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どこにでもよくあるただの異世界物語  作者: スノーホーク
1.トイレからの召喚編
2/23

カスタネットはうるさい

なんとか1話を書き上げることできました。1話書き上げるだけでこんなに大変とは。連載してる方々本気で尊敬します。これからも暇なときを見計らってどんどん書いていくつもりなので気長に待っていただけるとありがたいです。

あああーーーー、ゴールデンウィークが終わるーーーー、学校いきたくねえええー



「ふわぁぁーーーー」


先ほど購入した小説が入った袋をもち、俺は大きなあくびをしながら歩いていた。乗車していた電車が次の駅へと発車する。騒音とともに強い風が髪を靡かせる。


駅を出ると辺りはすでに暗く頭上ではいつも通りのきれいな月が雲の隙間から顔を覗かせていた。時刻は22時にさしかかろうとしている。季節は6月が終わり7月になろうとしているせいか夜になってもまだ少し暑い。さっさと帰ろうと思い、自転車を止めている駐輪場へと足を速める。


都会の駅だからだろうか、周りを見渡せば平日のこの時間でも喧騒に包まれていた。生まれ育った実家を離れてもう3ヶ月がたとうとしていたが人の多い都会の暮らしはまだまだ慣れないことも多い。


個人的には山や海のような自然を時々だが強烈に見たくなることがある。なんというかひどく懐かしく自分の本来の居場所のように思えるのである。普通に考えれば軽い鬱症状だろう。疲れてんのかなぁ俺?


この辺りにはそのような自然は見受けられず、見上げると首が痛くなるような高いビルが立ち並ぶばかりである。

ホームシックになったわけではないがふと過去を回顧する。


()()変わったやつというのが俺こと鷹瀬紅鷹(たかせこうよう)の自分自身に対する感想だった。


もう少し伸びてほしいと思う170センチちょっとの身長で顔立ちは何人かがかっこいいというかもしれないが多くが普通という感じで特徴といえば黒と茶色がまざったような髪の毛に少しくせ毛で所々に白髪というか銀髪?に近い毛があることだ。周りからはかなり変な髪と言われ、自分の感覚がおかしいと言われるのは心外である。


髪の毛に関しては母親が茶髪だったのが原因と思われる。特に白髪もとい銀髪?に関してはストレスが原因なのか小さいときから徐々に増えてきている。この分だと30になる頃には真っ白になりそうだ。


体つきは細身ではあるがけっこう引き締まった体つきをしているが見た目ではわかりにくく周りからは気づかれないので着やせするタイプとなる。しかし、髪の毛に関して俺はこの黒でも茶でも白でもない中途半端な感じが結構気に入っていたりする。


「中学校は3年までは順調だったな~」


中学といえばバスケ部に入部して部活しかやっていなかったような気がする。というかほぼ部活しかしてなかった。


そのせいもあり勉強をほとんどやってこなかっため受験を失敗し併願の私立高校に入学することになった。ちなみに俺以外のクラス全員が第一志望校に合格したらしい。


「……ふざけんな、なんで俺以外落ちてないんだよ!あれか、新手のいじめなのかと思ったわ!」


いじめではなく明らかに自身のせいなのは言うまでもない。


しかし、それがきっかけで中学の奴らを見返そうと部活に入ることもせず青春真っただ中の高校生活を勉強に捧げた。結局は将来のことも考えてレベルの高い大学に行くために本格的に勉学に取り組もうというのが一番の理由である。


しかし、もともと地頭がよくなかったのでレベルの高い大学を目指そうと思うとかなりの勉強時間と質が必要となった。


さらに入学した学校は所謂スポーツ校だったので駅付近の塾に通ったりもした。これだけ見ればガリ勉みたく見えるが基本的に勉強はしゃべる人がいない学校とこれまたしゃべる人のいない塾でしかしておらず、家では漫画や小説などをかなり読んだりしていたのでけっこう楽しかったりする。


なかでもウェブ上にあるような異世界系の小説はなかなかおもしろくてよく読みふけっていて、そのせいで授業中に眠たくなることが多々あった。また、これだけだと体がなまってしまうので夜や塾帰りの駅付近なのでストレス解消ついでに夜などに()()に出かけたりしていた。


