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2月7日

 桜木さんが起きたのは、日本時間の朝9時。

 ドリームランドの騒動が収まった後も、暫く眠り続けていた。


『あぁ、ぷにぷにが失われてくぅ』

『今回はエイルのせいだよね?』


『だって、伸び代が有るんだもの、つい本気になっちゃったのよぅ、ごめんね従者君』

「沢山食べて貰う予定なので、頑張ります」

『良い子良い子』


 そうして少しすると桜木さんが起きた。

 落ち込んだり悲しそうだったりと精神的に不安定さは無さそう、普通にニコニコしている、神々へ。


「ふぃー、風呂行くですよ」

『あー、待ってー私も付き添うわー』


『ふふ、心配だよねぇ、色々』

「まぁ、はい」


『アスリート体型なのに身長は低いし、病弱だし、なのに無茶を平気でするし。鈍感だしねぇ』

「それより、もし桜木さんが召し上げられる時は、僕も召し上げては貰えませんか?」


『そんなに、好きなの?』

「その、まだ良く分からないんですが、そうだと思います」


『俺とのイチャイチャ眺めてられる?』




 温泉とトイレを往復し、やっと空腹感が戻って来た。

 疲れ過ぎると食欲を失うってマジなのね。


『あぁ、もう自分で食べれちゃうなんて残念』

「介護されたく無い」


『もう、お世話よお世話』

「ありがとうございますぅ」


 入浴、飲食、トイレにと右往左往し。

 やっと暖炉の前へ。


「お疲れの所をすみません、前髪を切らせて下さい」

「あぁ、ほいほい」


 そうしていつも通り切って貰っていると、ショナが珍しくミスった。

 疲労からか指先を切って、どうしたんだろうか。






 あー、甘酸っぱいなぁ。

 イチャイチャには耐えられるか分からないって答えて、この反応で。

 こんなにハナちゃんをキラキラして見えてんだもの。


 もう、超好きじゃん。


 あーぁ、もっと何か起きねぇかなぁ。


「おぉ、良いシーンだな」

『お、おタケちゃん、甘酸っぱいのは良いんだけど、この先って進展すんの?』


「俺も、それが心配なんだ。前はこんな感じにすらなる前に、俺が帰還したんでな」

『そりゃ構っちゃうよねぇ、いじらしくて応援したくなっちゃうもの。でもなぁ』


「なんだ?」

『灯台って言われてたじゃん?俺が知ってるのと同じなら…やっぱりダメか』


 俺の悪意にしか興味無いのね、この空間。






 何かヒントを貰えそうだったのだが、それすら記憶は朧気で。

 誰の、何の邪魔だろうか。


『あ、タケミツさん、起こしちゃいましたか?』

「いや、今目が覚めた所だ、エミールも休憩か?」


『はい、座学より格闘訓練がしたいんですけどね』

「お前も意外と肉体派だものな、少し休憩したら手合わせするか?」


『はい!でも手加減して下さいね!』


 エミールは素直で良い子だ。

 なのに悪意に晒され怪我を負い、人間不信だった所をハナが助けた。

 そうして今でも、ハナが。


 灯台、そも灯台について俺は完全に把握しているんだろうか。

 弊害は、もし有るなら対策は。


『あの、私も加えて頂けませんか?』


「あぁ、分かった」




 武光さんの要請で、桜木さんの特性で有る灯台についての情報を申請した。

 人間側の情報では、灯台も誘蛾灯も混同されており、何人をも惹き付けるとだけしか書かれていなかった。


 そして灯台の性質持ちだと言われる者の中に、大罪の色欲さんの名前が有った。

 そしてルシフェルさん、歴代の召喚者様にも数名。

 その歴代の方々は惨憺たる婚姻歴や、ハーレム形成と言った特殊な状況ばかり、一夫一妻制で成功した者は僅か1名のみ。


 狗神の家系との婚姻、それかハーレム形成でなければ円満には余生が過ごせない性質らしい。


「あの、他に何とかなりませんか?」

《お主にその狗神を憑ければ良かろう?》

『無茶を言うな、相性次第では死ぬんだぞ』


《ハナが何とかしてくれるじゃろ》

『だとしてもだ』

