表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
101/157

とある世界の中心でポエムを朗読する魔族

挿絵(By みてみん)


魔族A「久しぶりだな同士よ」


魔族B「うむ、久しぶりだな同士よ。

    どうだ。最近の調子は?」


魔族A「すこぶる快調だ。今の俺ならば

    爪を一枚一枚剥がされようとピンピンしてよう」


魔族B「それは良かった。拷問はもう怖くないな」


魔族A「そちらの調子はどうだ?」


魔族B「もちろん快調だ。今の俺ならば

    体の部位を切断されてもピンピンしていよう」


魔族A「それは何より。因みに同士よ」


魔族B「何だ?」


魔族A「同士の右腕が切断されているようだが?」


魔族B「うむ。実はそうなのだ」


魔族A「気付いていたのか」


魔族B「無論だ。ゆえに先程、部位を切断されても

    ピンピンしていると話しただろう?」


魔族A「なるほど。有言実行だったわけだ」


魔族B「然り」


魔族A「因みにその切断された右腕から

    おびただしい血が出ているが?」


魔族B「うむ。我が生きている証だ。ほっとした」


魔族A「ほっとしたな」


魔族B「だが困ったことが二つほどある」


魔族A「とんと想像つかんが何に困っている?」


魔族B「恋人に泣かれた」


魔族A「なるほど。恋人が右腕を失くしたのだ。無理ない」


魔族B「掃除したばかりの部屋が血で汚れたと」


魔族A「そっちか」


魔族B「それとどうも頭がフラフラする。

    これはあれか・・・霊の仕業か」


魔族A「オカルトではなく単に血が足りないのではないか?」


魔族B「異なことを。血とは無限に湧き出る泉。

    足りなくなることなど有るはずなかろう」


魔族A「同士が異だ」


魔族B「何にしろ恋人に泣かれんためには

    右腕の治療が必要らしい。

    同士よ。何か良い手はないだろうか」


魔族A「それならば安心しろ。我は薬草を所持している」


魔族B「おお。これがどのような瀕死状態であろうと

    十個使えば全快するという薬草か」


魔族A「然り。さあこの薬草で回復するがよい」


魔族B「助かった。時に同士よ・・・

    この薬草はどう使えばいい?」


魔族A「どうとは?」


魔族B「前々から疑問に感じていたのだ。

    ポーションならば飲めばいい。

    だが葉っぱの薬草はどう使うものなのだ?」


魔族A「それは・・・食べるのではないか?」


魔族B「葉っぱをか?それで回復するのだろうか」


魔族A「ふむ・・・ならばすり潰して傷口に塗り込むのではないか。

    殺菌効果が期待できそうだ」


魔族B「しかし殺菌効果で回復とは道理に合わんだろう」


魔族A「なるほど。確かに言われて見ると

    薬草でどう回復しているのだろうか」


魔族B「だろう?我は幼少期より疑問を抱いていた

    ・・・・おっと」


魔族A「どうした?」


魔族B「少し体がふらついただけだ・・・問題ない」


魔族A「ふむ・・・そうか分かったぞ」


魔族B「・・・わ・・・分かったのか?」


魔族A「この薬草を土に植えると、

    そこから芽が出てやがて木となり

    実を付ける。その果実を食べると回復するのだ」


魔族B「な・・・なるほど・・・薬草とは

    種だったのか・・・」


魔族A「早速植えよう。よしできた。

    あとは芽が出て実を付けるのを待つだけだ」


魔族B「た・・・助かったぞ・・・ど・・どう・・・し――」


魔族A「気にするな。我らは同士ではないか。

    困った時はお互い様だ。ん?どうした同士よ

    こんなところで倒れて」


魔族B「・・・・」


魔族A「・・・同士?」


魔族B「・・・・」


魔族A「・・・・」


魔族B「・・・・」


魔族A「・・・・あ・・・

    ああああああああああああああああああああ!」


魔族B「・・・・」


魔族A「誰か! 誰か助けて下さい!

    同士が! 同士がぁあああああああああ!」


魔族B「・・・・」


魔族A「うああああああああああああああ!」




==========================




その日。同士は死んだ。

この青い空のもと天国へと旅立ったのだ。


世界とはかくも残酷なものだ。

だがその残酷な世界でお前だけでも強く生きろ。

同士の物言わぬ亡骸は確かに俺にそう訴えかけていた。


By.魔族A








何だこれ?


ブックマークと評価一件につき、10+2話書いてみたいと思います。

もう少し延長させてやろうという方、

よければブックマークと評価をいただけるとありがたいです。


ブックマークつけるか迷ったときはつけてみましょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