そして高校生活の長く辛い?受験戦争を生き残り、晴れて大学合格を勝ち取り一人暮らしをはじめた。けっこうがんばったが結局()()()()のレベルの大学に落ちついた。


とここまではよかったが高校では勉強と趣味とストレス解消しかやってこなかったため友達などいなくぼっちの環境で過ごしていた。そのため大学に入学しても人付き合いがうまくいくはずもなく、相も変わらず、ぼっちのままだった…


大学は良くも悪くも自由なところである。授業に出る・出ないも自分で決めるもの。そのため、大学に友達がいない者にとっては大学に行くモチベーションを感じないため俺は徐々に大学に足を運ぶ機会が減り、今ではほとんど大学に行かないという状態だった。


さらに受験勉強の反動なのか一人暮らしを始めたのがきっかけなのか入学してしばらくすると健康的な生活とは程遠い夜行性の生活へとシフトチェンジした。大学に行かないこともあり今が活発に行動する時間帯だったりする。まあ、大学に行かないのにはちゃんとした理由はあるんだけど……


「まあ、過去と言っても()()()()()だ」


と長い長い過去の回顧を締めくくった。そんな誰かへ説明するかのような自分の過去を振り返っていると自転車を止めてある駐輪場が見えたところで、

 

「あの……ごめんなさい。このあと予定があるので、もういいですか…」


大学生と思われる女性がこちらも大学生と思われる赤髪と青髪の男二人に声をかけられいた。というかどうみてもナンパである。


「ハァ~、良くやるよな、どうみてもうまくいかなさそうなのに」


と言いつつ知らないふりをして過ぎ去ろうとする。

……が幸か不幸かちょうどナンパされている女性と目が合う。


うん?どこかで見たことがあるような気がするな。どこだっけ?頭の中を総動員して探ってみる。

あ、思い出した。


俺と同じ学科の姫宮千佳(ひめみや ちか)さんだ。


観察眼にたけ、周りの情報を集めることには定評のあるぼっち。基本的に人と関わることのないぼっちでは同じ学科といえどこの時期では顔と名前が一致する人はそういない。しかし、姫宮さんは男子連中の中で可愛いと騒いでいたからなんとなく覚えていた。


身長はたぶん妹よりも低いので155センチくらいで印象は小柄でかわいらしい。おもわず振り返ってしまうような整った顔立ちにつややかな黒髪。ショートヘアだが後ろでちょこんとまとめた一つ結びが特徴である。


前から思ってたけど、大学で見る以前にどこかで見たことがあるような気がするんだよな…

ちなみに男二人組はカスタネットみたいな組み合わせの見るからにうるさくてめんどくさそうなやつらだ。てか、よく疑問に思うがなんで大学生って意味わからん色の髪に染めるんだろうな?


それはともかく、こちらが一方的に知っていたとしても向こうは大学にほとんど顔を出さないぼっちの俺のことなど知らないはずだからそっと通り過ぎよう。そーっと通り過ぎるんだ。


が…それを姫宮さんは阻んだ。なんとあろうことか俺に話しかけようとしてきた。まずいぞ、こっちは最近人と喋ってなさすぎて会話が成立する自信がないんだ。


知ってる相手ならまだしも初対面の人でさらに女子となるとうまくしゃべる気がしない。今日なんか、人と会話するのが久しぶりすぎて声が出なかった。そのせいで、小説を買うときにレジで店員に透明なカバーをおつけしますか?って言われてお願いしますって言おうとしたらうまく声だせなくて


「お、お、おねがいひやす」


ってなったんだぞ!そんな状態で会話しようとしたら会話のキャチボールが成立しなくなる。というか一方的に受け取るだけで投げるノックに発展するまである。


そんなあほみたいなことを思い出していると姫宮さんが話しかけてきた。


「あの…同じ学科の鷹瀬君だよね?私のこと覚えてる?」

「あ、はい、えーと姫宮さんですよね…?」


まずい言葉が続かないぞ。なんかしゃべらないと。なにをいったらいいんだ? いい天気ですかとかか?