「僕を選んでくれるか、ですよね」


《相性が良ければ引き合うんじゃろ?》

『まぁ、灯台守としての役目は担えるがだ』

「最悪は、整形も辞さない所存です」


『そう思い詰めてくれるな』

《好きじゃから仕方無いんじゃよなー?》


「はい」




 今回はドリームランドが早々に終わった、なら明日に起こる筈の事が今日にも起こるかも知れない。

 そうなると、大罪の嫉妬か。


 ならいっそ、進めさせるのも手かも知れんが。


《お、起きた様じゃな》

「刺青はどうなっている?」


《バタバタしていてまだじゃな》

「そうか、ハナに進言しておいてくれ」


『あの』

「あぁ、再開しようか」


 コチラはあくまでも仲間意識を高める為の戦闘訓練。

 あの、第2地球での事は、俺らが行ってどうにかなる事なんだろうか。

 他の道は、他に何か出来無いんだろうか。




 タケミツさんが集中力を欠き、腕が吹き飛んでしまった。

 僕の銃のせいで。


『大丈夫ですか?!』

「すまん、少し気が逸れた、面目無い」

『何か心配事ですか?』


「最大級の厄災なら、どうなるのだろう、とな」


 表面上想定されているのは、大災害。

 大型の台風や地震や噴火、そして大罪の代替わり。


『僕の最悪は、人間同士が争う事です。それこそ国家間や、思想の争い』

『私も、そんな感じだと思います』

「もし、それを超えるとなったら、だ」


『そうなると、もう同じ地球同士とかしか僕には想像出来無いんですけど』

「実は、俺もそう考えているんだ」

『でも、前例が無いですよね?』


「だが、前の世界の話には有るだろう」

『そうなんですね、私、そう言うのは読まないので』

『そうなると、いきなり争う事にはならないんじゃ?』


「味方を装って近づいて来るかも知れんな」

『ですね、同じ人間だと思えば油断もしますし』

『ですけど、仮に、本当に味方だったら』


「見極めてみてだな、もし本当に味方なら敵対はしないさ」

『魔道具も利くかどうかですし。ミカエルさんに来て頂いて、どうか、ですかね?』

『そう、不和を前提に相対するのはどうなんでしょう?』


「どう思うかは君の自由だ、ただ全人類の命を背負っていると思って接してくれれば構わない」


 僕らが見抜けなかったら、きっと被害は広がる。


『誰かれと敵認定は良くないですけど、僕らが窓口ならしっかりしないとですね』


『はい』


 ハナさんの戦闘の映像も観ている筈なのに、まだ日和見で不満気。

 それこそ友好を結ぶべき段階になれば、僕もタケミツさんも仲良くはするけど、防衛やスパイの概念って、普通は無いのかな。


 ハナさんなら、何て言うかな。




 エミールが来た。

 少し不安そうで不満そうな雰囲気で、ケンカでもしたんかね。


「どした」

『防衛やスパイに関して、ハナさんはどう思います?』


「んー、仮に映画の話だとするが。他国なり何なりと関わる時点で、防衛は万全に、そしてスパイは警戒すべきよな。どした?何か不穏分子の気配か?」

『違うんですけど、もしもを話し合ってて、小野坂さんが疑うのは良くないって人で』


「あぁ、ワシは警戒派だから。スタンスはそれでも良いけど、脇が甘くなりそうなら説得すべきやろな、全員が危なくなるもの」

『ハナさんは、どうしてそう考えるに至ったんですか?』


「映画とかお話やね、沢山の疑似体験が出来て最高じゃね?」

『疑似体験なんですね?』


「考えたり知る良い切っ掛けじゃん、そんでそのまま妄想する感じ。自分ならどうするか、全く理解出来無い相手に対しては、何故そうなるのかも考査出来るし」

『それ、疲れません?』


「全部じゃ無いよ、頭からぽでゲラゲラ笑って観る時も有るし、面白かったなって終わる時も有る」

『あの、昔の、テロの映像って観た事有ります?』


「観て、泣いて、見なきゃ良いと馬鹿にされた。だって、人が死んで、助けられなかったって悔しい思いをしてる人が居ると思うとさ、辛いだろうなって思うんだけど、それが繊細らしいよ。考え過ぎだって言われたりした」

