなんら咎められる事は無い。


 他の家族に気に入られたら、夜伽に加わる、ただそれだけ。


 ココには姦淫の罪は無い。

 離婚も無い、有るのは死別だけ。

 家族が嫌になったら、飽きたら入れ替えるだけ。

 だからお針子達は猥談をしてたんだ。


「成程」

「紫苑さん」


「コッチと少し常識は違うかも知れないけど、誰も傷付かないなら、それでも良いんじゃない」

『あ、そんなにも違うんですね、そうなんですね。すみません、失礼しました』


「いや、コレは良いとか悪いとかじゃないから、謝らないで大丈夫。どんな時でも基本的には一対だから、ちょっと驚いただけだよね」

「はい、すみません、予想だにしていなかっただけなので。すみません」

『いえ、私達も向こうでは沢山驚きましたから』


「だよね、戻ろうか」

「はい」

『では』


 もう真っ青になって、信じられないと言った様子で。

 でもワシも、ハーレムしないと迷惑を掛けるかも知れないのよね。

 だから、ショナの動揺は心にくる。


 ショナには、ハーレムは無理なのだろう。


 なら、諦めるか、整形か。




 お夕飯を食べ終わって紫苑達と合流したのは良いんだけど、凄い空気が重い、暗い。


「何か有ったの?」

「あぁ、子を成せない人について何か知ってる?」


「神都で特別な仕事に就けるって聞いてるだけだけど」


「神都の共有物なのよ、他の家族との営みに加える、スパイスみたいに」

「へ、それ、その、家族に一時的に加えるって事?」


「おう、そんでショウコちゃん真っ青になっちゃってさ。選んで拒否出来るから、良い悪いじゃない筈なんだけど、嫌だったんだろうね」


「そりゃ嫌に決まってるじゃない、男の子には分からないかも知れないけど、一生に1人だけが良いのが殆どの女の子なんだからね?」

「でもさ、そう思って結婚して、実は凄いクソだったら、その思いに縛られない?」


「あぁ、うん、縋り付いて縛られて、雁字搦めになって、死にたくなる。けど生きなきゃいけないから、一生に1人だけが良かったって思いを封印して、妥協して、また失敗する」

「辛い思いをしたのね」


「少しだけね、結婚する前にクソから逃げたから。だから何だかんだ言っても、母さんよりはマシな人生だったと思う。私はそれなりに趣味も出来たし、良い思い出もあるから」

「親運が悪いのね、ワシもやで」


「不倫?」

「何で分かった?」


「不倫みたいな事を気にしてる人を気にしてるから、そう言う家族の不和が分からないで馬鹿な人って、さっきの話をゲハゲハ笑って喜びそうだし」

「それ何処の課長よ」


「惜しい、係長」

「おぅふ、何で分かったって言わせたかったのに」


「そんなおちゃらけて無いで、話を聞いてあげたら?」


「どう、切り出せば良い?」

「どストレートに聞いたら?元気ないですねって」


「あぁ、うん、そうしてみる。コレが終わったらね」

「もー、コレだから男の子は」


「マジでコレ終わらせないとダメになるし、しまえないのよ」

「じゃあ、手伝うからコツを教えて」


「えー、うん、ありがとう」

「話し合いって怖いけど、仲良くなれる良い機会なんだし、頑張って」


「うん」




 僕は嫌悪や驚きを出すべきじゃなかった。

 紫苑さんはハーレムを形成しないといけないかも知れないのに、似た環境の人に嫌悪を感じ、その状態に驚いてしまった。


 紫苑さんが言う様に、罪じゃないのに。

 誰も傷付かないし、選ぶ権利も、拒否する権利もしっかり有って、酷い事でも悪い事でも無いのに。

 どうしても、僕だったら嫌だなと。


「私、隣の部屋に居るから、しっかり話し合ってね」

「え、あ、はい、ありがとうございます」


 鈴木さんも知らなかった状況で、多夫一婦でも驚いていたのに、紫苑さんは少し驚いて直ぐに納得していた。


 もうずっと前から、ご自身の身の振り方を考えていたのだろう。

 なのに僕は、その紫苑さんの目の前で。


「話をしようと思うのだけれど」


「はい」


「嫌悪するのは尤もだと思う。スーちゃんに、一生に1人だけが良いんだって言われて、ワシもって言いたかったけど、そうするにはちょっと手間が必要じゃない。だから、そうだねと言えなかった」