あほか、もう夜だしいい天気もくそもない。え~と、なんでこう可愛い人としゃべるときって余計に緊張するんだろうか?とか考えていると先ほどの二人組が割って入ってくる。


「おいおい、ちょっとお前だれだよ」

「なんかいきなり会話に入ってきてたけど何?」


助かった~ナイスお前ら。何しゃべっていいかわかんなかっただよね。というかなんだこの見た目通りのやばそうな二人組だな。うちの大学結構偏差値高かったはずだけど、こいつらよく受かったな。


普通というかよく読んでる小説とかでは連れがいたら引き下がるものだと思っていたんだが‥‥?あれか俺では彼女の連れに見合わないからなのか?まあ、そんなことは最初から知ってるんですけどね!

というか酒臭っさ、こいつら酔ってるな。


「え~とですね。俺は、そちらの彼女と同じ学科の学生でして」

「は?同じ学科?つーことは‥お前‥‥あ!おい、こいつあのときやつじゃね?」


赤髪もとい赤男がなにか思い出したかのようにもう一人の青髪もとい青男に話しかける。


「あ!もしかしてやたらとしつこかったやつか?」

青男も思い出したかのように二人で話している。


ん?こいつら俺のこと知ってのか?こっちは全く見覚えがないが‥‥?

すると、いつの間にか俺の隣の来ていてた姫宮さんがこっそりと小声で二人組について教えてくれた。


「あの人たち、入学してすぐのカリキュラム組む時にアドバイスしてくれる2年生の人達の中にいた人なんだけど…そのときからカリキュラムの話より連絡先聞いてきたりとかサークルの勧誘とかしてきてて‥‥」


へえ~、うざったい連中なんだな‥‥‥というか近い近い近い、距離が近い。それになんかいい匂いするし、首のうなじがみえてなんか色っぽい…じゃなくて何考えてんだ俺。


話とは関係のないことが頭に浮かんでくるのでやはりぼっちの俺には女性と話す免疫がないようだ。ほんの少しだけ姫宮さんから距離をとる。が、それにあわせて姫宮さんもちょこんと近づいてきて離れない。

なにこれ、すごい可愛いんですけど!


そんなやり取りをしていたからか2年生の二人組が怒ったように俺の方に近づいてきたのでついでによく顔を見てみる。うーーーん、あ!思いだ‥‥せなかったわ。すまんカスタネットの二人組、俺の悲しい脳みそだと俺の中ではモブのお前らのことまでは記憶できないらしい。申し訳ないと心のなかで謝っておく。


「あ?でめえ何がん飛ばしてんだ?」

「喧嘩売ってんのか?」


思い出そうと顔を見ていたらさらに怒らせてしまったらしい。


「カリキュラムの時もくだらねえこと何回も聞いてきやがって!」


あ!あれか他の2年生の人たちが忙しそうで暇そうな二人組にがんばって質問してた時の二人組か。あの時はこいつらも髪染めてなかったしなんとか会話できるようにしようと夢中で気づかなかったわ。


なるほどな、そりゃ覚えてないわけだ。一人で納得していると無視したと思われたのか赤男が胸倉をつかみかかってきた。


「おい、てめえ、やっぱなめてんだろ、調子乗りすぎだぞ」


といって顔面へ向けて殴りかかってきた。


「っぶね!」


反射的に首をそらしてよける。いきなり、殴ってくるとか酔いすぎだろ。さらに青男が俺の右側から殴りにかかる。攻撃をよけられたためさらに怒りがヒートアップする二人組。


はぁぁー、思わずため息をこぼす。これ以上攻撃をよけるとさらに怒って何をやりだすかわからないから適当に攻撃を食らってそれで満足してもらおう。


俺は心が広い人間だからちょっと殴られたくらいじゃ怒らないからな。というわけで赤男から飛んできた蹴りをわざとくらう。‥…が、そこで俺の持っていた小説の袋にも蹴りが入り袋が吹き飛ぶ。


さらに、その吹き飛んで地面に落ちた袋を青男が気にせず踏みつけながら俺のほうに迫ってきていた。ぶちっ!という音が聞こえた。


貴様ら俺はおこったぞーーーー!!!!フリー…じゃなくてカスタネット野郎ども!さっきまで攻撃を食らってやろうとか思ってたけど、もう~どうでもいいわ。今日買ってきた店舗特典つき小説をよくもふきとばし踏みつけてくれたなモブどもめ。ぶっ殺してやる!