『僕の国と少し政治の概念が違うだけで、そんなに違うんですね』


「いや、周りが底辺過ぎたのかも。上流家庭では無いし、馬鹿でゲスな親しか居なかったし」

『でも、防衛とかスパイに関してはちゃんとしてますよね?』


「流石に対話だけで戦争回避が叶う筈だって人間は周りに居なかったし、中には凄い愛国主義的な人も居たから。そこは周りに恵まれてたかも」

『ある意味で、万遍無く色々な人が居たんですね』


「まぁ、そうかも。エミールは、お父さんが軍人なんだっけ?」

『国を愛して、国を守れ。法律が気に入らないなら政治家になるか署名を集めるかしろ、テロやデモには絶対に反対だ。です』


「デモも国で違うもんねぇ」

『行進だけで済まないんですよね、9割が暴動になっちゃうんで』


「9割て」

『大袈裟かもですけど、実際にそんな感じなので、ふふふ』


「なに」

『同級生の女の子は嫌がるんですよ、こう言うの、だから新鮮だなって』


「大人ぞ」

『分かってますって、ふふふ』


「映画、どっちよ派?DかMか」

『勿論、両方ですよ。もう観ました?あの……』




 エミールが帰って来ると、すっかり機嫌が良くなっていた。

 何でも映画の話をしたらしく、異性とアクション映画の話が出来る事が新鮮だったらしい。

 同級生からは野蛮だの面白く無いだのと、なのに結局はそんな人間と付き合う事になるのかと、コレも少し拗らせていたらしい。


 片や小野坂はその話を聞いて、少し引き攣った様な表情だった。

 思い当たる節が何処かに有ったのか、それ以上は何も言わなかった。


 そうして再び訓練をしていると、ハナから連絡が。


【タケちゃん、ご相談が有るですよ】

「あぁ、そっちに行く。何処だ?」


【浮島やで】


 嫉妬に会う相談だった。

 コレは、根回しのお陰なんだろうか。


「ショナ君は、どう思う」

「憂いは取り除いて貰うべきかと」


 こう、立場が変わるか。


「対策として、解除師さんも待機させようと思うんだけど。能力が能力じゃん?制御具を付けるのにタケちゃんとかに立ち会って貰おうかなって」

「制御具?」


「能力全開で暴れたら危ないじゃん、ワシ」

「だとして、制御具は有るのか?」


「うん、作ってモロタ、ほい」

「首輪型か」


「吹き飛ぶ様にして貰った」

「寧ろ、僕はコッチに反対なんです」


 極端だが、正しい。

 本当にハナに全力で来られたら、召喚者だけでは厳しいかも知れんのだし。


「神々に、助力は願えんだろうか」

《我らも助力するが、念には念をじゃよ》

『エイルやトールが控えている』


「そうか、なら先ずは俺が試そう」




 素体のタケちゃんに、勝てた、前はまぐれかと。


「ごめん、加減がどうにも」

「いや、如何に魔法の補助を受けていたかが分かるな。無自覚に発動していた事に気付けた、良い収穫だ。もっと意識的にコントロールせねばな」


「はぁ、慣れなくてごめんよ」

「それより強さを誇れ、メイメイはココに適した人間なんだ、それも誇った方が良い」


「良いのかね、最悪は常時制御具付けないとじゃん」

「ショナ君、コレは国には」

「まだ言ってません、どう漏れるか分からないので」


「良い判断だ、よし、行ってこい」

「へ、今?」


「あぁ、俺も負けず嫌いなんでな、次はやり返す」

「おう」


 紫苑で行く事には反対されたので、花子のままクーロンと共に孤島へ。


 凄く、美人さんが出て来た。