「もしも僕がそうなったらと、そう考えた時に、僕は顔を相手の人に、もし相手の人が居たら選んで欲しいなと思ったんです。けど、もしかしたら誰かを重ねられたら、凄く嫌だなって思って。逆転させたら、今度はずっと好きでいられるか不安になって、選べないんじゃないかって。それをまた逆転させたら、きっと、選んで貰えないのは悲しいだろうなって。そうやって選べない、選ばない部分で、止まってしまってるんです」


「オススメ、見た?」

「はい」


「そこにワシの元のが混ざってると、凄い異物感なんだけど」

「それはバイアスが掛かってるからだそうですよ。僕も、異物感を感じないので、呪いに似たバイアスが掛かってるんだと思ってます」


「呪いって、まぁ、確かに」


「それで、もし、万が一、僕が相手で選ぶ事が有ったら。紫苑さんが1番気に入ってる部位が、最も良く残ってる状態なのが1番かな、と」


「すまんね、そこまで考えてくれて、ありがとう」


 好きだからです。

 好きだから何度も行き詰まって、好きだから何時間も考えたんです。


 従者だからじゃなくて、好きだから、考える事も苦じゃ無かったんです。


「考えるのは、苦じゃ無かったので」

「優しいし真面目だし、本当に、ありがとうございます」


「いえ」


 桜木さんは、僕の何が好きなんでしょうか。

 何処が良いのか、何が良いのか。


 聞けたら、どんな答えが来るんだろう。

 好きだと言ったら、どんな答えが。


 答えを聞くのが怖い。

 断られて、従者としてすらも傍に居られなくなるのが怖い。


 だから、このまま。




 凄く良い案を提案してくれた。

 万が一にも好きで言ってくれてたら、凄く嬉しい提案。


 けどワシは召喚者で、ショナは従者。

 従者マニアの真面目で優しい従者だから、考えて出してくれた答え。


 こう、好きで居てくれたらどんなに。


「ちょ、何故泣く」

「すみません、ちょっと、脳内の処理が追い付かない、みたいで」


「あ、ホルモンの影響か」

「そうなのかも、知れないんですけど、紫苑さんの事を、苦しいだろうな、と」


「いやいやいや、全然平気です、へっちゃらですけど」

「親御さんの、事があるのに、1人だけは、ダメかも、は、辛いだろうな、と、思った、ら」


「いやいや、変える事は諦めて無いし、良い助言を貰ったし、大丈夫、超大丈夫」

「僕が、泣いてるから、そう」


「それもだけど、違う所でダメージ受けてるから大丈夫」

「それを、言って、もら、えませんか」


「えー、君が落ち着いてからにしようかと」

「ぅう、すみません」


「いや大丈夫、うん、ゆっくりと深呼吸だ」


 あれ、何考えてたんだっけ。

 ビックリして記憶が飛ぶって、こう言う事かしら。


「あの、もしかしたら、1人の方が、良いかもで」

「じゃあテラス行くからね、最悪はこのまま寝かすから、とにかく深呼吸で」


「はい、ずみまぜん」


 コレでも可愛いなと思うのは、馬鹿なんだろうか。




 元の男に戻るワケにもいかず。

 けど涙も止まらず。


「ちょ、何で1人なのよ」

「違うんでず、ちょっと1人にと、頼んだんでず」


「あぁ、緊張とか不安でグチャグチャになるよね、特に毎月、前は良くなってた。うん、先ずは鼻かみなさい」

「あい」


「それから、もう甘えに行っちゃいなさい、抱き着いちゃいなさい。大丈夫、紫苑は優しい子だから、きっと甘えても大丈夫」


「でも」

「嫌がられたら私の部屋に来なさい、紫苑にしこたま説教してあげるから、ほら」


「けど」

「大丈夫、慰める役も全部私がしてあげるから、勇気を出していっておいで」


「ぅう」

「ほら、はい、じゃあね」




 ショナ子ちゃん、全く収まらなかったらしい。

 スーちゃんに押し出され、テラスへ。


「ほらって、どした」


 なんか、スッと胸に収まって来て。


「好ぎでず」


 また、何を考えてたか吹き飛んだ。

 と言うか、何を言われたのか意味が分からない。


 いや、正確に言うと分かってはいる。

 もっと細かく言うと、認識はしている。

 理解は、してない。


 あぁ、ダメだ、ココ結界外だ。


「取り敢えず、中に入ろうか」

「はい」


 うん、コレでオッケー、な筈。


「好きです、と仰いました?」

「はい」


 どうしたんですか?