さっきまでの心の広さは完全に消え失せていた。反撃を決心し、追撃できた蹴りをかわす。


「っち、ちょこまかとよけやがって」


片方が悪態をつく。


「悪いがお前らには全身全霊をもって小説の恨みを晴らさせてもらうぞ!」


そう啖呵を切って反撃に出ようとしたところで

あ、俺今これ以上問題おこしたらダメだったわと肝心なことをいいタイミングで思い出す。どこかの漫画の一場面のようにあえなく殴られる。


そのまま地面にたおれ、二人がかりで一方的に殴ったり、蹴られたりする。一応、顔に当たらないようにしているがかなり力をいれて攻撃してきているので普通に痛い。それよりなんだこのDQN。普通に警察行きの案件だぞこれ。


「てめえ、調子乗りやがって、」

「少しは先輩を敬え」


とか言って二人組が殴ったり蹴ったりしている。

流石にこれだけやると周りに野次馬が集まってきて携帯を持ち出したりする人や騒いだりする人が現れる。といっても大部分はどうせみんなネットに晒しあげるんだろなぁ。人間とは日々日常に退屈し、非日常に憧れるものである。そんなこともあってか先ほどまで怖がっていた姫宮さんも


「もうこれ以上はやめてください!」


二人組の前に飛び出してきて俺をかばってくれた。

というかこの絵面かなりださいな。


二人組が流石に酔いもさめてきて周りの状況が見えてきたのか


「おい、やばい、人が集まってきた」

「へッ、もういいだろ」


と言って走って逃げていった。去り際までモブのような逃げ方にもう怒りを忘れて感服ものである。


二人組が去ると野次馬もはけていった。数人に声をかけられたが大丈夫と言って安心させる。


「ふぅー、行ったか」


俺が安堵の息を漏らすと泣きそうな声で姫宮さんが駆け寄ってきた。


「っぐ…ごめんね、私のせいでこんなにケガさせちゃって」

「いや、別に姫宮さんのせいじゃないし大丈夫大丈夫 結構殴られたけど()()()()から」

と言って安心させる。


「それより、この時間帯だとさっきみたいなやつとかいるだろうから早く帰った方がいいよ」


殴られたおかげではないと思うがなんか普通に会話できてるよ。よかったよかった。くだらないことに気を回す。


「…‥まったく、少し変わったと思ったけど変わんないね」


姫宮さんが小さくつぶやいたがうまく聞き取れない。


「へ?なんか言った?」

「ううん、何でもない」

「バスで帰る?一応すぐそこだけどバス停まで送ってくよ」


そういいながらすぐ近くにバス停まで送っていく。


「それじゃ」


姫宮さんがちょうど来たバスに乗り込む。バスの入り口付近で立ち止まり、


「鷹瀬君、最近大学来てないみたいだど大学ちゃんと来た方がいいよ」

「ああ、なるべく行くようにする。心配してくれてありがとう姫宮さん」

「それと、姫宮って言いにくいだろうしこれからは千佳って呼んでね」


と姫宮さんが言うとバスの扉が閉まり、バスが走り出す。


「え?、あ、はい 善処します」


おそらく聞こえていないだろうが一応返事はしておいた。


「はぁー、姫宮さんかわいかったなぁ~会話はうまくいったが小説がーッ!」


また、カスタネット野郎どもへと怒りが湧き出してきた。


「クソッ、今度見かけたら後ろから膝カックンして公衆の面前で跪かせてやる」


くだらない復讐を胸に自転車で帰宅するのであった。




ここまで読んでいただきありがとうございました。よければ感想や評価お願いします。

大学ってなんで変な奴が多いんでしょうか?謎です。けどさすがに現実ではカスタネット野郎どもはいないと思いたいが、いるんだよなぁ…

はぁ、今期のアニメ好きなのないなー、おもしろいのあったら教えてください。

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