2月15日
コチラの発音も聞き取れ、実際に発音も確かに出来ているのだが。
まだまだお互いに様子見の段階、だが確実に俺への接触は増えている。
ただ、俺を招かせるにはどうしたら。
天使除けを確かにしていたのに、聞かれていたなんて。
『ネイハム、君が懸念していた事だけど、即時召し上げるから大丈夫だよ』
《あの、あの場には確かに天使除けを》
『入って来ないでねって事は分かってるけど、アレに私を退ける程の効果は無いよ。それにしても、担当医が患者の暗殺を大罪に頼むなんて、相変わらずだねこの世界は』
《誤解ですルシフェル、私は可能性の話を》
『まだ従者君の方が可愛い反応だよ、私にも召し上げになったら傍に置いて欲しいって願ったんだ。姿も表さず返事もして無いけど、私は了承したよ』
《そう、でしたか》
『戦火が広がる事が怖いのは分かるけれど、君は怯え過ぎじゃないのかな』
《憤怒を止めなかった方に言われたくはありません》
『それは誰も願わなかったからだよ、彼を止めて下さいって誰も願わなかった。傍観し、無関心だったのは世界、世間、君達じゃないか』
《私は、平和をずっと願っていました、今も平和を》
『願いは具体的に。だって、平和の概念は人それぞれでしょう』
こうして仕事が出来る事で、桜木さんが帰って来ない不安が紛れる。
少なくとも僕は何かをしていたんだと、そう言い訳が出来る。
ただ心配なのは、どうして探さなかったと、桜木さんは怒るのか悲しむのか。
「ショナさん、そんなにメシ不味いっすか?」
「あぁ、いえ、少し考え事をしてまして」
「あぁ、探さない罪悪感は俺らもっすよ?」
「その先の事です、怒るのか悲しむのかと」
「あぁ、最悪は流される事っすよね、興味無いって事なんすもん」
確かに、それが1番僕には辛い反応かも知れない。




