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#01 増えた予定

四章開始しました。

話の内容が繋がらないと気になった方は

ノクタの方で検索してもらえると。


※予約投稿失敗しました…(汗







 ───チュン、チュンっ





「「「………」」」






「…部屋に居ねぇと思ったら、こんなところにいやがって…」


「あらあらぁ〜。ふふっ、シーちゃんったらぁ〜」


「ったく、鍵もかけねぇで何やってんだっつーのっ」


「でもぉ〜、おかげでぇこうしてぇ〜ナオちゃんのぉ部屋にぃ入れたことだしぃ〜、結果的にはぁ良かったんじゃぁなぁいぃ〜?」


「………シー、タ……気持、ち……良、さそ…う…………」


「本当にぃ〜そうだぁねぇ〜、うふふっ」


「あー、もう絶対ヤッただろ、これ」


「ん〜…それはぁどうかなぁ〜?シーちゃんとぉナオちゃんだしぃ〜、ねぇ…」






 …ん……何か………話し声が、聞こえる…ような………。

 あー…でも、気持ちいいからもう少しだけ寝させて…後3時間くらい……。



 ……ん?気持ち…いい……?



 普段の寝起きでほとんど思わないことが寝惚けた頭に過って、重い瞼をゆっくり持ち上げてみると…



 目の前に、シータの可愛らしい寝顔がありました。



 昨晩添い寝をお願いして、夢の中で会っていたにも関わらず、瞬間的に焦ってビクッてなった…シータにしてた腕枕も漏れなくそうなって、そうすると当然シータにも伝わるわけで…今のビクッ、でシータもゆっくり目を開けた。


 バッチリ至近距離でお互い目を合わせることに…。



「……ん…。あー…ナオやぁ……。えへへ……ナオぉ……んっ」


「っ!?んっ!」



「「「っ!?」」」



 シータは完全に寝惚けてる、というか…夢の中の続きとでも思ってるんだろう…俺を見た途端、顔を近付けてキスをしてきた。



「んっ…チュッ…………んっ?……んんんっ??」


「んっ…はぁ……。……お、おはよう…シー、タ………」


「…………………え?あれ……?…夢、の中……や………な、い…………?………」



 どうやらビンゴだったらしい…今は現実だって気付いたみたいだ。

 俺としては正直かなり嬉しいハプニングなんですがね…寝覚めのキスなんて、これまた何十年振りなんだか。


 寝惚けてたとはいえ、こうして夢の中だと思ってキスしてきたってことは…。


 はぁ…予想通り朝イチで行かなきゃいけないところが出来た…確かにいつでもいいですよ、とは言ったけど、俺以外までってのは聞いてなかったって…。



「どんな夢見てたんだか。ったく盛大に寝惚けやがって…。おらっ、朝だっつーの、とっとと起きろっ」


「朝からぁ〜大胆だぁねぇ〜、シーちゃん〜?ふふふふ」


「…………チュー……って…して、た………」


「……み…みん、な……。……何、で………ここ、に……おるん………?……」


「あ?んなの、目ぇ覚まして部屋にシータが居ねぇんだからここしかねーってなるだろーが。おらっ、とっとと起きて用意してこいっつーのっ」



 部屋の中にはアーネとマール、それにリオが居て、三人で俺とシータが寝ているベッドを覗き込んでいた。

 …あー、そういや昨晩シータ、鍵閉めてなかったような…。



「あ……うっ…うぁぁあああっ!?」



 マジックユーザーとは思えない敏捷性を発揮してベッドから飛び降り部屋を出て行こうとしたシータ。

 そこにアーネが一言、


「あー、シータ。後でメンバー会議すっからな。…逃さねぇぞ?」


 そう言い放った。

 いや、逃さないって…それ以前にメンバー会議とかちょっと勘弁してくれませんかね、話の内容が気になってしょうがないんですけど。


 アーネの一言が聞こえてたのかどうか…シータはめちゃくちゃ乱暴にドアを開け放って自分の部屋へ戻っていった…。



「ええと…三人とも、おは…よう……」


「おはよぉ〜、ナオちゃん〜、うふふ」


 えっと…ちょっと眼が光ってると思うのは気のせいでしょうかね、マールさん…。



「……マスター………おはよ、う…………」


 リオはやっぱり無表情のままなんだけど…その口に咥えてる指はなにかな?もしかして羨ましがってるとか、そういうの…?



