プロローグー原初ー
初めまして、スノーホークと言います。基本的に読み専ですが無性に異世界ものを書きたくなり投稿しました。見切り発車ゆえストックとかないです。てへぺろ☆(・ω<)
初投稿ゆえ至らぬ点も多いと思いますが温かく見守っていただけると幸いです。
――ハッ、ハハハ、これは本気でやばい
心の中でひきつった笑いを漏らす。頭上では俺の苦労も知らず真ん丸い月が広大な森を仄かに照らしている。このような見渡す限りに木、木、木だらけの終わりの見えない森に初めて入ったが想像以上に足場が悪い。天へ目指す巨大な体を支えるために大地に力強く張る大木の根、衝撃に耐えきれなかった小枝や倒れた大木、すべてを覆いつくすように表面にへばり付く足を滑らせる苔。
生い茂る葉によって月明かりもほとんど届かないせいで先も確認が難しい。かろうじて隙間から見えている月明かりのおかげで自分と少し回りを知覚できる。
そしてそんなことを差し置いて一番の問題点である左腕を見る。
左腕からは自身では経験したことのないほどの血が湧き出てきている。
向こうでも鉄臭い赤黒い血を見る機会は多い方だったがこれほどの量は初めてだ。
自身の左腕からの出血は見たことのないような鮮血だった。
アドレナリンがでているのだろうか痛みをほとんど感じることはなかったが動かすこともできない。とりあえず出血部分を直接圧迫しつつ何となくの止血を施す。
――この出血量は流石にまずい。けどそれ以上にこの状況をどうするか考えないとな…
肩で息をする俺は大量の血を流す原因となった正面の何かに目を向ける。
暗さとある程度の距離があるためはっきりとは分からないがおそらくは狼のような生き物だろう。
何かといったのは明らかに自分の知っている狼とはサイズも外見も異なるからだ。
全身はおそらく純白の毛並みで覆われており特に大きさと言ったら通常の狼の5倍以上は確実といったところだろう。
――これだけの大きさとなると群れからはぐれたというよりまんま一匹狼だろうな
というか佇まいががなんかもうここの森の王っぽい感じがするんだが…
なんとか隙をついて逃げたいところだが……厳しそうなんだよな
そうなのだ確かにこちらは木刀を持ち、軽装だが装備をつけているので戦うという選択肢もとれるがどう考えても目の前の化け物に敵うはずもなく、逃げの一択なのは明らか。しかし、逃げようにも先ほどから明らかに身体が重い。
未知の森で足場が悪くさらに出血と疲労で体力を消耗していることも考えられるがそれ以上に物理的に重いと感じるのである。
――なんとかして狼もどきの隙を作って逃げる、そのためにはとにかく俺から意識をそらさせないと……あれを使ってみるか?いや、まったく使い物にならないレベルだからな意味ないか…それとも話しかけてみるか?
こっちでは言葉とか通じるかもしれない。それにこいつなんか言語理解できそうだし……まずい、血が流れすぎたか。身体に力が入らなくなり意識も朦朧としてきた。
止血を施したといえ所詮は素人なため完全に止血をできるはずもなく今も血が止まらない。
――とにかく 意識があるうちに行動を起こさないと
屈んでいる状態なので近くに落ちている小石や木の枝などを右手でさりげなく拾い上げる。そしてバスケのビハインドパスの要領で拾い上げてたものを自身の左側へと投げる。木にぶつかり音を立てると狼のもどきの注意が一瞬それた。
それと同時に投げた方向の逆側、右側の木が生い茂っている方へと走り出す。しかし、狼もどきは俺が作った隙をものともしない。かなりの距離があったにもかかわらず一瞬とも呼べるスピードで俺に追いつきまたも左腕に噛みつく。
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーー」
痛みで苦痛の声が広大な森に響き渡る。左手を振りほどこうと腕を振りながら狼もどきの巨体に向かって逆の右手で木刀を振りかざす。攻撃しようとすると急に視界がぶれた。吹き飛ばされたのだと飛ばされた衝撃で気づく。
プロ野球選手が投げるようなボールになった気分で小枝をへし折りながら何十メートルかの距離を吹き飛ばされ最終的に巨大な木に激突する。
「グッ…ウッ、グヘァッ!」
身体からきたない吐瀉物が飛び出す。
ぶつかった衝撃で身体がまったく言うことをきかない。体中にひびが入ったように感じるが顔は何とか動かせるようだった。不意に左腕の感触、重さが感じられずバランスが悪く気持ち悪いので目を向ける。
そこには本来あるはずの自分の左腕がなくなっていた。そこでようやく気付いたかのように痛みが襲ってきた。
「ああ、あああああああああああああああああーーーーーーーーーーーーー」
――痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
ただただ痛いと感じるだけで何も考えられない。叫ぶことしかできず言葉にならない声がでる。
そして視界がぼやけはじめ意識が遠のいていく。俺を吹き飛ばした張本人は俺の左腕をくわえながらゆったりと距離を詰めてくる。
――こんなところで死ねない
そして狼もどきは俺の前まで来て悠然と佇みそこで俺の意識は暗闇へと完全に落ちていった。
――か…
――か……わ
――か…………れ
どこからか声が聞こえる。
意識が落ちていくなかで俺の顔はなぜか笑っているように思えた。
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地方民ですので方言とかありそうなのでご報告よろしくお願いします。




