要求分析5
まず訂正です。「要求分析4」に、こういう箇所がありました。
「“Primary Special”や、“Secondary Special”の数が多いということはないと思うのですが、」
これはミスです。 “Primary Special” と “Secondary Special” は、世界観によって、非常に多いものもあるでしょうし、逆にほとんどないものもあるかと思います。
と、訂正したところで今回分に入ります。
さて、「要求分析4」までが終ったら、こんどはキャラクター以外についても同様の分析をしましょう。
「要求分析5」は以上です。
というわけにもいかないと思いますので、キャラクター以外も済んだとして、その次の話に進みましょう。
「要求分析3」と「要求分析4」、そして「要求分析5」(?) を行なって気付いたことがらがあると思います。それは、 “Primary”、 “Secondary”、 “Primary Special”、 “Secondary Special” の要素によって、エフェクトの強さに違いがあるだろうということです。また、同時にそれらを使える条件にも違いがあるかもしれません。そこで、 “Primary” などと書かれているカラムの右側に2つのカラムを追加しましょう。“Primary” などのすぐ右のカラムにはエフェクトの強さを、さらにその右にはエフェクトが効果を現わす条件について書き込みます。ここではこのような書き方をしましょう:
Terrible: 効果は非常に弱い or 条件やコストは非常に緩い
(使わなくてもいい)
Poor: 効果は弱い or 条件やコストは緩い
Average: 普通にありえる効果 or 普通だと思える条件やコスト
Good: 普通というには強い効果 or 条件やコストはきつい
Great: 普通というにはあまりに強い効果 or 条件やコストは非常にきつい
(使わなくてもいい)
言葉の意味としては、 “Terrible: 効果は非常に弱い or 条件は非常にきつい” のようにした方がいいかもしれません。このあたりは、どちらであるかを決め、それに従って記入してください。とりあえず、この連載では上記の書き方だとして進めていきます。条件のきつさについて逆にした場合は、そのように読んで進めてください。
普通に考えて——例外は存在しますが——、効果が “Great” であれば、条件やコストも “Great” である方がいいでしょう。エフェクトの強さが “Great” であれば、条件やコストも “Great” でなければならないということはありませんが、エフェクトの強さに対して条件やコストは1段階きつくなるか緩くなるかくらいを許容範囲としましょう。
そういう前提で、書き込んだエフェクトの強さと条件やコストを眺めてみましょう。両者があまりに乖離している場合、エフェクトの強さか、条件やコストを見直してみましょう。ただし、これは絶対というわけではなく、世界観によってはその乖離が必要という場合もあるかもしれません。そういう世界観も含めて、見直してみてください。
なお、条件やコストには実は二種類あります。1つは取得の困難さであり、もう1つはそれを実行する際の困難さです。ここを気にする場合、今の時点で条件やコストとして “Terrible” などと書かれているカラムを取得の困難さであるとして、その右側にもう一つカラムを追加し、そちらに実行の困難さを示す “Terrible” などを書き込んでください。この場合も、エフェクトの強さ、エフェクトの取得の困難さ、エフェクトの実行の困難さは、同程度であることが望ましいと考えましょう。もちろん、世界観からの要請がある場合には、その限りではありません。あるいは、取得が困難であるなら、実行は容易であるという考え方もあるかもしれません。
取得の困難さは、キャラクターの種族に限定されるという場合もあるでしょうし、取得のためのポイントが多いなどの場合もあるでしょう。また実行の困難さについては、消費ポイント——それがなんであれ——が多いとか、たとえば魔法であれば必要なエレメントが多いなどなどが考えられます。このあたりはメモ書きでもいいですし、あるいはさらに右側にカラムを追加して記入しておいてもいいでしょう。一応、表計算に書き込んでおくことを推奨としておきます。
ただし、そのあたりについては “Primary” は例外と考えてください。「要求分析4」で「Primary: あらゆるキャラクターが、あるいはほぼあらゆるキャラクターが持ち得るもの」としていました。ですので、“Priamary” の要素の良さ、良くなささはキャラクターによって違ったり、いわゆるレベル上げには条件がきつかったりするかもしれませんが、 “Primary” の要素そのものは、基本的にともかく持っていることは持っているのだと考えましょう。
「要求分析5」では、もう一つやっておきたいことがあります。「要求分析5」の冒頭に戻るわけですが。能力値やスキルは、そもそもその名前を使うか、また使うにせよ使わないにせよどういう内容になるかわかりません。すくなくとも私にはですが。対して、キャラクターと同程度にはっきりしているものとして「アイテム」があるかと思います。なので、「キャラクター」と書かれているカラムに、そのエンティティがアイテムであるなら、「アイテム」と書いてください。「キャラククター」と「アイテム」以外にも書き込めるものがあるなら、ついでに書き込んでおきましょう。