 ルシフェルにすら正気を保てる人間が、召喚者がココへ来た。

 俺との接触でも影響は無し、裸体を見せても大変そうですねとしか言わない。

 影響されない人間が、俺をどうにかする為にやって来た。


『やっぱり、同族だと利かないものだね、嬉しいよ』

『だが、俺にも畏怖の念は湧くんだが』

「そこが分からんのよねぇ、絵画として飾りたいなとは思うけどもさ」


『描ける画家が居るかな?』

『描けて影響されない者か、難しいだろうに』

「あー、だよなぁ」


『それで、どうするつもりなんだ?』

「魔王みたいに人間になってから死んで貰うか、何か手伝って貰うか?みたいな?」

『私達は介入していないけれど、成功すると思うよ』


『具体的には、どうするんだ?』

「人間か神様に、人間にして貰う感じ」


『魔王は、どっちだったんだ』

「人間側」


『なら、俺は神々に頼みたいんだが』

「おうよ、じゃあエジプトかな」

『私は暫くココに居て良いかな?凄く良い場所だから』


『あぁ』

「よし、行くべ」




 前回より平穏に、嫉妬が白雨になった。

 ショナ君が中てられる事も無く、点滴と食事で回復しながら白雨の戸籍が作られるまでを待つ。


「危惧していた様な事は何も無かったな、何よりだ」

「でもまさか一緒に来るとは思わんかった」

「ですね、直ぐに安楽死を望むかも知れないとは思ってましたし」


 コレも、実は灯台の効果なんだろうか。

 もしそうなら、アレクの生きる気力も灯台のお陰かも知れないな。


 そして次は病院へ。

 ネイハムの面談を終えた頃、ハナが眠った。


 そう言えば、黒い仔山羊の夢は、明日か。

 その次の夢は、人の雨が降る夢で。


 その先は白雨に鍵を渡していたが、今、ココで得させるべきかどうか。


 あの謎の神に相談したいんだが、何かが邪魔をする。

 それが良い事なのか、悪い事なのか。


《はい、終わりましたよ。寝てらっしゃるなら宿泊の手配を》

「いや、浮島へ持ち帰る」

『すまん、俺には何も力が無い』


「構わんよ、メイメイの世話は俺の役目だ」


 俺が代わってやれたら。

 俺が変わって、代わって、世界が平和になるならいくらでも代わるんだが。




 俺ら大罪には、怠惰と憤怒を除いて親らしい親も兄妹も居ない。

 この召喚者達は、本当の家族の様に思い合っている。

 恋愛では無い、家族の親愛。


 心地良い繋がり。


『本当の家族の様だな』

「あぁ、俺のメイメイ、ココでの妹だからな」


『向こうにも居たのか?』

「いや、弟だけだが。ハナには似ても似つかないやんちゃで、暴れん坊で、分からず屋だ」


『物分かりが良いと可愛い、か』

「それは否定したいが、実際に物分かりが良いと助かる面は有るな」


『すまない、能力は少し残っていたらしい。何か夢を見ているみたいなんだが』

「それは、ドリームランドか?」

《コッチには居らんよ?》


『少し、触れても良いだろうか』

「あぁ」


 異形の黒い仔山羊。

 クトゥルフか。


『黒い仔山羊と、女性が』

「だぁ!」

「ハナ、大丈夫か?」


「あぁ、何か、コワ可愛い夢だった」

『アレを可愛いと言うか』


「なん、覗いた?」

『すまん、気配を感じて触れたら見えた』

「詳しく良いか?」


 アレに愛嬌は無かった筈だが。

 どうやらこの召喚者には違う見え方がしているらしい、大丈夫だろうか。


『いや、愛嬌は』