 女性体のホルモンにやられてしまいましたか?

 コレは、ショナ子ちゃんに似た誰か?

 ハニトラ?


「えっと、合言葉は?」


「バニラ」

「その、嫌とかじゃない動転をしてまして。何がこう、どうなって、こう?なの?」


「こんな地味な顔は、ダメですか」

「いや言う程地味では無いですけど?」


「こっちのじゃ、なくて」

「あぁ、いや好きですけど」


「地味ですよ」

「誰と比べてんのよ」


「元、白雨さん、とか」

「いや松茸と米を比べるなよ」


「アレクとか」

「あぁ、比べるなら賢人君とか瑞安だろう」


「にしてもですよ、僕、地味ですし」

「不細工では無い、こちとら不細工で悩んでるのに、こんなだけ可愛いって言ってるのにダメか」


「それはこう、顔以外の事かな、と」

「顔含めよ」


「含め」

「色々」


「あの、何で合言葉を言わせたんですか?」

「いつの間にかすり替わってハニトラ仕掛けられてるのかな、と」


「紫苑さんも、実は」

「えー、好物でも答える?」


「じゃあ、3つで」

「ケバブ、米、エビ」


「食材は無しです」

「ケバブ、エビフライ、ハンバーグ」


「好きな色を3つで」

「青、白、黒」


「僕の何が良いんですか?」

「急に。可愛い、優しい、真面目、誂うと面白い、万能鉄仮面で人を寄せ付けない、頭が良い、寝顔が可愛い、赤面した顔が可愛い、良い匂いがする。可愛い」


「その可愛いって、何なんですか」

「キュンとするとか、食べちゃいたい、とか?」


「噛むタイプの方ですか?」

「あぁ、マーキングはしまくりたい」


「ま、マーキングって」

「頸飾りみたいにしてやろうか」


「ぅう、僕、初めてで。この、状態から、どうしたら良いんでしょうか」


「先ずは服を脱ぎます」

「もうですか?!」


「冗談です、取り敢えずはベッドへどうぞ、立ち話も何ですし」

「はい」


 コレで手を出すのは、何か、違うよな。

 ホルモンに流されただけかもだし、性別逆だし。


「何を飲みますか」

「まだホットミルクって有りましたか?」


「おう」

「それと、前のチョコも出して貰って良いですか?」


「おう、はい」

「本当に、開けても無いんですね」


「永久ほ、誰から聞いた」

「そ、ドリアードです、嫌がってないか不安で」


「なら永久保存にするのもか」

「はい、すみません」


「良いけど、コレ味見したいの?」

「はい、じゃないと一生食べて貰えないかな、と」


「あぁ、まぁ」

「それでこう、溶かすんだそうです」


「ほう」




 言われた通り、桜木さんは本当に僕を好きだった。

 けど、やっぱり従者だから勘違いしてしまったんじゃ無いか、と。


「なら本当の好きって何ですか」


「ぐっ、それは、こう、性的な欲求も含む、とか?」

「含んでたら認めてくれるんですか?」


「そん、じゃあ、いや。また明日にしよう」

「明日も僕は同じ質問をしますよ」


「やっぱり勘違いでした、とか言われたら殺す自信しか無いのだが」

「それは、もしそうなったら殺人犯にはなって欲しく無いので、死ぬより辛い生き地獄が味わえる呪いを掛けて自死する様に仕向けてくれ、と神様の誰かにお願いします」


「何もかも変わるんだよ?」

「声は今位の高さでお願いします、それと好きな部位を残しておいてくれれば、大丈夫な筈です」


「もしダメになったら?」

「戻してハーレムを作って下さい。先に僕が死んでも、そうして下さい」


「あぁ、そうだ、そう言う状況だったんだ」

「すみません、今、この状態で。戻っても、また同じ事を言うので、次はちゃんと言わせて下さい」


「うん、取り敢えず、眠ろうか」

「はい」


 魔石を使い、エリクサーを飲んで貰い。

 気が高ぶているからか、中々、眠気が。

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