「おら、ナオトも起きて準備しやがれっ。今日もやることあんだろーがっ」


 アーネも何か、いつにも増してアタリがキツいような気が…いや、アーネはいつもこんなもんか。



「あ、うん、分かったよ…。じゃあ支度するから皆は戻って…」


「あ?んなもん気にしてねーでとっとと支度しろっ」


「あ、はい……」



 気のせいじゃなかったっぽい。

 うん、黙って言う事聞いとこう…。


 支度って言っても、顔を洗って着替えるだけだし、備え付けの洗面所でサッと顔を洗っていつもの厨二病装備を装着の一言で、瞬間的に終えた。


「あの、終わりました、けど…」


 何故か下手に出ないといけないような気がして言葉遣いが…。

 別にみんな怒ってるってわけでは無いと思うんだけど、何となくそうしてしまった。


「おぅ。んで?」


「え?」


「え?じゃねーよ、アタイらに言う事あんだろーがっ」


「あ、はい…。ええと…あれ?特に何も無い…」


「無いわけねーだろっ、説明しろって言ってんだよっ!」


「まぁまぁアーちゃん〜、少しぃ落ち着こうよぉ〜。ナオちゃんがぁちゃぁんとぉ〜説明ぃしてくれるってぇ〜。ねぇぇ〜、ナオちゃんん〜?」


 アーネさん怖いです…マールさんもだけど。


 説明…シータと一緒に寝てたことを説明すればいいのか…?

 いや、ホント一緒に寝てもらっただけなんだよなぁ……まぁちょっとだけ言えない部分もあるけど。


「説明って言っても…みんなが見た通り、夜中シータが来てくれて、俺がお願いして一緒に寝てもらっただけなんだけど…」


「…ホントにそれだけか?」


「えっと…うん、それだけ…だよ?」


「………でも……シータ、と……チュー…って………してた、よ……?…………」


 リオさんや、あれはシータが寝惚けてやっただけで、事故と言っていいんじゃないかと…。


「してたなぁ、そりゃもう見てて妬け…じゃねぇ、火傷しそうなくらいアッツいヤツをなぁ……」


「うん〜、そうだぁねぇ〜。見ててぇ嫉…じゃぁなくてぇ〜、尻尾がぁムズムズぅしちゃったよぉ〜」


「あれは…見てたんなら分かるだろ……シータが寝惚けてたんだって…」


「ふーん…寝惚けて、なぁ…。ま、いいか、とりあえずそーゆーことにしといてやるよ。どうせ後で会議するしな」


「たっぷりぃ〜話ぃ聞かないとぉねぇ〜…ふふふ」


「………わたし、も……シー、タ…に……聞きた、い………」


 珍しくリオが何かを聞いてみたいらしい…って言ってもキスの事だとは思うけど。


「珍しいな、リオが…。何を聞きたいの?」


「…………チュー……って…………どん、な…感じ………する、のか……って…………」


 えーっと…はい、当たりでした。

 つまりリオはした事無いってことね…。

 話聞いたらリオもしたいとか言ってきそうだな…これ。

 リオだけじゃなかったりして…なんて、そんな事無いか。


「まぁ、聞くのはいいけどほどほどにしてあげて…。そもそも俺が悪いようなもんだし」


「別に悪くはねぇよ。シータから来たんだろ?ここに」


「そうだけど…でも、部屋に上げたのは俺だし」


「シーちゃんはぁ、シーちゃんなりにぃナオちゃんのぉ事〜考えてたんでしょぉ〜、きっとぉ」


「うん、俺のためって来てくれた…よ。おかげさまで大分気持ちが楽になったし」



 まぁ、ぶっちゃけ気持ちだけじゃないんですけどね…。

 そうそう、早くこの事を聞きに行かないと。


 と、アーネ達と話してたら準備の出来たシータがやって来た…完全に俯いてますけど。

 やっぱり寝惚けてキスしたのを見られたのは致命的だったか?



「お…お待た、せ……」


「おー、んじゃ朝飯食ってとっとと行こうぜ」


「そうだな。あ、朝ご飯食べた後、ちょっと寄りたいとこできたんだけど…」


「別に構わねぇけど、何処行くんだよ」


「えっと、情報開示局。シータもちょっと来て欲しいんだけど…」



 シータには説明しておかないと…寝惚けた理由がこれで分かるはずだし、それに夢の中とはいえあんな事…って、今思い出すのは止めよう、うん。



「二人ぃだけでぇ〜いいのぉ〜?」


「あー、んー…二人だけの方が……いいか、な?」


「よしっ分かった。んじゃ全員でな」


「何でっ!?」


「んなの、二人だけの方がいいっていうワケが聞けるからに決まってんじゃねーか」



 いや、それは後で開催する予定のメンバー会議とやらで根掘り葉掘り聞くつもりだったんじゃないのかっ、俺は別にいいとして、シータにはかなり酷だと思うけど…。

 まぁ、とりあえずこうなったって事実を確認するだけにしとけば大丈夫かな…大丈夫、だよな?


「…分かったよ。じゃあ全員で行こうか…」


「うっし、そうと決まればちゃっちゃと済ませていこうぜっ!」


「うん〜、そうしようぅ〜」


「………(コクコクっ……」


「…………」


 …何か不安になってきた…けど、まぁ、行っとかないとなぁ……。

 どうか大事にはなりませんように……。



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