「あぁハナの呪いか、良いんだか悪いんだか分からんな」

「そこも呪い?悪い印象有った?」


『いや、ただ恐ろしい、畏怖を抱く何者かと言う印象だけだったが』

「それを取り除いた印象よ」


『奇妙だな、と』

「それは有るけど、え?美的感覚ズレてる?」

「悪い印象が無いのは良い事かも知れんし、コレは報告に行くべきだろうな」

「はい」


 そうして従者と共に省庁へ。

 もう俺を出入りさせて、本当に懐が深いと言うか無防備と言うか。


『無防備過ぎじゃないだろうか』

「僕は桜木さんよりは弱いですけど、貴方を殺す手段はちゃんと有るので大丈夫ですよ」


 大丈夫の使い処が従者らしいと言うか、物騒な奴だな。




 結局、制御具はタケちゃん預かりになり。

 紫苑になって一緒に温泉へ入った、そうして頭を洗って貰い、また花子へ。


「じゃあ、向こうに行くが、もう大丈夫か?」

「おう、クーロンも居るし大丈夫」


「おう、じゃあおやすみ」

「おやすみ」


 本当のお兄ちゃんより優しくて、面倒見の良いお兄ちゃん。

 生まれる場所を間違えただけなら、嬉しいんだけど、そうなるとどうなるんだ?


「ただいま帰りました」

「お帰り、タケちゃんは帰ったでよ」

『寂しいか?』


「まだ心読めるの?」

『いや、今は大丈夫だが、強いのは聞こえるらしい』


「あぁ、魔道具を探しに行こうか」


 紫苑でも使える魔道具を貰い受け、そのまま白雨の戦闘訓練。

 へっぽこ、ポンコツ、素体のワシと良い勝負。


『すまん』

「良いじゃない、死に易いのは良い事でしょうよ」


『いや、もう少し役に立ちたいんだが』

「でもなぁ、アレクにすら魔道具の武器を渡して無いし」


『どう、ストレージを得たんだ?』

「アクトゥリアンか、クトゥルフだけど」


『アクトゥリアン、助力を願えないだろうか』


【本来なら、召喚者にのみ応えるんですからね?特別ですよ?ご要望は何ですか?聞くとは限りませんけど】

『限定的な空間移動やストレージの付与は、難しいだろうか』


【悪用しようと思えば出来るモノは、無理ですねぇ】

『そうか』


「ソラちゃん、鍵を限定的に使わせるのは?」

《ドリームランドにて、交渉次第で可能です》

『対価は』


《アナタの夢の共有です》

『良いだろう』

「安請け合いを」

「桜木さんに似たのかも知れませんね」


「えー」






 おタケの感想としては、違うルートらしい。

 元大罪の白雨ちゃんがドリームランドで鍵を得て、ハナちゃんを抑止する側になった。

 強制入眠、便利。


『良いじゃん』

「本来なら、もっと後に得る筈だったんだがな」


 その本来のルートを観たいんだけど。

 アレかな、クリア特典的なアレかな。


『先んじて良さそうなのはジャンジャンやれば良いのに』

「大変申し訳無いんだが、次が必ず有ると思えるまでは、迂闊な事は避けたいんだ」


『現実だと思ってる?』

「あぁ、俺はそんなに夢を見ない、見てもこんな精巧なのは無い。なら、現実をやり直していると思う方が受け入れ易いんだ」


『良いと思うよ慎重な勇者って面白いし』

「あぁ、アンタもちゃんと神なんだな」


『面白いのが嫌いなのって人間にもそう居ないと思うけど、あぁ、居るか身近に』

「アレをどうにか出来ないもんだろうか」


『俺は適さないなぁ、直ぐに壊しちゃうもの』

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