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TRPGを作ろう  作者: 宮沢弘
第一章: 要求分析
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要求分析3

 さて、表計算ソフトには、そのTRPGでなにが起こるのか、なにができるのかが、世界設定も含めて全部ではないとしてもかなりの割合が書き出されているはずです。次は、そこに書かれていることがらを運用できるようにするにはどうするかを考える段階に入ります。

 ここで、取れる方法が2つあります。というか、どこから手をつけるかに2つあります。1つは判定方法の中核を決める方法であり、もう1つはエンティティの中核を——とくにここではキャラクターの中核を——どのように表現するかを決める方法です。まぁ、これは2つとは言ってもコインの表と裏みたいなものですが。

 なお、ここでキャラクターと書いていますが、これは広くとらえてください。それはウサギかもしれませんし、言葉が発達する途上の原始人かもしれませんし、パラメータとしてStrengthしか持たないなにかかもしれません。また判定方法も広くとらえてください。判定方法については、「判定方法は存在しない」以外のあらゆるものが候補になるかと思います。


 という視点を持った上で、表計算ソフトのエンティティに戻ります。“ENTITY”の部分は、まだ抽象化とかをされていないかもしれません。ここに手をつけましょう。そのエンティティは、キャラクターでしょうか? だとしたら、“ENTITY” と書かれているカラムの左にカラムを挿入し、そこに「キャラクター」と書いてください。そうしたら、新しいシートを作って、元のシートの内容をそちらにコピペしましょう。ここで新しいシートを作ってコピペするのは、中身を消す作業に入るためです。

 新しいシートでの作業を始めます。今や1つめのカラムには「キャラクター」と書かれているか、あるいは空欄だとしましょう。1つめのカラムをキーにして、並べ替えてください。2つのカラムをキーにできる場合、1つめのカラムと、もともとの「エフェクト」のカラムかそのエフェクトを抽象化したカラムのどれかを選んで、その2つのカラムをキーにして並べ替えてください。この場合もしかしたら、「キャラクター」と書かれているか空欄であるカラムの右側に新しいカラムを挿入し、エフェクト関係のどれからのカラムをコピペあるいは移動する必要があるかもしれません。

 この並べ替えによって、「キャラクター」にできることが、その「種類別」にまとまって表示されるはずです。そうしたら、種類ごとに一行だけ残して、ほかは表から削除しましょう。ところで、この並べ替えやこの作業中に気付くことがあるかもしれません。それはエフェクトの抽象化の程度がカラムごとに異なるという場合です。これに気付いた場合、適宜セルの内容の変更やコピペや移動を行なってください。そうしたとしても、次のような場合があるかもしれません。


  キャラクター : ENTITY : 〜 : 抽象化A : 抽象化B : 抽象化C : 〜

  キャラクター : ENTITY : 〜 : 抽象化A : 空欄  : 抽象化C : 〜


 このような場合、「空欄」にもなにかを埋めてください。基本的には、「抽象化A」を埋めるか、「抽象化C」を埋めるかになるかと思います。これはどちらでもかまいませんし、場合によっては適宜「方針」を変更してください。ここで「方針」と書きましたが、これは重要で、「方針」そのものを変更して表を書き直すということはあったとしても、その時点での方針そのものは一貫しているわけです。そのように、方針そのものが行によってブレているという状態にはならないようにすることをお勧めします。

 また、こうやって行を削除していると、「ある特定のキャラクターにしか現われないエフェクト」が存在するかもしれません。この場合、エフェクトを抽象化したカラムの左にさらにカラムを挿入し、そこに「スペシャル」と書いてください。と、それで済めば話は楽なのですが、もう一歩踏み込んで、「スペシャルにする必要があるかどうかを検討し、必要があるなら『スペシャル』と記入する」としましょう。

 作業の順番としては若干前後するのですが、「ある特定のキャラクターには絶対に現われないエフェクト」というものも存在します。これも、「スペシャルにする必要があるかどうかを検討し、必要があるなら『スペシャル』と記入する」としましょう。

 なお、「スペシャル」の中身ですが、今の段階ではいわゆる “Gifts” も、いわゆる “Flaws” も含みます。ともかく、一般的ではないものという意味で扱ってください。


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