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獣人のよろずやさん  作者: 京衛武百十
第一部
23/404

定義付け

『この世界で生きていくにはこれからどうするか?』


十枚(とおまい)アレクセイのその言葉は、まさにその通りでした。


『何をもって生きているとするか、という哲学的な話をするつもりはない』


この点についても、私も共感できます。


私達がいた人間社会では、<人間>と<人間以外の存在>について明確に定義しています。


人間が作ったAIとそれによって制御されるロボットが、<人間>と<人間以外の存在>のどちらを優先するべきか判断に迷っては困るからです。


この、<人間以外の存在>は、人間以外の動物というだけでなく、クローンや、人為的に知能を高められた動物および、高度シミュレータ内のデータヒューマンも含まれます。いくら現実の人間と区別がつかないくらいに精密に再現されていてもデータヒューマンは<人間>ではありません。


万が一、データヒューマンを優先し人間と敵対するようなことがあっては、それこそ本末転倒ですから。


ただ、その一方で、


<生命>と<生命以外の存在>についての定義付けについては、今も明確な答えが出ていません。


そういう部分を検証するためにも、<メイトギア>と呼ばれる、日常の中で人間と密接に関わりながらサポートするために非常に人間に似せて作られてるロボットで疑似的に<心>を再現する試みが行われたりもしていました。


私達人間が、今、文明を維持できているのは、AIと、メイトギアをはじめとしたロボットのおかげだと言えるでしょう。


なにしろ、人間に負担させると様々な問題が生じる<過重労働>や<身体生命に危険のある作業>及び、


『クレーマーに丁寧に応対する』


とか、


『強いストーカー気質を持つ人間(接近禁止命令に従わないくらいの)に本人の好みに合わせたメイトギアや<ラブドール(メイトギアよりもさらに人間に似せて作られた、いわゆる愛玩用ロボット)>をあてがうことで人間に被害が及ぶのを防止しつつ治療を行う』


といった、人間が担当すると非常にストレスフルな役目について、ロボットが大活躍してますから。


これによって人間は、様々な問題から解放されてきたのです。


今後は、戦闘などについてもロボットに任せようという動きも出てきています。私達人間は、あくまでそれを指揮する立場になるわけですね。なので、軍人についてもそのまま役目がスライドするだけで失業の心配はないそうです。単に命を落とす危険性が減るだけという。


と、話が逸れましたね。戻しましょう。


いずれにせよ、高度シミュレータ内のデータヒューマンは『人間ではない』とされてるものの、正直、だからと言って蔑ろにできるほど割り切ってしまえないのも事実です。


そこに<心>があるのなら、その<心>が『生きたい』と願うなら、それを尊重しても何もおかしくないというのが、十枚(とおまい)アレクセイや少佐の考えでした。



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