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獣人のよろずやさん  作者: 京衛武百十
第一部
80/404

獣人化したことで

ただ、現在は厳しい基準が設けられているものの、惑星への移住が始まった当初はそういうものもなく、地球の大国をバックにしたそれぞれの勢力が競うように、時にはいささか強引なやり方で惑星の開発を行ったため、地球とは大きく環境は異なりつつそこに適応した多種多様な動植物が生息する惑星でも大規模なテラフォーミングが行われ、結果、貴重な生物資源が永久に失われたという悲劇もあったそうです。


それを教訓とし、同じ悲劇を繰り返さないために見直しが行われたということですね。


しかも、当時の熱狂ぶりは、<狂気>とも言われるほどであり、表沙汰になっていない数多くの悲劇も生み出したようですが。


これによって、一説には数億とも言われる人命さえ失われたと言われています。


中には、まだ十分な検証が行われていなかった旧式の縮退炉を搭載した移民船の機関が暴走。重力崩壊を起こしマイクロブラックホールを発生させ、その影響を受けた植民惑星が公転軌道を外れ太陽系外に飛び出し、自由惑星として宇宙を彷徨うということさえ……


太陽を失ったその惑星は、地表温度マイナス百数十度まで寒冷化、全球凍結。大気さえ多くが凍り付き、脱出できなかった一千万人を超える移民の人達が犠牲になったという話がありました。


人間はこうして無数の過ちを繰り返しながら、その反省を活かして少しずつ前に進んできたのです。


だから私達も、それらを教訓に自らを律していかなければなりません。




その想いを新たにし、私達は今日も<よろずや>を営んでいます。


クレアもすっかり馴染み、ノーラの赤ん坊の世話までできるようになりました。おむつの交換や入浴です。


店番も板につき、接客もお手の物ですね。


現在では、十代前半程度の知能はあるでしょうか。ここでなら十分に知能が高い部類に入るでしょう。


記憶や人格は失われていても、脳の構造自体もクラレスのそれが再現されていたのかもしれません。なので、教育次第ではさらに高い能力を発揮できる可能性も。


だけど今は、正直言ってそこまでのものは必要ないかもしれません。


彼女にはここの生活に適応し、幸せに生きてもらえればそれで十分だと私は感じています。


もちろん、彼女が望むならさらに上を目指してもらえばいいですが。


あと、クレアは、相堂(しょうどう)伍長のことが気になっているようです。


本来のクラレス自身の好みとしてはどちらかと言えば少佐だったと思うのですが、この辺りは獣人化したことで野性味が重視されるようになったのかもしれませんね。



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